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2018/06/10

本『The President's Keepers』赤裸々すぎるズマ前大統領の汚職の実態

在職8年で一国をここまで滅茶滅茶にしたジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領の手腕には恐れ入る。

「大統領職ほど儲かる仕事はない」とばかりに、私利私欲第一。国や国民のことはまったく眼中にない。

大統領時代のジェイコブ・ズマ

正規の学校教育を一年も受けていないのは、幼い頃の家庭環境や政治経済環境が原因だとしても、教育を受けるチャンスはその後いくらでもあった。服役中に学位を取った解放運動同志が大勢いる中、ズマは教育に興味がない様子。世界が注目した1999年の大統領就任演説では、自分の原稿がまともに読めなかった。英語の読み書きが苦手にしても、一世一代の晴れ舞台である。それなのに、前もって練習した気配もない。その後も英語の演説原稿を読むのが苦手。大きな数字となるとお手上げである。

もちろん自分で書いた演説ではない。しかし、原稿が読めないのは練習しなかったからだけではない。何が書いてあるか理解していないことが大きな原因だろう。大統領として、国を発展させ、国民の生活向上を図ることに興味がないのである。

2018/01/15

本『クウェズィ』(Khwezi) ズマをレイプ容疑で訴えた女性の悲しい生涯

2005年12月6日、31歳の女性が与党ANC(アフリカ民族会議)の大物ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)をレイプ容疑で訴えた。ジョハネスバーグのズマ邸に泊まった夜、ズマが寝室に入って来てレイプしたというもの。亡命生活時代、ズマと亡き父が親友だったことから、幼い頃からズマを父のように慕っていたという。

ズマは「合意の上の性行為」と主張。「普段ズボンを履いている女性がその日はスカートだった。誘惑した証拠だ」「カンガ(一枚の布)をまとって寝ていた。誘惑の証拠だ」「ズールー族の文化では、その気になっている女性を放っておくのは女性を侮辱したとみなされる」と支離滅裂な論理を展開し、「それはズールーの文化ではなく、ズマの文化だろう」と揶揄された。また、女性がHIV陽性であることを知りながら、コンドームをつけず性行為を行い、「事後エイズ予防にシャワーを浴びた」と法廷で証言したことで、国内外で笑いものになった。これ以後、政治風刺漫画家ザピロ(Zapiro)の描くズマは、頭からシャワーヘッドが突き出た姿となる。

Daily Maverick

プライバシー保護のため、この女性の顔写真も名前も公開されなかった。裁判では「クウェズィ」(Khwezi)という偽名が使われた。ズマは当時63歳。中年を通り越している上に、ブ男で肥満で、お世辞にも魅力的とはいえない。それにズマは女癖が悪いことで有名。複数の妻を持ち、妻以外の女性たちにも子供を産ませている。

年長者を敬う文化、男尊女卑の傾向が強い文化の中で育ったクウェズィが、父と慕い信頼し切っていた「マルメ」(おじさん)に襲われ、混乱し、ショックで凍りついてしまったことは容易に想像できる。また、エイズ問題活動家だったクウェズィがズマを誘惑し、HIV陽性でありながら、コンドームなしで性行為に及んだとは考えにくい。

そのため、クウェズィを信じ、応援する女性が多いのではないかと想像していた。

ところが、与党ANCの女性たちは狂信的にズマを信じた。クウェズィを嘘つきとハナから決めつけ、何十人もの黒人女性が裁判所の前で、「Burn the bitch!」(あのメス犬を焼き殺せ)などどヒステリックに叫ぶ姿は異様だった。

2017/12/31

シリル・ラマポザってどんな人? ANC新党首、そして恐らく次期南ア大統領

2017年12月18日、南アフリカ与党ANC(アフリカ民族会議)の党大会で、シリル・ラマポザ(Cyril Ramaphosa)副大統領が新党首に選出された。対抗馬はジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領の元妻ンコサザナ・ドラミニ=ズマ(Nkosazana Dlamini-Zuma)。得票数は2440対2261。わずか179票の差。

まず、有効投票数が4701という少なさに驚く。総選挙で6割以上の得票率を過去20年以上勝ち得てきた与党の党首、そして恐らく次期大統領が5000人以下の投票で決まったわけだ。わずか2440人が人口5000万人以上の国の次期大統領を決めたことになる。

次に、ラマポザの勝利が僅差であったことに驚く。

2016/03/05

マンデラ家の跡取り、4度目の結婚 イスラム教に改宗

マンデラ家の跡取り息子マンドラ(Zwelivelile "Mandla" Mandela)がイスラム教徒に改宗して、イスラム教徒の女性と結婚した。人種も文化も宗教も違う女性と結婚するとは、さすが「和解の人」ネルソン・マンデラの孫息子!

