ジャッキー・チェン(Jacky Chan)が「サイのツノ不買運動」に一役買ったことは前回(「アフリカのサイをオーストラリアへ 苦肉の絶滅防止対策」)ご紹介したが、ジャッキーが野生動物保護に熱心なのは今に始まったことではないらしい。
10年前、中国で映画の撮影中、中国政府に夕食に招待された。まず出て来たのは、フカヒレのスープ。高級食だが世界の中国人の経済力拡大に従い需要が急増し、毎年数千万匹のサメがこのために殺されているとして、アメリカではフカヒレ採取目的のサメ漁は全面禁止となっている。
乱獲自体問題だが、生きたままヒレだけ切り取ったサメを海中に放り込み死ぬに任せる、という映像が巷に流れ、動物保護団体などの怒りを買った。(自分が麻酔なしで鼻とか、耳とか、腕とかをナイフで切り取られ、海に放り込まれるのを想像すると、非常に苦しそうだ。サメは声を出さず、表情もないので、どのくらい知覚しているかはわからないが、神経があるのなら痛いはず。。。しかも、人間と違って、水中で呼吸できるから、死ぬにも時間がかかるかも。。。)
ジャッキー・チェンは、高級スープの材料とするためにサメを乱獲することに反対している。ただ、そこは人格者と言おうか、外交上手の中国人と言おうか、招待してくれた相手に「動物保護!」を声高々にお説教したりせず、「フカヒレスープは好きじゃないんで、他のスープに替えてもらえませんか」と丁寧にお願いしたとのこと。
2度目に中国政府から招待があった時は、メニューにフカヒレスープはなかったとか。
2014/02/24
2014/02/18
アフリカのサイをオーストラリアへ 苦肉の絶滅防止対策
南アフリカでサイの密猟が本格化したのは2008年。ツノを効果のない「漢方薬」に使うため、約80頭が殺された。その後、密猟数は毎年飛躍的に増加し、2013年には1000頭以上のサイが無駄に命を落とした。3日に1頭の超ハイペースである。絶滅の危機に晒されて「希少価値」があるから、余計高く売れるのだろうか。そして、高く売れるから、益々密猟が盛んになる。。。
主な消費地である中国とベトナムにおける、生活水準の向上と人口増も大きな原因だろう。昔だったら、サイの漢方薬など買えなかった人々の懐が豊かになった。環境保護に対する意識の低さや、「サイのツノは爪と全く同じ成分で、全く効能がない」という正しい知識・情報が浸透していないことは深刻な問題だ。
主な消費地である中国とベトナムにおける、生活水準の向上と人口増も大きな原因だろう。昔だったら、サイの漢方薬など買えなかった人々の懐が豊かになった。環境保護に対する意識の低さや、「サイのツノは爪と全く同じ成分で、全く効能がない」という正しい知識・情報が浸透していないことは深刻な問題だ。
2014/02/09
アフリカの大物は楽じゃない? 群がる親類縁者に疲れ果てたズマ大統領 複数妻間の確執も
貧しい農民がにっちもさっちもいかなくなって、村の長者に金の無心をする。会社経営をしている親戚に息子の就職を頼む。金一封を携えて県会議員に陳情をする。。。良い悪いは別にして、お金や地位や政治力など、なんらかの力を持っている人を持っていない人が頼るというのは昔からどこでもあった。
南部アフリカには「ウブンツ」(ubuntu)という考え方がある。「人は他の人のお蔭で人となる」という精神に基づく、助け合いの思想である。持てるものが持たざるものに持っているものを分け与えるという「平等の精神」ともいえるが、美しい側面ばかりではない。成功した人を引きずりおろす、恐ろしい面もある。
「金を持っている」と思われたがために親類縁者からたかられ、せっかく得たお金を失うどころか、群がる人々にお金を与えるために盗みを働いてしまうとか、成功を妬まれて、呪いをかけられたり、脅迫されたりすることもあるのだ。
南部アフリカには「ウブンツ」(ubuntu)という考え方がある。「人は他の人のお蔭で人となる」という精神に基づく、助け合いの思想である。持てるものが持たざるものに持っているものを分け与えるという「平等の精神」ともいえるが、美しい側面ばかりではない。成功した人を引きずりおろす、恐ろしい面もある。
