2015/03/28

子供の取り違え 先祖の意見は?

仮にXさんとしておく。子供のプライバシーを守るため、名前が公開されていないからだ。

Xさんは2013年に離婚した。元妻は息子の養育費を請求。かねてから似ていない息子に疑念を抱いていたのか、XさんはDNA検査を要求した。元妻の浮気を疑ったのだろう。

検査の結果はXさんの思った通り。息子として育てて来た少年はXさんの息子ではなかった。ところが、なんと、元妻も母親ではなかった

2015/03/21

絶滅まで秒読み段階 全世界に僅か5頭のキタシロサイ

全世界に僅か5頭。キタシロサイの生息数だ。ケニアの保護区で厳しい監視の元に生きているオス1頭とメス2頭、チェコ共和国の動物園にメス1頭、アメリカ合衆国の動物園にメス1頭。野生では既に絶滅してしまった。

世界に1頭しかいないオスの名前はスーダン(Sudan)。43歳。シロサイの寿命が40-50歳ということを考慮すると、かなりの高齢。元々キタシロサイは動物園など囚われの身状態で殆ど繁殖しない。人工授精という手も考えられるが、高齢のスーダンの精子は質が良くないらしい。5頭が一匹ずつ死んでいき、数年後にはキタシロサイがこの世界から姿を消してしまうことはほぼ確実だという。

サンディエゴのアンガリフ(Wikipedia
シロサイにはキタシロサイ(northrn white rhinoceros;学名Ceratotherium simum cottoni)の他にミナミシロサイ(southern white rhinoceros;学名Ceratotherium simum simum)がいる。ミナミシロサイは南部アフリカに約1万7500頭、うち93%が南アフリカに生息する。キタシロサイが絶滅しても、ミナミシロサイが生き残ればシロサイ自体は安泰…というわけでは必ずしもない。キタシロサイとミナミシロサイは100万年以上前に分かれたとされ、シロサイの亜種ではなく全く別の種という学説もある。また、ミナミシロサイの密猟も進んでおり、絶滅が危惧されている。

2015/03/11

間抜け? 大胆不敵? 生中継中のレポーターを襲った強盗

3月10日の夜、南アフリカ国営放送(SABC)のレポーター、ヴヨ・ムヴォコ(Vuyo Mvoko)はジョハネスバーグの私立病院「ミルパーク病院」(Milpark Hospital)の前にいた。ザンビアのエドガー・ルング(Edgar Lungu)大統領が同病院に入院した模様を7時のニュースで生中継するためだ。ムヴォコを取り囲むのは、カメラマン2人とジャーナリスト3人からなる報道チーム。

7時直前に番組のプロデューサーと携帯電話で話し、さあ本番!というところで邪魔が入った。4人組の武装した男たちがいきなり目の前に現れ、携帯電話、パソコン、撮影機材を要求し始めたのだ。カメラは既に回っている。7時のニュースを見ようとテレビのスイッチを入れた全国のお茶の間の国民の前で、強盗の生中継が始まってしまった!

IOL News

携帯電話を渡すのを拒否したムヴォコに、犯人のひとりが「この犬を撃ち殺せ!」と叫んだ。幸いにも怪我人は出なかったが、なんと大胆なことか。

2015/03/09

人種別居住がもたらすもの 南アフリカ在住者の視点

「BLOGOS」編集部に依頼された寄稿記事を転載します。普通は、このブログの記事をBLOGOSが時折掲載してくれるのですが、今回は逆ですね。 南アフリカでは全然話題になっていないので、問題となった曽野綾子氏の記事をBLOGOS編集部から送ってもらいました。


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日本では、曽野綾子氏の産経コラムが「アパルトヘイトを奨励するものである」として大きな批判を受けていると聞いた。

南アフリカでは、とりわけ大きなニュースにはなっていない。ネットで検索したところ、いくつかのメディアのデジタル版が通信社の記事をそのまま掲載していた。「曽野氏のコラムに在京南アフリカ大使ペコ氏が抗議した」という内容だ。南ア国内では、その程度の反応である。

問題のコラムに目を通して唖然とした。

「人種差別撤廃後、大家族主義の黒人がヨハネスブルグでマンションを購入し、白人やアジア人なら家族4人が暮らすようなスペースに20-30人で住み始めたため、水道から水が出なくなって白人が皆逃げ出した。従って、居住地は人種別にすべきだ」という議論である。

どんな家族だろう。男性と複数妻とその子供たちだろうか。それとも、両親と成人した息子数人とその家族だろうか。大切な祖先の霊が眠る故郷を一家揃って離れるとは、よっぽどの事情があったのだろうか

マンションを購入できるほどの裕福な家庭らしいが、事業で成功して現金で買ったのだろうか。それとも会社勤め人が銀行ローンを利用したのだろうか。いずれにせよ、20-30人も家族がいるのに、4人分のスペースしか確保せず、愛する家族を劣悪な住環境に置く変わった家長である

しかも、曽野氏の書き方からすると、一家族だけではないようだ。一軒のビルに同様の集団が何家族も住み始めたらしい。なんとも荒唐無稽な話。

2015/03/07

子供1人のお値段25ドル アフリカの人身売買

今、日本で一番有名なイスラム過激派グループは、湯川遥菜さんと後藤健二さんを殺害した「イスラム国」(Islamic State)だろう。

アフリカに根を張るイスラム過激派グループもある。 2008年10月、レイプされたことを届けようとした13歳の少女を「姦通罪」で処刑したソマリランドの「アルシャバーブ」(al-Shabaab)や、2014年4月、276人もの女子生徒を学校から拉致したナイジェリアの「ボコハラム」(Boko Haram)を耳にしたことがある人もいるかもしれない。

これらのグループのせいで命を落とした人、家を失った人は数知れない。

イスラム過激派をはじめとするテロリストグループは、様々な手段を使って資金を調達している。誘拐による身代金、強盗、共鳴者からの寄付。。。イスラム国家は石油や古代遺物を販売しているし、ボコハラムは麻薬の密輸に関わっている。アルシャバーブは年間数万頭のゾウを殺して、象牙を売っているといわれる。

人身売買」(human trafficking)もテロ集団の貴重な収入源だ。

モニーク・エムサー
フリーステート大学のリサーチャー、モニーク・エムサー(Monique Emser)によると、近年テロリズムと人身売買の相関関係が強くなっている

マリ、中央アフリカ共和国、ソマリア、中東などの紛争地帯では、少年たちが兵隊として使われる。ユニセフによると、南スーダンでは2000人、中央アフリカ共和国では1万人、コンゴ共和国では4200人の少年兵が戦っているという。ウガンダの「神の抵抗軍」(Lord Resistance's Army)は3万8000人もの少年兵を「リクルート」した。

では、少女たちは? 性的奴隷や妻にされるのだ。

自力で村から子供たちを拉致するグループもあれば、既に誘拐された子供たちを購入するグループもある。アフリカの子供の値段は1人25米ドル程度。アフリカ大陸で兵隊、労働者、性的奴隷として使われいる子供たちは12万人と推定されている。そして、全世界では30万人!