でも、・・・マンドラって、結婚してなかったっけ?

マンドラは1974年、ジョハネスバーグのソウェトで生まれた。父親はネルソン・マンデラと最初の妻エヴェリンの息子マハト(1950-2005)。1995年までスワジランドの中等学校で教育を受けた後、南アフリカのローズ大学に入学。卒業したのは、なんと2007年、30歳を超えてからだ。その間、働いていたわけではなく、学生生活を楽しんでいたようだ。

マンデラ家は東ケープ州ムヴェゾ(Mvezo)の首長だったが、ネルソン・マンデラの父親が1900年代の初頭、地元の裁判官と問題を起こし首長の座を追われる。跡取りのマディバ(ネルソン・マンデラ)は弁護士であること、解放運動に身を尽くすことを理由に、若くして首長職を継ぐ権利を放棄。それが、約70年ぶりにマンデラ家の首長職を再興しようという話になり、マハトが既に死亡していたことから、マハトの長男マンドラが2007年、32歳の時に首長に就任する。

ムヴェゾは人口わずか800人。行政は地方政府が行なうから、首長の仕事は伝統的な行事を執り行うこと程度。だが、首長には政府から給料が支給される。農村部で力のある首長を取り込むことで、住民の票を確保しようとする与党ANC(アフリカ民族会議)の政策である。

マンドラはまた、晩年ぼけて衰弱し、自分の意志を通すことのできないマディバをANCの集会に担ぎ出したりしてズマ現大統領に貢献し、2009年の総選挙後、国会議員にしてもらう(南アの国会議員は比例代表制選挙で選出される)。首長の給料に、国会議員の給料が加わったわけだ。更に、ズマ家と近いマンドラは、ズマの家族と一緒に事業を起こし、マンデラ家とズマ家の名前とコネを思う存分私利私欲に利用している

マンドラはマディバが亡くなる何年も前に、「マンデラの葬式の報道権を300万ランドでSABCに売った」として問題になったこともある(「AP通信とロイターがマンデラをスパイ? 警察が監視カメラを撤去 根拠はアパルトヘイト時代の法律 」)。また、マディバが危篤状態の際、マンデラ家の人間3人の墓を家族に無断で掘り起し、遺体をクヌからムヴェゾに移動して家族に訴えられている(「マンデラ対マンデラの戦い マンデラ家の跡取り、家族に訴えられる 遺体を勝手に墓場から移動 」)。

・・・といったような調子で、マンデラ家の跡取りには残念ながら、あまり芳しい評判がない。

結婚に関してもそうだ。なんと過去12年に4回も結婚しているのだが、これが問題続き。

最初の妻はタンド・マブンダ(Thando Mabunda)。2004年6月に、正式に結婚した。

最初の夫人タンド(Tims Live

内務省に「配偶者」として登録できる妻はひとりだけ。ズマ大統領には複数の妻がいるが(「ズマ大統領 また結婚 「現役妻」は4人」)、一夫多妻を容認するアフリカ部族のために、第2妻以降にも配偶者としての権利を認める法律があるからで、ズマ大統領にしても内務省登録の妻はひとりだけである。

2015/04/06

大統領府までジョーク 今年のエイプリルフール

先週の水曜日のことだ。いつものように、朝7時から始まる太極拳のクラスに出かけたところ、医療健康関係のジャーナリスト、マリカが近寄って来た。

「お早う」もそこそこに、「あなた、ロニー・カスリルズ、知ってる?」

ロニー・カスリルズ(Wikipedia
ロニー・カスリルズ(Ronnie Kasrils)といえば、有名な反アパルトヘイト活動家。1938年11月15日生まれ。19世紀末、曽祖父母がラトビアとリトアニアから南アフリカに移民してきたユダヤ系だ。1960年に解放運動組織ANC(アフリカ民族会議)のメンバーになり、1962年マンデラと共にANCの軍事部門MK(ウムコントウェシズエ)を設立。1994年の第1回民主総選挙でANCが大勝した後、副国防相、水資源森林相、諜報相を歴任。

そのカスリルズが一体・・・?

