2017/09/17

どうやって消せばいいの? フォトショップの助けを求めたらミームの嵐

「親友のお姉さんが婚約直後に撮った写真を永久保存したがってるんだけど、後ろの男が邪魔。どうやってフォトショップで削除したらいいのかわからない! 誰か助けて!」

・・・というようなメッセージをソーシャルネットワークサイト「Rising Tide Society」に載せたアシュリーさん。



ミーム(Meme)がこれほど流行っている中、ソーシャルメディアでこんなお願いをするの無謀じゃないかな・・・?

案の定、来たわ、来たわ・・・。

出来の良い作品をいくつかご紹介する。


2017/09/14

アフリカのマジックリアリズム 『ヤマアラシの回想録』

ヤマアラシがペンを握り、月明かりの中で執筆をしている。机の上にはインク壺。「博識、俗悪なユーモア、効果的な言葉遣いの、眩暈(めまい)がするような取り合わせ」という英『ファイナンシャル・タイムズ』(Financial Times)紙の評。(これ、褒めてるのかなあ。きっと、褒めてるんだろうなあ。)

題名は『ヤマアラシの回想録』(Mémoires de porc-épic)。私が手にしているのは、その英訳Memoirs of A Porcupine


かなり好奇心をそそられる。どんな内容なんだろう。本当にヤマアラシが回想録を執筆しているのか。それとも、着ぐるみを着た人間なんだろうか。村上春樹の羊男みたいな。。。ヤマアラシの皮はコビトが着るにしても小さすぎるけど、着ぐるみなら。。。子供向の本だろうか、ファンタジーだろうか、カフカの『変身』風純文学だろうか、倒錯した大人の物語だろうか。少なくとも、ありきたりの本でないことは確か。

表紙をめくると、著者の簡単な経歴があった。

アラン・マバンク(Alain Mabanckou)は1966年、コンゴに生まれた。現在ロサンゼルスに在住し、UCLAで文学を教える。『青・白・赤』(Bleu-Blanc-Rouge)で「サハラ以南アフリカ文学賞」(Subsaharan African Literature Prize)、『ヤマアラシの回想録』で「ルノドー賞」(Prix Renaudot)受賞。

コンゴには元ベルギー領の「コンゴ民主共和国」(首都キンサシャ)と元フランス領の「コンゴ共和国」(首都ブラザヴィル)のふたつあるが、マバンク氏の出身は後者。


緑がマバンク氏を生んだコンゴ共和国。赤がコンゴ民主共和国(元ザイール)。

ルノドー賞」といえば、ゴンクール賞」((Prix Goncourt)などと並んで、フランスで最も権威のある文学賞のひとつだ。

小説はこう始まる。

そう、僕はただの動物だ。人間だったら、バカで手に負えない動物、って言うところだろう。尤も、僕に言わせれば、人間の殆どはどんな動物よりバカで手に負えないけど。でも、人間にとって、僕はただのヤマアラシ。そして、人間は目に見えることしか信じないから、僕が特別だとは思わない。長くて尖ったハリに覆われ、猟犬ほど早く走れず、餌を食べている畑から動くこともしない怠け者の、あの哺乳動物の一匹に過ぎない。

やっぱり、着ぐるみじゃなく、本物のヤマアラシが主人公だったんだ。

2017/09/11

世界で最もストレスが大きい国は? ブルームバーグのランキング

アメリカの金融メディア企業「ブルームバーグ」(Bloomberg)は公表されている統計資料を駆使して順位をつけるのが大好きだが、そのひとつに世界各国のストレス度ランキングがある。

考慮しているのは以下の7項目。

  • 人口10万人当たりの殺人率
  • 一人当たりのGDP(購買力調整済)
  • 所得の不平等度(ジニ係数)
  • 汚職の認識度
  • 失業率
  • 都市の大気汚染
  • 平均寿命

まず項目ごとに点数をつける。たとえば、殺人率が一番低い国は0点、一番高い国は100点。残りの国には相対的な点数がつけられる。そして、7項目の点数を合計し、7で割った値をストレス度とみなす。


そうやって得られた値が正しいストレス度を表すかどうかには疑問がある。この7項目がストレスを測る上での適正な尺度であるかどうか、また、この7項目に均等な重要度を与えるべきかどうか、異論があることだろう。

そもそも何をストレスと感じるかは、個人によって随分違う。ひとりの人にとって耐えられないストレスになることが、別の人には全然気にならないかもしれない。それどころが、俄然やる気を起こさせる「元気の元」になる可能性だってあり得る。

2017/09/07

誘拐犯に間違われリンチ殺人 群集心理の恐ろしさ

9月5日(火)の夕方。クワズルナタール州パインタウン(Pinetown)でのこと。ブキサ・ケレ(Bukisa Cele)さんは乗り合いタクシーのターミナルに、学校帰りの息子(11歳)を車で迎えに行った。会社の同僚であり、親友でもあるムルンギシ・ンクマロ(Mlungisi Nxumalo)さんも一緒だ。

息子が「お腹空いた」という。ブキサさんはムルンギシさんに息子の世話を頼み、おやつを買うため車から降りた。その途端、息子が泣き叫び始めた。精神に障害がある子供で、これまでもこんなことがよくあったという。

ところが、「誘拐だ!」という噂があっという間に群集に広まってしまう。怒り狂った群集は車の窓を割り、車を横倒しにし、ムルンギシさんに襲いかかった。一瞬車を離れただけのブキサさんの目の前で、信じられない光景が繰り広げられる。ムルンギシさんを殴る蹴るする群集を前にして、ブキサさんには手の出しようもない。

2017/09/04

口座に間違って大金が振り込まれた女子学生 ラッキー!と使い込み

ある日突然、自分の口座に1200万円振り込まれていることに気が付いたらどうしますか? どこから振り込まれたか、そして何らかの間違いであることを知っていたら・・・?

