2011/06/29

ハウテン州警察長官の自宅に泥棒

6月24日(金)の夜7時過ぎ、高級住宅街のとある家に泥棒が入った。塀を乗り越え、正面玄関を壊して、侵入。プラズマテレビその他の電気製品を盗んで立ち去った。

一家の主は外出中。妻は二階の寝室にいたというが、泥棒の姿も見なかったし、どのくらいの時間、家の中にいたかもわからないという。

・・・とここまでは、取り立てることのほどもない押し込み強盗。「怪我人が出なくて良かった」程度の話題。

だが、留守中だった一家の主は、ムズワンディレ・ペトロス(Mzwandile Petros)。南ア経済の中心ジョハネスバーグや首都のプレトリアを抱えるハウテン州の警察長官。しかも、一か月に31,042ランド(40万円弱)も税金を使って、警備会社と契約をしている。(因みに、我が家が警備会社に払っているのは、月約3600円。)

2011/06/20

ベネチア・ビエンナーレに南アフリカ館 16年ぶり

「第54回ベネチア・ビエンナーレ」が6月4日に開会した。2年に一度開かれる、世界最大規模の国際美術展だ。過去最多の89か国が参加。日本館は、束芋(たばいも)さんの個展「てれこスープ」。

かつてアパルトヘイト政策のために世界の除け者だった南アフリカは、1968年から主催者に参加を拒否された。アパルトヘイトが終わってからも、公式に参加したのは1993年と1995年だけ。

その南アフリカが16年ぶりに戻って来た。

立役者は「ギャラリー・モモ」(Gallery Momo)の経営者、モナ・モコエナ(Monna Mokoena)。南ア芸術文化省とローマの南ア大使館の全面協力を得た。

参加アーチストは3人。

2011/06/15

ケープタウンの操り人形グループ ブロードウェイで大成功 「トニー賞」受賞

今年は様々な分野の南アフリカ人アーティストが、国際舞台で注目を浴びている。

2月にはジョディ・ビーバー(Jodi Bieber)が「2010年世界報道写真大賞」(World Press Photo Award)を受賞。5月にはローレン・ビアカス(Lauren Beukes)のSF小説が「アーサー・C・クラーク賞」(Arthur C Clarke Award)を受賞。

更に、今年初めてカンヌ国際映画祭に出品されたアフリカーンス語の映画「「Skoonheid」(「美」の意)が、5月22日、「Un Certain Regard」(ある視点)部門で「クイア・パルム」(Queer Palm)賞を受賞。監督は弱冠27歳のオリバー・ヘルマヌス(Oliver Hermanus)。

朗報は続く。6月12日、ケープタウンの操り人形グループ「ハンドスプリング・パペット・カンパニー」(Handspring Puppet Company)が米演劇界の最高峰「トニー賞」(Tony Awards)で、演劇作品賞(Best Play)を含む5部門で受賞したのだ。

2011/06/12

『ソウェト・セックス・ファイルズ』 ソウェト初のポルノ映画

ジョハネスバーグの南に広がる一大タウンシップ、ソウェト(Soweto)。1976年の「ソウェト蜂起」(Soweto Uprising)の舞台として知られている。解放運動時代の名所に加えて、今では大きなショッピングモールやホリデーイン、アテネフランセまである。

そのソウェトから、ポルノ映画が生まれた。

監督はカヒソ・モディセ(Kagiso Modise)さん。これまで結婚式のビデオ撮影で生計を立てていたが、ポルノ映画第1作『ソウェト・セックス・ファイルズ』(Soweto Sex Files)のDVDが先週末、店頭に並んだ。評判上々ということで、アダルト映画界での大成功を夢見ている。

2011/06/07

ムタタのマンデラ博物館 2年間休館

南アフリカで「マンデラ名所巡り」をしようと密かに計画しているあなた。暫く待った方が良いかもしれない。ムタタ(Mthatha)のネルソン・マンデラ博物館が、この8月から30か月、改修・増築のため休館になるのだ。

ネルソン・マンデラ博物館として使われている建物「ブンガビル」(Bhunga Building)はアパルトヘイト時代、コサ族のホームランド「トランスカイ」(Transkei)の中央官庁だった。歴史的建造物ではあるものの、元々オフィスとして設計されたので、博物館としては使い勝手が悪い。

2011/06/01

ローレン・ビアカス、『ズー・シティ』でアーサー・C・クラーク賞受賞

4月27日、ローレン・ビアカス(Lauren Beukes)はロンドンにいた。第25回アーサー・C・クラーク賞(Arthur C Clarke Award)の授賞式に出席するためだ。ローレンのSF長編第2作目『ズー・シティ』(Zoo City)が最終候補6作品のひとつに選ばれたのだ。

受賞するとは思っていなかった。3日前、やはり最終選考まで残った英国SF協会賞(British Science Fiction Association Award)で、イアン・マクドナルド(Ian McDonald)の『The Dervish House』に敗れたばかり。今回もマクドナルドが受賞すると思い、受賞スピーチは用意していなかった。出版社に、「万が一」のことがあるから、と言われ、そういうものかしら、とホテルを出る直前に書きかけたものの、途中まで。

大体、幸先(さいさき)が悪かった。発表前のパーティーで、クリーム色のドレスに赤ワインをぶちまけてしまったのだ。このドレス、実はローレンのウェディングドレスだった。。。