彼ほど反ユダヤ的なユダヤ人はいないわ。

確かにロニー・カスリルズはイスラエル政府に批判的、パレスチナに同情的な態度を表明している。

ユダヤ系といっても色々だが、マリカはイスラエル政府信奉者。宗教的には温厚なのに、政治的には狂信的。イスラエル政府が彼女の宗教みたいなもの。パレスチナ問題に関しては「イスラエルが100%正しく、パレスチナが100%悪い」という、議論の余地のない意見を持つ。

「太極拳に来る途中、イスラエルのニュースを仕入れるため、毎朝カイFMを聞いてるんだけど・・・」

カイFMChai FM)はユダヤ系のコミュニティーラジオだ。

「今朝のトップニュースで、ロニー・カスリルズのカバー(カムフラージュ)がバレタ、って言うじゃない。」

???

本当はモサドのエージェントなんだって!

2015/02/26

めっきり痩せたズマ大統領 第2夫人が毒を盛った!?!

副大統領として国政の表舞台に登場した1999年以来、ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)は無数の政治風刺漫画に登場している。トレードマークはメガネ、禿げ頭、肥満体。HIV陽性のレズビアンの女性をレイプした容疑で法廷に立ち、「シャワーを浴びたから感染の心配はない」などと発言して以来、頭の上にシャワーがついた風刺画も多い。

ぽっちゃりした政府公式写真

ところが、ズマ大統領の容貌が去年半ばから変わった。めっきり痩せてしまったのだ。それも健康的な痩せ方ではなく、げっそりしている。原因はなんだろう。激務のためか、病気に罹ったのか、それとも家庭内問題の心労からか。妻ナンバー2とナンバー3の仲が悪いことは有名だし、20人を超える子供たちや無数の家族・親戚が色々たかってくるのに対応するのも大変だろう。。。

2014年9月の写真。別人のようにやつれている(Business Day

サンデー・タイムズ』紙が一面トップでスクープしたところによると、妻ナンバー2のノムプメレロ(Nompumelelo)がズマを毒殺しようとして、ズマ邸から追放されたという。とすると、激ヤセの原因は毒の作用?

2014/08/31

南アフリカの良心、ツリ・マドンセラ マイリー・サイラスのパロディ

南アフリカの与党ANC(アフリカ民族会議)は、ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領を頂点として腐敗しきっている。総選挙が完全比例代表制であるため、政治家は「有権者」や「地元」を考える必要がない。党内の力関係が全てなのだ。能力も必要な資格もないのにコネだけで職を得た官僚が、国政だけでなく州政府や市にも溢れている。地方・中央政府の仕事は、与党にコネのある人々が経営する会社にばらまかれる。その会社に能力や実績がなくても関係ない。政治の腐敗が波紋のように広がり、教育、医療、福祉、インフラなど国民の生活の隅々まで悪影響を与えている。

2002年に設立された、捜査・検察の両方の権限を持つ「スコーピオンズ」(Scorpions)は、大規模の組織犯罪や汚職を次々と暴き、有罪判決率が90%という超有能な特別捜査班だったが、あまりに優秀なため、有力政治家やその友達たちや腐敗した警察に憎まれ、2008年に解体されてしまった。

良心的な裁判官や官僚がいないことはないが、ANC政権にインパクトを与えるほどではない。政治に関しては明るいニュースがなく、「南アフリカに正義はないのか!」と暗い気持ちになることが多い中、唯一、光を放っているのがツリ・マドンセラ(Thuli Madonsela)。

iol news
1962年9月28日、ジョハネスバーグ生まれの法廷弁護士。スワジランド大学で文学士号(法律専攻)取得、ヴィットヴァータースランンド大学で法学士号取得。アパルトヘイト時代は当時解放運動団体だったANCやUDF(統一民主前線)に参加。民主国家南アフリカの憲法最終草案を作成したメンバーのひとり。

2009年、「Public Protector」に任命される。南アの「パブリックプロテクター」は英国やスカンジナビア諸国のオンブズマン(ombudsman)に相当し、政府・国家機関・国家公務員などの違法行為・横暴に対する国民の訴えを受理・調査するのが仕事。