殆どの日本人は振り込んだ人に教えてあげるだろうなあ。。。

実は、「もしも」の話ではなく、南アフリカで実際に起こったこと。

舞台はイーストロンドン(East London)のウォルター・シスル大学(Walter Sisulu University)。2年生のシボンギレ・マニ(Shibongile Mani)は会計学を専攻する27歳。国の奨学金制度NSFAS(National Student Financial Aid Scheme)から月1400ランドの援助を受けている。

NSFASの奨学金でカバーされるのは学費、家賃、食費、本代、交通費だ。NSFASは奨学生ひとりひとりに口座を設け、カードを発行する。学生はそのカードを使って本と食料を買うことになっている。

今年6月1日、シボンギレのNSFAS口座にいつもの1400ランドではなく、1410万ランドが振り込まれた。1万倍の金額!

シボンギレはどうしただろうか? 即座にNSFASに間違いを通報? それとも、しばらく悩んでからNSFASに報告?

いやいや、「ラッキー!!」とばかりに、早速贅沢三昧の生活を始めたのだ。

2017/08/31

復活! ジョハネバーグ交響楽団

2012年に解散の危機を迎えたジョハネスバーグ交響楽団(JPO: Johannesburg Philharmonic Orchestra)。(存続の危機 ジョハネバーグ交響楽団

解散はなんとか免れたものの、2013年はわずか2シーズン(前年までは4シーズン)。そして、とうとう、「ビジネス・レスキュー」(business rescue)、即ち、日本の会社更生法・民事再建法のようなもののお世話になることになった。

シーズンは取りやめ、1年に片手で数えられるほどの単発公演のみ。フルタイムの音楽家たちは意気の上でも、財布の上でも、さぞかし辛かっただろう。

その後、2015年CEOに就任したボンガニ・テンベ(Bongani Tembe)の元で改革に取り組み、苦節の甲斐あって借金をすべて返済。2017年8月に新しい理事会、新しいロゴ、新しいドナーの元で活動を再開した。

2017/08/28

「人肉を食べるのに飽き飽きした」 男が警察に自首

8月18日(金)夕方6時ごろ、クワルズナタール州エスコート警察署にひとりの男がやってきた。吐き気がするような臭いをプンプンさせて。(エスコートはダーバンの北西175キロに位置する町。)

男は地元住民のニコ・ムバタ(Nico Mbatha)。「人肉を食べるのに飽き飽きした」という。

半信半疑の警官たちの前で、ムバタは手に持っていた袋を開けた。中には人間の手と足! 悪臭はここから発していたのだ。その場から思わず逃げ出した警官たちもいたという。

人肉を食べることを強要されるのにうんざりしている。なんとか抜け出したいから、警察に通報しに来た」というムバタ。「被害者をレイプし、殺してから食べた」と主張する。

エスコート警察署

ムバタが警察官たちを連れて行った家では、鍋の中に入った耳が8つ見つかった。少なくとも4人が食べられてしまった計算になる。

2017/08/23

「聖なる」サルは、とんだイタズラもの バリ島

聖なるサルの森保護区」(Sacred Monkey Forest Sanctuary)という英語名に惹かれ、バリ島の「モンキーフォレスト」に行ってみた。正式な名称は「Mandala Wisata Wanara Wana」。所有・管理するのは、地元のパンダンテガル(Pandangtegal)村。

聖なるサルの森」なんて、動物大好き人間の心をくすぐるような響きだ。「保護区」に当たる「サンクチュアリー」(sanctuary)は、元々「神聖な場所」「聖域」を意味する。敷地内には聖なる(holy)お寺が3つあるという。「sacred」「sanctuary」「holy」と、「神聖」のオンパレードである。

地元の人々が神聖なものとして崇めて来たサルが、今はその数も減り、原始林にひっそり暮らしているのだろう・・・と勝手な想像を巡らす。

私の頭にあったのは、ウガンダのチンパンジー保護区のイメージ。レンジャーに連れられ、小数グループで、昼間も暗い、うっそうとしたジャングルに入る。チンパンジーとの遭遇を期待するが、会えるとは限らない。ラッキーにもチンパンジーに巡り合えたら、声を殺してそっと観察する。野生の邪魔をしてはならないのだ。

しかし・・・、人里から離れたジャングルと思い込んでいたが、ウブドの町のすぐそばじゃん。しかも、立派な駐車場。入口では、おばさんがバナナを売っている。サルにやるためだという。

え・・・? 野生動物にエサをやってはいけないのは、常識じゃないの・・・? 野生動物の生活に介入したり、ジャンクフードを与えることで食生活を乱してしまうことも問題だが、賢いサルの場合、「盗賊ザル」「暴力ザル」を生み出す原因にもなる。宮島のサルでも、ケープ半島のヒヒでも、「餌をやらないでください」とはっきり書いてあるはず・・・。