「金を持っている」と思われたがために親類縁者からたかられ、せっかく得たお金を失うどころか、群がる人々にお金を与えるために盗みを働いてしまうとか、成功を妬まれて、呪いをかけられたり、脅迫されたりすることもあるのだ。
2014/02/04
マンデラの遺書公開 元妻ウィニーへは一銭も残さず
ネルソン・マンデラが亡くなって約2か月。遂に遺書が発表された。
昨日はクラシック音楽専門ラジオ局の「クラシックFM」ですら、「正午にネルソン・マンデラ財団でマンデラの遺書が発表される」と、早朝から30分ごとに繰り返していた。「マンデラ・ブランド」を利用した子孫によるビジネスの数々や、財産を巡るマンデラ家の醜い内輪もめがここ数年メディアを賑わしたためか、「マンデラは誰にいくら遺産を残すのだろう」と世間の野次馬根性が大いに刺激されていたのだ。
マンデラ財団は場所を提供しただけで、発表を行ったのは遺言執行人を代表した、ディハン・モセネケ(Dikgang Moseneke)最高裁判所副長官。遺言執行人はモセネケ副長官に裁判官のテンバ・サンゴニ(Themba Sangoni)と、弁護士でマンデラの長年の友人ジョージ・ビゾス(George Bizos)を加えた3人。
遺書公開の後、ご丁寧にも、マンデラ財団から遺書の「プレスパック」(press pack)が届いた。遺言執行人作成による遺書の短縮版だ。といっても、22ページもある。題して、「ネルソン・マンデラ元大統領の遺書に関する覚書」(Memorandum Relationg to the Last Will and Testament of Former President Nelson Mandela)。
個人の遺書の内容を何故ここまで公開するのか?
「覚書」に説明があった。遺産相続を「透明」に「迅速」に行なうことが目的という。子孫が異議申し立てをして、相続処理が長引くのを防ぐためだ。
推定額4600万ランド(約4億6000万円)の遺産の行方だが、まず、現夫人グラサ・マシェル(Graça Machel)。
昨日はクラシック音楽専門ラジオ局の「クラシックFM」ですら、「正午にネルソン・マンデラ財団でマンデラの遺書が発表される」と、早朝から30分ごとに繰り返していた。「マンデラ・ブランド」を利用した子孫によるビジネスの数々や、財産を巡るマンデラ家の醜い内輪もめがここ数年メディアを賑わしたためか、「マンデラは誰にいくら遺産を残すのだろう」と世間の野次馬根性が大いに刺激されていたのだ。
マンデラ財団は場所を提供しただけで、発表を行ったのは遺言執行人を代表した、ディハン・モセネケ(Dikgang Moseneke)最高裁判所副長官。遺言執行人はモセネケ副長官に裁判官のテンバ・サンゴニ(Themba Sangoni)と、弁護士でマンデラの長年の友人ジョージ・ビゾス(George Bizos)を加えた3人。
遺書公開の後、ご丁寧にも、マンデラ財団から遺書の「プレスパック」(press pack)が届いた。遺言執行人作成による遺書の短縮版だ。といっても、22ページもある。題して、「ネルソン・マンデラ元大統領の遺書に関する覚書」(Memorandum Relationg to the Last Will and Testament of Former President Nelson Mandela)。
送られてきた「覚書」の1ページ目 |
個人の遺書の内容を何故ここまで公開するのか?
「覚書」に説明があった。遺産相続を「透明」に「迅速」に行なうことが目的という。子孫が異議申し立てをして、相続処理が長引くのを防ぐためだ。
推定額4600万ランド(約4億6000万円)の遺産の行方だが、まず、現夫人グラサ・マシェル(Graça Machel)。
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