ツリは目を見張るほど有能である。公正・公平である。権力に屈しない。マンデラ亡き後の南アフリカの「良心」「正義」を体現している。

だから、与党ANCに憎まれている。ツリを任命したズマ大統領は、さぞかし後悔していることだろう。

2014/06/23

「大統領、売ります」 オンライン販売サイトで

大統領、売ります」(President for Sale)。

こんな広告が6月19日、南アフリカのオンライン販売サイト「ガムツリー」(Gumtree)に掲載された。不用品を売りたい人が利用する人気サイトだ。

売り手は「Average Joe」。「ジョー」は庶民の代名詞。日本語の「太郎」みたいなもの。つまり、「平均的なジョー」とは「一般庶民」のこと。

機能する大統領を切実に求めています。この大統領はメンテに費用がかかりすぎます」との説明がある。勿論、「商品」の写真付き。

ガムツリーに掲載された「大統領、売ります」広告(mybroadband

2014/04/28

「ANCには投票しない」「マディバが死んでいて良かった」 マンデラの盟友、ツツ大主教がきっぱり

1994年4月27日、南アフリカで初めての、全人種参加総選挙が行なわれた。4月27日は「フリーダムデー」(Freedom Day)、「自由の日」として国の祝日になっている。

総選挙は5年に一度行われる。20年目の今年は、5月7日(水)が投票日。

第一回総選挙後生まれた若者は、「ボーンフリー」(born free)世代と呼ばれる。民主国家に生を受けた、生まれつき自由な世代である。南アフリカでは18歳で投票権を得るため、今回初めて、ボーンフリー世代が総選挙で投票することになる。投票するには事前登録が必要になるが、期限までに登録したのはボーンフリー世代の有権者約190万人中64万6313人。僅か3割。

因みに、20歳代の登録率は6割。ボーンフリー世代の倍だ。30歳以上の登録率はなんと9割!

アパルトヘイトが終わり、新政権への期待が高かった頃は殆どの人が登録したが、一党独裁体制で汚職にまみれたANC(アフリカ民族会議)に対する失望や、一部の有力者に富が集中し、多くの庶民の生活が一向に向上しないことへの怒りと諦めから、「投票しても無駄」感が次第に広まったのだろう。更に、登録しているものの、投票には行かない人が多いと懸念されている。

2014/04/03

エイプリルフールの新聞記事にご注意!

4月1日に新聞を読む時は注意が必要だ。そう、「エイプリルフールズデー」(April Fools' Day)。日本語では「万愚節」とか「4月ばかの日」とか訳すらしい。この日のいたずらや、いたずらに担がれた人を「エイプリルフール」(April Fool)という。

日本の新聞は真面目そうだから、嘘の記事など出さないかもしれないが、どうなんだろう。出したら、本気にした人から苦情が殺到しそうだ。

台湾と香港では、『ニュー・メディア』(New Media)紙が今年「台湾で初めて出産した人気パンダが寄生虫のため重病になり、安楽死させられるかもしれない」というエイプリフール記事を掲載したところ、大騒ぎになり、台北市長にお叱りを受けたとか。

南アフリカは欧米の伝統(?)を踏んで、もっともらしい、でっち上げ記事が新聞に掲載される。過去にも「売春が合法になった」とか「大麻が合法になった」とかいう記事が4月1日の紙面を飾った。どんな突飛なことでも実際にあり得る国だから、よっぽど注意しないと騙されてしまう。

2014/02/09

アフリカの大物は楽じゃない? 群がる親類縁者に疲れ果てたズマ大統領 複数妻間の確執も

貧しい農民がにっちもさっちもいかなくなって、村の長者に金の無心をする。会社経営をしている親戚に息子の就職を頼む。金一封を携えて県会議員に陳情をする。。。良い悪いは別にして、お金や地位や政治力など、なんらかの力を持っている人を持っていない人が頼るというのは昔からどこでもあった。

南部アフリカには「ウブンツ」(ubuntu)という考え方がある。「人は他の人のお蔭で人となる」という精神に基づく、助け合いの思想である。持てるものが持たざるものに持っているものを分け与えるという「平等の精神」ともいえるが、美しい側面ばかりではない。成功した人を引きずりおろす、恐ろしい面もある。

「金を持っている」と思われたがために親類縁者からたかられ、せっかく得たお金を失うどころか、群がる人々にお金を与えるために盗みを働いてしまうとか、成功を妬まれて、呪いをかけられたり、脅迫されたりすることもあるのだ。