2017/08/20

強盗に遭った白人農家に思わぬ救いの手

南アフリカ共和国ムプマランガ州で農業を営むアフリカーナ、クアシー・ファンデルメルヴァ(Kosie van der Merwe)さんは8月10日の午後、ヴィットバンク(Witbank)の空港に向かっていた。空港でパイロットの試験を受けることになっていたのだ。

窓を開けたまま運転していたのは、真っ赤なピックアップトラック「トヨタ・ハイラックス」(Toyota Hilux)。赤信号で停車する。男がひとり近づいて来たかと思うと、いきなりナイフを突きつけて携帯電話を要求! おとなしく携帯電話「サムソンS8」を渡す。男は野原を走って逃げた。

しばらく車で追いかけたクアシーさんだが、男が道路を横切って、乗り合いタクシーのターミナルに逃げ込んだのを見て諦めた。乗り合いタクシーのターミナルにいるのは黒人だけ。「白人のオレが足を踏み入れても、トラブルに巻き込まれるのが関の山」と思ったのだ。

空港から家族に電話して、強盗に遭ったことを伝える。ところが、お父さん曰く、「お前の携帯電話は乗り合いタクシーのターミナルにあると、誰かから電話があったよ」。

クアシーさんは「罠に違いない」と思い、警察に届けることにした。道を聞くため途中で止まったとき、車が一台近づいてきた。乗客のひとりが言う。「携帯電話を探しているのか?」

2017/08/17

バリ島でハッシュ!

「バリ島でハッシュを初体験しちゃった!」

嬉々として報告する私に、英系南ア白人の親友が唖然、憤然、憮然。

「あなたがそんなことをするなんて思ってもみなかったわ!」

???

何故そんなにショックを受けるのか、皆目わからない。

ハッシュ」(hash)とは「ハッシュ・ハウス・ハリヤーズ」(Hash House Harriers)という世界的なランニング愛好団体が行うイベント。大英帝国がマレー半島に設立した「イギリス領マラヤ」(Federated Malay States)のセランゴール(Selangor)州で1938年に始まった。

イギリス人役人その他の現地に滞在する外国人が、週末の飲み過ぎによる二日酔いを吹き飛ばそうと、月曜日の夕方走り始めたのだ。月曜の朝は二日酔いがひどすぎて、運動どころではなかったのだろう。「毎週月曜日に開催」ということは、「毎週末酔いしれた」ということか。

2017/08/14

暴力社会の「ウーバー」 乗客も運転手も犯罪の被害者

世界70カ国の450都市以上で展開している「ウーバー」(Uber)。日本では、2014年8月より東京都内全域でタクシーの配車サービスを開始したものの、「自家用車による運送サービスは白タク行為に当たる」という国土交通省の判断により、2015年3月に業務を中止している。

一般人が自分の空き時間と自家用車を使って他人を運ぶ仕組みだが、南アフリカの都市、特に流しのタクシーがほぼないジョハネスバーグでは好評である。スマホのアプリを使って予約を入れると、ウーバーが顧客の近くにいる登録運転手に連絡する(各車両の位置はGPSで把握している)。顧客のスマホには、運転手の名前、車の種類と登録ナンバーが送られる。支払いはクレジットカードで後払いできるから、手持ちの現金がなくても平気だ。財布を忘れても、スマホさえあれば良いのだ。

ウーバーが大好きな友人・知人も結構いる。しかし、私は利用していない。大きな理由は、携帯電話でデータ通信をしていないこと。ケータイはショートメッセージと緊急電話以外には使わないことにしている。

もうひとつの理由は、友人のお姉さんが犯罪の被害に遭ったこと。

2017/08/09

名門ホテルまで「マンデラ」商売 ケープタウンのマウントネルソン

ケープタウンの名門ホテル「ベルモンド・マウントネルソン・ホテル」(Belmond Mount Nelson Hotel)がネルソン・マンデラの回顧録 Dare Not Linger:The Presidential Years 発売を記念したパッケージを売り出す。

マンデラの回顧録といえば、自伝『自由への長い道』(Long Walk to Freedom)が有名。1994年に発行され、これまでに1500万部売れたという。

Dare Not Linger は『自由への長い道』の続編にあたり、大統領時代の1994年から1999年までを扱っている。

マンデラは2013年に既に亡くなっているのに、なぜ今ごろ回想録を…?

2017/08/03

キャベツを散歩させる中国の若者たち

今月初め、「キャベツと散歩するのが中国で流行っている」というニュースを南アフリカのラジオ『クラシックFM』(Classic FM)で耳にした。散歩といえば「犬」、と相場が決まっていると思いきや、中国では友達のいない若者が「キャベツ」を連れて散歩に行くというのだ。

ホントかな~。。。

5月6日には、同じ内容のニュースが南アフリカでも大手の日刊紙『ザ・タイムズ』(The Times)に掲載された。オーストリアの英字新聞『オーストリアン・タイムズ』(Austrian Times)や『ハッフィントン・ポスト』(Huffington Post)でも紹介されたとか。映像付きのテレビ報道があれば、真偽がはっきりしただろうけど、我が家にはテレビがないのでチェックできない。まさかキャベツに首輪とか、引きひもはつけないだろうから、こんな感じだろうか・・・?


