「
エンカウンターズ国際ドキュメンタリー映画祭」(Encounters South African International Documentary Festival)。南アフリカで1999年から毎年開催されているドキュメンタリーの祭典だ。今年は6月1日から11日まで、ケープタウンとジョハネスバーグで約50作品が上映されている。
6月3日の土曜日、『
モガディシュ・ソルジャー』(Mogadishu Soldier)を見に行った。2016年の作品。
モガディシュは東アフリカの「
アフリカの角」(Horn of Africa)に位置する
ソマリア共和国の首都だ。
エチオピア、ケニアと国境を接するソマリアは、1980年代から内戦状態にある。1990年代半ばからイスラム原理主義グループが台頭し、2006年6月、とうとう首都モガディシュを占拠してしまう。同年12月にソマリア暫定政府軍とエチオピア軍が首都を奪回。しかし、内戦はまだ続いている。
2007年からは
アフリカ連合(AU)が
平和維持部隊を派遣している。現在の敵ナンバーワンはイスラム過激派の「
アル・シャバーブ」(Al-Shabaab)だ。AU平和維持部隊、ソマリア政府軍、それにアル・シャバーブが首都モガディシュで睨み合っている中、ノルウェー人のドキュメンタリー映画監督がブルンジ人の平和維持部隊兵士2人にカメラを与えた。「
これを使って1年間、自分が面白いと思うものを撮影してくれ」。
1年間に使ったテープ523本。それを編集したのがこの映画である。