2013/12/19

マンデラ追悼式のでたらめ通訳、精神病院に収容。コネはやっぱり与党ANC。

12月10日に行われたネルソン・マンデラの追悼式で、図らならずも世界中の注目を集めてしまった、「でたらめ通訳」タムサンカ・ヤンキー(Thamsanqa Jantjie)。

南アフリカの国営放送(SABC)を見ていた人は、ヤンキーの「実況通訳」の大部分を惜しくも見逃してしまった。SABCでは独自の手話通訳を用意しており(鼻っから政府の手配を信用していなかったのだろうか?)、画面ではオバマその他の要人が中央から向かって僅かに右寄り、四角に入った手話通訳が左下に位置。要人の向かって右に立っていたヤンキーは、たまにしか画面に入っていなかったからである。

2013/12/17

「犬のように扱われた。」 マンデラ国葬で疎外された地元住民

ネルソン・マンデラの国葬が12月15日、故郷のクヌ村で盛大に行われた。会場は葬式のために特別に建てらてた白いドーム。

(葬儀用ドーム「Eye Witness News」より)

参加を許されたのは、4500人の選ばれた人々。地元住民、親戚、そして、夜を徹して遠くから旅してきた一般市民は厳重な警備に遮られ、ドームやマンデラ邸に近づくことすらできなかった。

私たちは犬のように扱われました。

マンデラ邸から国道を挟んだ向かいに住み、マンデラの墓穴掘りを手伝ったマシコレ・カラコ(Masixole Kalako)さんは憤慨する。「こんなことはかつてありませんでした。墓穴まで掘った私たちが葬式に出席できないなんて。葬式が終わったら来ていいと言われましたが、残飯を犬にやるようなものです。」

2013/06/06

芸術に政治が絡むと。。。無名画家の作品が3700万円で落札 ANC資金調達パーティー

あなたはこの絵にいくら払いますか?

「City Press」より
無名の画家、シフィソ・ンゴボ(Sifiso Ngcobo)による南アフリカ大統領、ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)のこの肖像画は100万ランド(約1000万円)で売れた。昨年12月、ANC主催のディナーパーティーでのことだ。買ったのはビジネスマン。(1ランド=10円計算。以下、ランド額を10倍すれば円に換算できます。)

「City Press」より

与党ANC(アフリカ民族会議)の指導者12人を描く肖像画シリーズの第1作だそうな。

今年1月には、同じ画家の絵がなんと370万ランドで落札され、メディアに大きく取り上げられた。ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)の肖像画だ。

「Times LIVE」より

「蓼食う虫も好き好き」とはいえ、通常ならとても買い手がつくような作品ではない。「へたうま」ではなく、単なる「へたくそ」。路上で売っているアマチュア絵画だって、これよりまし。「お金をもらっても欲しくない」という声が多々聞かれた。

2012/05/25

ズマのパロディアートに 与党ANC激昂(げきこう)

南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領は、その特異な風貌や、品行の放埓さや、金銭感覚のなさや、汚職疑惑・温情主義や、政治家としての無能さのお蔭で、風刺漫画家にカッコウのネタを提供してきた。しかし、顔に品性がないせいか、肖像画や銅像が山ほどあるネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)とは違い、アートには縁が薄かった。

ところが、ついに、ズマの肖像画が! それも、南アフリカの現代アート画廊の最高峰「グッドマン・ギャラリー」(Goodman Gallery)に!

・・・でも、

やっぱりパロディだった。。。

題名は『The Spear』。「槍」である。銃のホルスターのようなものに、ペニスがぶらさがっている。ズマのだらしない女性関係批判? ズマのテーマソング「マシンガンを持って来い」にひっかけた? 与党「アフリカ民族会議」(ANC)が解放組織だった時代の軍事部門「ウムコントウェシズウェ」の英訳「Spear of the Nation」(民族の槍)から? 色々、考えさせる。

2012/04/23

ズマ大統領 また結婚 「現役妻」は4人

4月12日に70歳になったばかりの、ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)南アフリカ大統領がまた、また、また!!! 結婚した。4年間で3人目。お相手はグロリア・ボンギ・ンゲマ(Gloria Bongi Ngema)さん。

第一号ンコサザナ
ズマ大統領の最初の妻は、ンコサザナ・ドラミーニズマ(Nkosazana Dlamini-Zuma)。元保健相、前外相、現内務相。1972年に結婚。子供4人。