実名のインタビューによると、

「キャベツと散歩していると人が話しかけてくれて、お喋りの機会が出来る。」

キャベツと散歩している他の人と会話が生まれる。」

「キャベツは犬より良い。餌がいらないばかりでなく、公園で他のキャベツと喧嘩することがない。」

「キャベツと話すと心が安らぐ。」

「キャベツに思いのたけをぶちまけた後、そのキャベツを捨てることによって、すっきりする。」・・・

果ては、

「親より好き。キャベツは私のことをわかってくれる。」

という17歳の談話まで。

2017/07/31

医師によるマンデラ暴露本に許可を与えたのは元妻と娘?

ネルソン・マンデラ元大統領の晩年を描いた、元軍医総監ヴェジャイ・ラムラカン(Vejay Ramlakan)の暴露本が、グラサ・マシェル未亡人、マンデラ家の跡取りマンドラ、マンデラの遺言執行者などから非難を浴び、出版社が発売1週間で前代未聞の回収に踏み切ったことについては数日前にお伝えしたが(ネルソン・マンデラ晩年の暴露本 発売1週間で出版社が回収 )、2017年7月30日付けサンデー・タイムズ(Sunday Times)紙が興味深い情報を公開した。



サンデー・タイムズが入手したのは、ウィニー元夫人と娘マカジウェがラムラカンに宛てた自筆のメッセージ

南アで一番有名な絵画モデル、天寿を全う トレチコフ『中国人の少女』


1950年のケープタウン。モニカ・シン・リー (Monika Sing-Lee)さんはおじさんが経営する洗濯屋で働いていた。そこに入って来たカーリーヘアの男性。モニカさんに目が釘付けになる。

二人きりになった時、男性は言った。

「こんにちは。トレチコフという者です。あなたの絵を描きたいのですが。」

ウラジミール・トレチコフ(Vladimir Tretchikoff)という画家だった。

トレチコフは1913年12月26日、シベリアの、とある町で、8人兄弟の末っ子として生まれた。家庭は裕福だった。1917年のロシア革命時、トレチコフ一家はロシア移民が多かった中国のハルビンに逃れる。ハルビンで16歳まで学校に通い、また市内のロシアオペラハウスで風景画家として働く。絵は独学という。

上海の広告・出版会社で働いていた時、やはりロシア人移民の女性と恋に落ち結婚。ふたりはシンガポールに移る。太平洋戦争勃発後は、英情報省のプロパガンダアーチストとして働いた。

1942年2月、乗っていた南アフリカ行きの脱出船が日本軍に爆破される。生き残った42人がボートを漕いで辿り着いたスマトラは、既に日本軍に占拠されていた。そこから19日かけて、更にジャワまでボートを漕ぐ。しかし、ジャワも日本軍の手に落ちており、トレチコフは捕虜となった。3か月間独房に収容されたものの、「ロシア人だから釈放されるべき」と主張し釈放され、戦争が終わるまでバタビア(現在のジャカルタ)で日本人アーチストの元で働く。

2017/07/28

ネルソン・マンデラ晩年の暴露本 発売1週間で出版社が回収

ネルソン・マンデラが亡くなって3年半。「マンデラ」のブランド力は増すばかりだ。

アマゾンでマンデラを題材にした塗り絵本が約1万7千400ランド(現在の為替レートで約15万円)で売り出されているという。メアリー・ベンソン(Mary Benson)のマンデラの伝記は約6万ランド(約51万円)、マンデラのサイン入り自伝 Long Walk to Freedom (邦訳は『自由への長い道』)は約5万ランド(約42万7千円)。

そんな中、マンデラの晩年を描いた暴露本が出版された。題して、Mandela's Last Years: The true story of Nelson Mandela's final journey, by the head of his medical team (マンデラの晩年:医療チーム長が見たネルソン・マンデラ最後の旅の実話)。著者は元軍医総監のヴェジャイ・ラムラカン(Vejay Ramlakan)。



軍医総監(surgeon general)とは国軍で最高位の医者。元大統領の健康管理は国軍の仕事であり、ラムラカンはマディバの医療チームの長だった。衰弱したマディバの状況を知り尽くしていた数少ない人物のひとりだ。

2017/07/25

映画『The Promise』(ザ・プロミス~約束) 美しくて悲しすぎる一大歴史ドラマ



The Promise 
2016年

監督 
テリー・ジョージ(Terry George)

主演 
オスカー・アイザック(Oscar Isaac)
シャーロッテ・ルボン(Charlotte Le Bon)
クリスチャン・ベイル(Christian Bale) 

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「20世紀初頭のトルコを舞台にした映画」程度の認識だけで映画館に入った。トルコは好きな国だし、主演のオスカー・アイザックは『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』(A Most Violent Year)の演技が素晴らしかった、個人的に注目している役者だし、クリスチャン・ベイルはまだ12歳くらいだった『太陽の帝国』(Empire of the Sun)以来、幅広く徹底した役作りに脱帽していた役者だし、監督は『父の祈りを』(In the Name of the Father)の脚本、『ホテル・ルワンダ』(Hotel Rwanda)の監督を担当したテリー・ジョージだし、見る価値はあると思ったのだ。

そして・・・見てよかった! 感動のあまり、後半は泣き通しだった。。。

イングリッシュ・ペイシェント』(English Patient)を彷彿とさせる、一大歴史ドラマ。歴史に翻弄されながらも、愛と信念に忠実に、一生懸命生きる3人の主人公はいずれも魅力的。IMDb(インターネット・ムービー・データベース)で10点満点をつけてしまった。なによりも心にズキっときたのは、ベースとなっている史実だ。

2017/07/19

2017/07/17

ルイボス茶で糖尿病の愛犬を治療 中学生が理科の学習プロジェクトで

ラブラドル犬のジェシー(9歳)がめっきり痩せた。家具にぶつかる。大量の水を飲むようになった。眠くて仕方がないようだ。獣医に連れて行く。糖尿病という診断。

インシュリンを注射し、特別な食餌療法を行う。その費用、ひと月に約2万円。飼い主のキャロライン・ルール(Caroline Rule)さんにとって、バカにできない出費だ。そんなある日、キャロラインさんと娘のザリア(Zaria)さんは、ラジオで興味深い話を耳にする。

糖尿病にロイボス茶がよいという。

日本ではなぜか「ルイボス」と呼ばれてるが、南アフリカでは「ロイボス」(rooibos)と発音する。アフリカーンス語で「赤い灌木」という意味だ。南アフリカ共和国西ケープ州のシーダーバーグ(Cederberg)山脈のみに自生する植物である。

ロイボスの収穫

現地のコイサン族は昔から、乾燥させたロイボスの葉をお茶として飲んでいた。これに目をつけたのが、ヨーロッパからの入植者。ヨーロッパから輸入するしかなかった高価な紅茶の代用品としたのだ。

2017/07/13

室内楽のイメージを打ち破るドイツの美女カルテット「サルートサロン」(Salut Salon)

室内楽(chamber music)というと、宮廷の応接室など(chamber)でオスマシして優雅に奏でる優等生的なイメージがあるが、ドイツの女性カルテット「サルートサロン」(Salut Salon)は押さえきれないエネルギーがほとばしり出る豪快さと、女性らしい繊細さと、ヴィジュアル的な麗しさを併せ持つ、ゴキゲンなグループ。楽しくて、ひたすらカッコいい。

まずはこちらをご覧ください。


2017/07/10

各国で一番値段を知りたいものは? アメリカは「特許」、オーストラリアは「体外受精」、日本はなぜか「スイカ」

アメリカのFixr(フィクサー)社が面白い地図を作成している。「世界各国で、一番値段が気になるものはなにか」を表わした地図だ。



まともに調査したのでは、予算と時間がかかって仕方がない。もともと冗談半分のリサーチである。フィクサーではグーグルのオートコンプリート機能を利用することにした。

グーグル検索で言葉やフレーズを入力すると、勝手にいくつも予測が出て来る、アレである。

フィクサーが使ったフォーマットは「how much does a * cost in (country name)」。「(国名)で*はいくらするか」と入力すると、過去の同じような質問を基にして、*部分に予測が表示される。最初に出てきたのが、これまで一番多かった結果だろうということで、世界各国の国名を入力し、結果を地図にまとめた。

2017/07/06

フィンランド語で「犬」を何というか

日本語には冠詞も、単数と複数の区別もないから、「犬」は「犬」である。なんと楽なことか! しかし、冠詞複数単数の区別、格変化などがある言語では「犬」が「犬」で済まない。

その良い例が、この漫画。(元ネタはimgru.com

イギリススウェーデンが立ち話(?)をしている。

イギリスが何故か突然、「a dog」「the dog」「two dogs」と言い出す。「犬が一匹」、「その犬」(単数)、「犬が二匹」(複数)というわけだ。英語には不定冠詞の「a」、定冠詞の「the」、複数形を表す「-s」があるため、この3通りが可能である。(「the dogs」を入れると4通りだが、この漫画には含まれていない。)

スウェーデンが応える。スウェーデン語だと、同じことが4通りの言い方で表現できる。

そこに現れたのが、ドイツ。ドイツ語の名詞は格変化する。主格、属格、与格、対格の4つあるので、「犬」はもっと多くの言い方で表すことができる。

「おもしろそうじゃん!」と顔を出したのが、フィンランド。さて、なにが起こるか。下をご覧ください。

2017/06/30

白ワインの意外な真実 糖分が赤ワインの10倍!など

アルコールの摂取量の目安として、「ユニット」(unit)という言葉が良く使われる。100%アルコール10mlのことだ。イギリスの国民保健サービス(NHS)は、1週間のアルコール摂取量を14ユニット以内に留めるよう推奨している。1ユニットはビール(アルコール含有量4%の場合)250ml、ウィスキー(40%)25ml、ワイン(13%)76mlに相当する。

アルコール1ユニットはこのくらいの量(Drinkaware


別の見方をすると、330ml入りのビール1瓶は1.6ユニット、中サイズ(175ml)のワイン1杯は2.3ユニット。

これは何ユニット?(Drinkaware


日本酒(15%)は67mlが1ユニット。カップ酒5杯程度で14ユニットになる。

2017/06/22

ナショナルシアターライブ 『ウォーホース~戦火の馬~』(War Horse)