翌1973年にはゲートルード・シザケレ・クマロ(Gertrude Sizakele Khumalo)さんと結婚。妻第一号と離婚したわけではないので、妻の数が2人なった。このふたりには、子供はいない。

1976年、ケイト・マンチョ(Kate Mantsho)さんが妻第三号になり、5人の子供をもうける。

妻3人の状態が20年以上続いた後、ンコサザナと1998年に離婚。そして、2000年、ズマの女癖の悪さその他に絶望し、ケイトが自殺。妻の数は一人に戻った。

第二号シザケレ
その後も女性関係は色々あったようだが、結婚ラッシュが始まったのは、与党アフリカ民族会議(ANC)の党首に選ばれ、次期大統領になることが確定してから。

2008年にノムプメレロ・ンツリ(Nompumelelo Ntuli)さん(子供3人)、2010年にトベカ・マディバ(Thobeka Madiba)さん(子供1人)。今回のグロリア・ンゲマさん(既に子供1人)で、「現職妻」の数4。妻第四号、第五号、第六号はいずれも30代。

正式の妻の子供の数、4+0+5+3+1+1=14人。

それ以外にも、ミナ・ショングウェ(Miah Shongwe)さんとの間に1977年生まれたエドワード(Edward)。2年前、ソノノ・コーザ(Sonono Khoza)さんとの間に生まれたタンデキレ(Thandekile)。リチャーズベイ在住の女性との間に娘ジャブリレ(Jabulile)。別の女性との間に生まれた娘ブリジット(Bridget)は、トベカ・マディバが育てている。ジョハネスバーグ在住の女性との間に3人。ピーターマリッツバーグ在住のプリシラ・ノンクワレコ・ムフロンゴ(Priscilla Nonkwaleko Mhlongo)さんとの間に娘2人。。。妻の子供と併せて、これで23人。。。

2012/03/29

警察官、オフィスを追い出され、車の中で犯罪捜査

刑事ものテレビドラマ。連続殺人事件に色めき立つ捜査陣。丁寧に手ががりを追い、犯人の目星がついた。番組終了まであと10分。逮捕に向かう前の、最後の打ち合わせに余念がない。BGMが緊張感を盛り上げる。

そこに裁判所の係員数名がなだれ込んだ。警察署が家賃を何か月も滞納したため、建物の持ち主が裁判所に訴え、強制退去の判決が出たという。が、が~ん!

驚く刑事たちを尻目に、裁判所の係員は机、椅子、本棚、コンピュータなどを次々と駐車場に運び出す。途方に暮れる捜査陣。犯人は無事、逃げ失せる。。。

・・・な~んてありえない筋書きが、南アでは現実に起こり得る。

ジョハネバーグ東部のベッドフォードヴュー(Bedfordview)地区の警察署は手狭だ。そのため、捜査班は警察署のすぐ近くに事務所を借りている。ところが、今月初め、捜査員35人が事務所から追い立てられた。机、椅子、事務機器など事務所にあったもの全て、警察署の駐車場に捨てられてしまった。数か月、家賃を滞納したのが原因。

この事務所の捜査官が事務所から追い出されたのは、これが初めてではない。車の中に事件簿を持ち込んで、仕事をしているという。不憫に思った地元住民たちが、新しい警察署建設のため、資金調達に協力すると申し出たが、州の警察当局に断られてしまった。

これであきれたり、驚いたりするのはまだ早い。

2012/01/16

アフリカ民族会議(ANC) 100歳に 12人の指導者像

南アフリカの元解放運動組織で現与党「アフリカ民族会議」(ANC:African National Congress)が創立百周年を迎えた。

1月8日、フリーステート州マンガウンで大々的な記念式典を開催。支持者10万以上、VIPゲスト6000人が一堂に会した。国家元首が46人も参加したというから、一政党のイベントにしては大したもの。(自民党や民主党が百年続いたとして、百周年記念式典に外国の国家元首が来るだろうか。)

かかった費用、推定100万ランド(約1千万円)。今年一年、全国各地で記念行事を繰り広げるというが、誰が請求書を支払うことやら。見返りを期待して、資金を提供するビジネスマンが後を絶たたないかもしれない。

ANCの前身、SANNC(South African Native National Congress)は1912年1月8日、ブラームフォンテインの教会で結成された。1923年、ANCに改名。1994年から南アフリカの与党。2009年の総選挙でも、投票率65.9%と圧倒的な強さを誇った。