METライブビューイング」(Metropolitan Opera Live in HD)のおかげで、ニューヨークのメトロポリタンオペラの公演がアフリカにいながら観れるようになったが(「オペラも容姿の時代? METライブビューイング 」)、「ナショナルシアターライブ」(National Theatre Live)のおかげで、ロンドンの国立劇場の公演もアフリカにいながら観れるようになった。現在上映されているのは『ウォーホース~戦火の馬~』(War Horse)。

National Theatre Liveから)

原作はイギリス人作家マイケル・モーパーゴ(Michael Morpurgo)による同名の児童文学(1982年)。第1次世界大戦で離れ離れになったアルバート少年と馬のジョーイの物語を軸に、戦争の悲惨さと平和の大切さを描く。

第1次世界大戦では、英軍だけでなんと100万頭もの馬が「戦死」した。戦場はヨーロッパだから、海を越えて行ったわけである。多くはマシンガンや鉄条網に向かって突撃させられ命を失った。重労働の挙句、疲労困憊して死んだ馬もあった。幸運にも生き残った馬の殆どが肉屋に売られた。

2017/06/12

虐待から救出されたライオン、アフリカの「聖地」で密猟の犠牲に

2017年6月5日の朝、サヴァンナ・ハウザー(Savannah Heuser)さんと母親のミヌエット(Minuette)さんはいつも通りボランティア2人を連れて、ライオンの餌やりに出発した。ところが、普段なら首を長くして餌を待っているオスライオンのジョゼ(José)とリソ(Liso)の姿が見えない。呼んでもやって来ない。

不吉な予感。

あっ、数メートル離れたところに横たわっている2頭が見える。頭と足としっぽが切り取られた悲惨な姿で。。。

ライオンやトラなど大きな猫が大好きなサヴァンナさんは、弱冠16歳だった2012年、南アフリカのリンポポ州にハウザー家が所有する5000ヘクタールの土地に、大型猫のための聖地「エモヤ」(Emoya)を開設したサーカスや動物園などで虐待されてきたライオンたちに、アフリカの地で幸せな余生を送ってもらいたいという一念からだ。

サヴァンナ・ハウザーさん(Emoya Big Cat Sanctuary

最初にやって来たのは、カイロで救出されたライオン。2013年6月のことだ。保護する猫たちは3年間で8頭になった。あくまでも、虐待されていた猫たちに安息の地を与えることが目的だから、商売ではない。また、繁殖も行わない。メスには避妊薬を与えている。

2016年、サヴァンナさんとエモヤは、大きくニュースで取り上げられた。世界中で動物保護のロビー活動を展開する「アニマル・ディフェンダーズ・インターナショナル」(Animal Defenders International)が、コロンビアとペルーのサーカスから救出したライオン33頭の終の棲家として、エモヤを選んだのだ。

2017/06/07

グラビギャング ピンクのサリーと竹の棒で闘うインドの女性自衛団

エル・パイス』(El País)紙で「グラビギャング」(Gulabi Gang)という言葉を目にして、思わず手を止めた。昨年、南アフリカの「三大陸人権映画祭」(Tri Continental Human Rights Film Festival)で図らずも見逃してしまったドキュメンタリーの題名だったからだ。

グラビギャングはサンパット・パル・デヴィ(Sampat Pal Devi)さんが2006年に設立した女性の人権を守る団体。ピンク色(ヒンディー語で「グラビ」)のサリーを身にまとい、竹の棒で武装する。

(「グラビギャング」のHPから)

メンバーの殆どは貧しく教育のない、低いカースト出身の女性。1958年生まれのサンパットさん自身、貧しい家庭に育ち、学校に行かせてもらえなかった。どうしても勉強したくて、独学で読み書きを習った。その後、なんとか小学4年生まで学校に通わせてもらったものの、11歳か12歳で結婚させられ、最初の子供を15歳で生んだ5児の母。肝っ玉母さん的な活動家である。

インド、特に農村地帯では女性の地位がとても低い。夫のDV嫁殺しの被害に遭う女性が多くいる。グラビギャングはDV夫を竹で叩くなどして懲らしめるのだ。そして、「また奥さんを苛めたら、私たちがやってくるからね!」と脅す。1対1ではか弱い女も、集団になればパワーを発揮する。お蔭で、サンパットさんが住む村では女性の待遇が改善した。

2017/06/05

ドキュメンタリー映画『モガディシュ・ソルジャー』(Mogadishu Soldier) 出口の見えない内戦に身を置く平和維持部隊の兵士たち


エンカウンターズ国際ドキュメンタリー映画祭」(Encounters South African International Documentary Festival)。南アフリカで1999年から毎年開催されているドキュメンタリーの祭典だ。今年は6月1日から11日まで、ケープタウンとジョハネスバーグで約50作品が上映されている。

6月3日の土曜日、『モガディシュ・ソルジャー』(Mogadishu Soldier)を見に行った。2016年の作品。



モガディシュは東アフリカの「アフリカの角」(Horn of Africa)に位置するソマリア共和国の首都だ。

エチオピア、ケニアと国境を接するソマリアは、1980年代から内戦状態にある。1990年代半ばからイスラム原理主義グループが台頭し、2006年6月、とうとう首都モガディシュを占拠してしまう。同年12月にソマリア暫定政府軍とエチオピア軍が首都を奪回。しかし、内戦はまだ続いている。

2007年からはアフリカ連合(AU)が平和維持部隊を派遣している。現在の敵ナンバーワンはイスラム過激派の「アル・シャバーブ」(Al-Shabaab)だ。AU平和維持部隊、ソマリア政府軍、それにアル・シャバーブが首都モガディシュで睨み合っている中、ノルウェー人のドキュメンタリー映画監督がブルンジ人の平和維持部隊兵士2人にカメラを与えた。「これを使って1年間、自分が面白いと思うものを撮影してくれ」。

1年間に使ったテープ523本。それを編集したのがこの映画である。

2017/05/31

オペラも容姿の時代? METライブビューイング

ポスターを見てちょっと驚いた。これがオペラ歌手・・・?


カッコいいけど、この体格で声が出るの・・・?

・・・というのは、全くの懸念に終わった。

ヨナス・カウフマン(Jonas Kaufman)。今、人気絶頂のドイツ人テノールだ。演目はジュール・マスネ(Jules Massenet)の『ウェルテル』(Werther)。ゲーテの『若きウェルテルの悩み』をオペラ化したもの。

2017/05/29

すべてはミツバチのために 後ろ向きで走るマラソンランナー

来週の日曜日(6月4日)、今年度のコムレイズ(Comrades)が開催される。クワズルナタール州のダーバン/ピーターマリッツバーグ間の約89キロを走る、世界最古・最長のウルトラマラソンだ。参加できるのは2万人だけ。世界60か国以上から走者が集まる。

今年の参加者のひとりに、変わったスタイルで走る人がいる。コムレイズを走るのは今回で5回目という、ファライ・チノムウェ(Farai Chinomwe)さんだ。ファライさんは後ろ向きに走る。後ろ向きに走ることで、世間の注目を浴び、ミツバチに対する意識を高めることが参加の目的。優勝など目指していない。

ファライさん(storytelling.co.za


ファライさんの人生、人柄はまさに自然体

生まれたのはジンバブエの南東部の町、マスヴィンゴ(Masvingo)。自然に囲まれて育った。誰もが楽器を演奏する村だったという。

2000年にケープタウンに移り、ラスタファリアン(Rastafarian)になる。

カリブ海、特にジャマイカで、アフリカを帰還すべき約束の地と定め、エチオピアのハレ・セラシエ(Haile Selassie)皇帝を黒人の救世主として崇拝する宗教・政治的運動を「ラスタ主義」「ラスタファリアニズム」(Rastafarianism)という。ハイレ・セラシエの本名「ラス・タファリ」(Ras Tafari)からつけられた名称だ。

ラスタファリアンとはラスタ主義の信奉者のこと。マリファナの使用と、ドレッドロックス(長髪を縮らせて細かく束ねたヘアスタイル)と、レイドバックな生き方で知られる。

ドレッドロックスといえばボブ・マーリー

ファライさんの改宗の理由は、「けばけばしいライフスタイルとは関係ない生き方をしたかったから」。

2017/05/21

赤ちゃんなら誰でも知っている? 科学的手法

赤ちゃんなら誰でも知っている科学的手法・・・って?


そうか、赤ちゃんがなにげなくやっていることは、実は科学的な実験の手法に則ったことだったんだ!?!

幼い頃の「科学精神」を忘れて凡庸な大人に育つか、優れた科学者になるか、それとも、6番のいじわる傾向だけ助長してしまうか・・・人それぞれでしょうね。

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✤この投稿は2014年4月9日付「ペンと絵筆のなせばなる日記」掲載記事を一部変更したものです。

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2017/05/18

遺伝交配で蘇ったクアハ 絶滅種を再び地上に

1883年8月12日、アムステルダム動物園でクアハ(quagga)のメスが死亡した。その3年後の1886年、南アフリカはクアハの狩猟を禁止する。しかし、誰も気がついていなかったのだけど、実は既に、世界のどこにもクアハは生存していなかった。つまり、1883年8月12日をもって、クアハは絶滅してしまったのである。

クアハ。体の前半分がシマウマ、後ろ半分と足がロバのような動物だ。

在りし日のクアハ(Cool Green Science

世界中に残っているクアハの皮は23体だけ。しかも、結構個体差がある。野生で生きるクアハを研究した者はいない。

2017/05/09

イラストが可愛い!「タリンで遭遇するかもしれない11タイプの外国人」

タリン(Tallinn)はエストニア共和国の首都。エストニアはバルト海の東岸に位置し、フィンランド湾を挟んで、フィンランドのお向かい。東はロシア、南はラトビアと国境を接する。ラトビア、リトアニアと併せて、バルト三国と呼ばれる。

外務省

「タリン」はエストニア語で「デンマーク人の城」を意味するという。13世紀にデンマーク王が築いた「トームペア城」のことだ。旧市街はユネスコ世界遺産に指定された観光地である。

トームペア城(Wikipedia

タリンのツアー業者「Tallin Traveller Tours」のウェブサイトで、「タリンで遭遇するかもしれない11タイプの外国人」(11 Types of Foreigners You Might Encounter in Tallinn)という記事を見つけた。とにかく、イラストが可愛い。早速、記事を書いたマート・ヴィルカス(Mart Virkus)さんに連絡を取って、記事とイラストの紹介許可を貰った。(イラストもマートさん。)