しかし、ネルソン・マンデラは別格として、それ以外の指導者についてはあまり知られていない。百周年を機会に、結成以来12人を数える指導者(党首)を振り返ってみる。

2011/11/23

南アフリカ民主主義の死

2011年11月22日火曜日。

ズマ大統領が楽しそうに歌を口ずさみながら、「民主主義」(DEMOCRACY)と書かれたキャンバスを、「機密」(SECRECY)という黒いペンキで塗りつぶしている。『タイムズ』(The Times)紙に掲載されたザピロ(Zapiro)による風刺漫画だ。



2010/12/28

内閣の通信簿 「メール&ガーディアン」紙

「メール&ガーディアン」紙の年末恒例「内閣通信簿」(Cabinet report cards)が今年も発表された。大統領と大臣がこの一年どれほどよくやったか、またはやらなかったを評価するもの。

成績はAからGの7段階。

A…優。頭が下がる。
B…良。改善の余地あり。
C…可。
D…しっかりしろ。
E…自分と国のために辞職せよ。
F…もうクビだ。
G…さようなら。

それぞれに詳しいコメントがつく。

今回「採点」の対象になったのは、大統領1人、副大統領1人、大臣33人の計35名。以前は副大臣も採点されていたが、今回はなし。大臣の数が大幅に増えて紙面が足らなくなったのか、副大臣は影が薄すぎて評価の意味がないためか。

1994年、新政権が誕生した当時は、解放運動の指導者、英雄たちが内閣に名前を連ねていた。ところが次第に、よほどの政治通でない限り聞いたことのない名前が増えてくる。南アフリカの選挙は完全比例代表制。つまり政治家にとって「地元」は存在せず、党内部での力関係、人間関係が全てなのだ。また、大臣職、副大臣職は政治家の椅子取り合戦だから、適材適所の配慮はごく一部に限られる。

ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領の成績は「D」。女性問題にだらしがないという評判(?)を裏切らない、一年の出だしだった。サッカー界の大物アービン・コザ(Irvin Khoza)の娘が、大統領の子供を出産したのである。ズマには正妻が3人、離婚した妻1人、自殺した妻1人、それに婚約者までいる。友人が愛娘に子供を産ませたことで、コザはカンカンだと報道された。尤もズマが強姦容疑で起訴された際、被害者は解放運動の同士の娘だったから、「友人の娘」というのはズマにとって「手をつけて構わない範囲」なのだろう。

サッカーワールドカップという大仕事はツツガナク済ませたものの、国内では相次ぐ停電、基本的社会サービス供給の遅れに対する激しいデモ、公務員の史上最悪ストやその他各業界でのスト・・・と、責任を問われる大統領にとってあまり楽しくないことが続く。そのせいか、ズマはこれまで大して関心のなかった外国公式訪問に急に意欲を燃やした。中国、ブラジル、イギリス、フランス、スエーデン、メキシコ、エジプト、リピア、ベルギーなどなど。一度に連れて来るのは一人とは言え、ファーストレディが何人もいるのは、迎える国にとってさぞかし混乱することだろう。

ハレマ・モトランテ(Kgalema Motlanthe)副大統領は「B」。アメリカでもそうだが、副大統領というのはわかりにくい職だし、モトランテ自身、目立たないことを信条としているから、彼の評価は難しい。ただ、どう見ても無能だったり、汚職にまみれていたりする政治家が多い中、注目の集まりやすい職について話題に上らないというのは、それなりにちゃんとしているのだろう。

33人の大臣中、「A」がついたのはプラヴィン・ゴーダン(Pravin Gordhan)財務相とアーロン・モツォアレディ(Aaron Motsoaledi)保健相の2人だけ。以下、B4人、C10人、D7人、E2人と続く。「クビ」を宣告されたのは、公共サービスを担当するリチャード・バロイ(Richard Baloyi)と、地方政府・伝統的指導者を担当するシケロ・シケカ(Sicelo Shiceka)の2人。

珍しく、Gをもらった閣僚はゼロ。しかし、まだ就任したばかりで評価を控えた大臣が8人もいるから、来年に期待できるかも。

国民には顔の見えない政治家が増える中、「メール&ガーディアン」紙による「内閣通信簿」は「政治家のおさらい」として今後も注目したい。

「通信簿」はこちらで。
Cabinet report cards 2010: Reshuffling the deckchairs」2010年12月23日付「Mail & Guardian」