2017/04/11

ギャングから華麗な転身 地球と地域社会を大切にするエコビジネスマンへ

私腹を肥やすことにしか興味がなく、国の舵取りをする能力ゼロ、国民をないがしろにして権力にしがみつく大統領。大統領を頂点とした権力者とのコネにすがって、やはり私腹を肥やすことにしか関心がない、政治家、公務員、企業人、私人。。。政治、経済、教育、基本的公共サービス、社会制度のどれをとっても、悪化の一途。ついに南アフリカの信用格付けが「ジャンク」(junk)、つまり「ゴミ」「ガラクタ」並みに落とされてしまった。

このところ情けないニュースばかりで、なかなかブログを書く気になれなかったが、久しぶりに元気になる話を耳にした。

麻薬中毒のギャングが立ち直り、環境に優しい洗剤などの製造販売会社を設立したという。

2017/03/04

フォードクーガ 約50台が炎上したのに、お粗末な対応

フォードクーガ」(Ford Kuga)を日本語でグーグルしてみた。「低燃費なのにパワフル!」「走破性能や疲労度の少ないシートなど、高い実用性」「俊敏な走りは大きな魅力」・・・。

いいことばかりだなあ。南アフリカでは売れない車なのに。なにしろ、2015年以来、南アフリカ、スワジランド、ボツワナの3か国で、約50台もが走行中にいきなり火を噴いてしまっているのだ。今では「フォードクーガ」という名前だけで新車、中古車とも買い手がつかない。

炎上するクーガ(BBC News

2015年9月のある日、ショーン・トンプソン(Sean Thompson)さんは愛車のクーガを車庫に入れた。その夜、トンプソンさんにトラッキング会社から電話がある。トンプソンさんの車のバッテリーが上がりかけているから様子を見た方が良いという。エンジンを切ったはずなのに・・・。怪訝に思って車庫に行くと、なんと!車が燃えていた。そして、ドアが開かない!

翌日、クーガをフォードに持って行く。フォードは「前回の定期整備を行ったのはうちじゃない」と責任を取ることを拒否。保険会社も「フォードの整備がいい加減」と支払いを拒否。トンプソンさんは修理に約30万円払うはめになる。

整備工曰く、「エンジンが切ってあるのに、電気系統がまだ動いている」。トンプソンさんは直ちにフォードにメールで連絡。「誰かが死ぬことになるかもしれない」から、「他のオーナーに警告しクーガの電気系統をチェックした方がよい」と勧める。フォードから返事はなかった。

2017/01/21

人種差別と親切心 軽トラの荷台で檻に入った黒人女性の写真がソーシャルメディアで炎上

軽トラックの荷台に座る女性。檻の中にいるようだ。

Denise Rens/Oos-Kaap Plaaswerkers Opstand/Facebook (TimesLive)

東ケープ州クラドック(Cradock)近くで撮影されたこの写真を、農場労働者の団体が1月19日フェイスブックに投稿し、ソーシャルメディア上で大反響が起こった。日本では「炎上」というのだろうか。

「黒人女性を家畜のように檻に閉じ込め、トラックの荷台に載せて運ぶなんて、運転手はレイシスト(人種差別主義者)の白人に違いない」という思い込みから、南アフリカのフェイスブックやツイッターなどで怒りの投稿、コメントの嵐が吹き荒れたのだ。

2017/01/10

メイドからセレブシェフに 人生を変えたリアリティTV

3か月前キム・カーダシアン(Kim Kardashian)に銃を突きつけ、強盗を働いた容疑者のうち16名が逮捕されたとのニュースを先ほどCNNで見た。(我が家にはテレビがないので、テレビのニュースはユーテューブで見ている。)事件が起きた時は格別注意を払わなかったのだけど、今日のニュースによると、奪われたのは900万ユーロ相当の宝石! 11億円相当以上の宝石を身に着けていたわけだ。

有名であることで有名な、リアリティTVのスター、キム・カーダシアンの2015年度の所得は5250万ドル(約60億円)。ツイッター、フェイスブックなどソーシャルメディアのフォロワーは数千万人に上るという。何の才能もなさそうに見えるカーダシアン一家だが、TVとソーシャルメディアを最大限に利用して大金を儲けているのだから、大衆の欲するところを嗅ぎ分ける、類まれなる才覚があるといえる。

リアリティTV、特にタレント発掘のコンテスト形式の番組は、才能はあるがコネも資力ものない無名の人が一躍有名になる機会を与えてくれる。『ブリテンズ・ゴット・タレント』(Britains Got Talent)で人生が変わった歌手スーザン・ボイル(Susan Boyle)はその好例であろう。



最近の南アフリカでは、シポカジ・ムドラコモ(Siphokazi Mdlakomo)さんがいる。ケープタウンで住み込みのメイドをしていた2014年、『マスターシェフ 南アフリカ』(MasterChef South Africa)に出場。ダイナミックな人柄と、逆境に負けず人生に挑戦するメイドというキャラが受け、第2位の栄冠を勝ち取り、賞金10万ランド(約85万円)を手にした。39歳だった。

前列中央の小さい女性がシポさん(Mail Online

シポさんは東ケープ州の寒村で生まれ育ち、21歳の時、仕事を求めて大都市ケープタウンにやってきた。手に職がない多くの黒人女性同様、メイドになる。料理は働きながら身につけた。