2015/02/17

転んだムガベがミーム化 政治批判から無邪気な笑いまで

ジンバブエの独裁者ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領がこけた。エジプトで開催されたアフリカ連合(African Union)総会で新議長に就任し、2月4日、意気揚々と帰国。空港で演説を行った後、ひな壇から下りる途中で、赤カーペットに躓いてしまったのだ。



映像は世界中のニュースで流れてしまったものの、写真の流出だけでも食い止めようとしたのか、現場にいたスチールのカメラマンたちは画像を消去するよう警備員に要求されたという。また、27人もの警備員が停職処分になったという報道もあった(ジンバブエ政府は否定)。

国のお抱えカメラマン、ジョセフ・ニャダヨ(Joseph Nyadzayo)は自分が撮った写真を政府のプロパガンダ新聞『ヘラルド』(Herald)紙に届けた。新聞の上層部は「絶対使ってはならない!」。なのに、全国紙に掲載されてしまった。どこかで行き違いがあったのか、それとも、写真があまりに秀逸なため、編集部員たちが誘惑に勝てなかったのか。。。


『ヘラルド』紙の編集部員3人が大目玉を食らったらしい。

ジンバブエ政府は火消しに大わらわ。『ヘラルド』紙の姉妹紙、『サンデーメール』(Sunday Mail)紙曰く、

「ムガベ大統領は、精神的に機敏であるが故に、反射的に転倒のショックを和らげることが出来、また、身体的にフィットしているが故に、全く怪我をすることなく歩き去ることが出来た。」

「この出来事により、ジンバブエ人が何故一貫してムガベ大統領に投票し続けるのかが証明された。大統領はこれまでにも増して、精神的に機敏であり身体能力に優れている。」

「ムガベ大統領が一線から身を引く時が来たなどと示唆するのは、馬鹿者だけである。」

そろそろ91歳の老人なのだから、躓いて転ぶことがあっても不思議ではないのに、ムキになっているのが痛ましい。

一方、政府にコントロールされていない『スタンダード』紙は、

「若い老人のふりをしても、ムガベのためにならない。」

「引退してくれれば、ムガベ自身とジンバブエ国民に大きく貢献する。」

それにしても、想像をかき立て、創造を生み出すポーズである。あっという間に、インターネット・ミーム(internet meme)化したのも不思議はない。検索したら、50近くあった。政治批判をチリバメタものから、単に笑いを誘うものまで、よく思いついたなあ。

例えば、明らかなムガベ批判は・・・
 

2015/02/12

国の惨め度と国民の幸せ度

人の幸せなんて、主観的なものだ。貧困にあえぎ、明日の食事されおぼつかない人は「お金さえあれば・・・」と切望するかもしれない。寄って来る人はすべて金目当てと思い込み、孤独をかみしめる超大金持ちは「お金さえなければ・・・」と嘆くかもしれない。肥満に悩む人は痩せることを夢見るかもしれないし、超痩せの男性は「もっと筋肉があれば」と鏡を見る度に溜息をつくかもしれない。

南アフリカは世界有数の惨めな国だという。アメリカのケイトー研究所(Cato Institute)が2015年1月に発表した、2014年度の「世界悲惨指標」(World Misery Index)で10位という不名誉なランキングを獲得した。

リストを作成したのはジョン・ホプキンス大学のスティーブ・ハンク(Steve Hanke)教授。「どの国も、低いインフレ率、低い失業率、低い貸出金利、そして1人当たりのGDPを増やすことを目指している」から、この4つを使って各国の惨め度を計算したという。

計算式は「(失業率)+(貸出利子) +(インフレ率)-(国民一人当たりの実質GDPの変動率)」。この4種類のデータを公表している国だけが対象になるため、2013年度は89か国、2014年度は108か国のランキングとなっている。

2014/10/24

「ゾウとサイの日」 絶滅が危惧される野生動物の保護に日本人が立ち上がった!

運動」(movement)というものは、アイデアだけでは始まらない。旗を高々と掲げるカリスマ人物、旗の元でオーガナイズする実務家、オーガナイザーと共に計画・準備・運営するサポーター、そして参加する人員が揃わなければ、運動は起こらない。

6月18日、「ケニア最大の象、惨殺される あなたの印鑑になるのだろうか」というブログ記事を書いた。「ペンと絵筆inアフリカ」は、日本から見れば「地球の片隅」の南アフリカで、多くの日本人には全く関心のないアフリカの出来事を細々と書き綴る、限りなくマイナーなブログである。

ところがこのブログ記事は、酷い写真と「印鑑」という身近な題材のお蔭であろうか、珍しく多くの人に読まれた。20万近いページビューと2万5000を超えるフェイスブックの「いいね!」という、空前未聞の反響だった。

だが、私は活動家ではない。有名人でもない。組織化する力もない。せっかくの反響も、はっきり言ってブタに真珠。そのうち人々の関心が薄れ、忘れ去られる運命にあった。

幸いにも、そこに登場したのが、旗を高々と掲げることができる人物。プレトリア大学日本研究センター所長として南アフリカに関わってきた米倉誠一郎一橋大学教授・日本元気塾塾長である。

米倉氏は10月4日に世界中でゾウとサイの密猟禁止・保護を求めた行進「Global March for Elephants and Rhinos」が行われることを知る。だが、象牙の消費国である日本では開催されないという。是非、東京でも開催を!と幅広く呼びかけたところ、有志が集まり、実行委員会が設立された。

実行委員会の第1回ミーティングは8月14日。そこからが凄かった。皆、仕事を持つ忙しい人たちばかり。お金も時間もない。そこで、クラウドファンディングを立ち上げ、寄付を呼びかけ、資金調達。忙しい中、なんとかやりくりして、関係者が力を合せ、アイデアを出し合い、自分に出来ることをテキパキとこなす。そして、プロジェクトを実現。

皆の一生賢明な姿と、大量のメールのやりとりと、新幹線並みのプロジェクトの進捗状況に、遠い南アフリカの地で感嘆、感動し放っしだった。

海外に住んで30年近いが、たまに日本から来た日本人に会う度に、「最近日本も悪くなった」とか「最近の若者は内向き」とか悲観的な話ばかり聞かされる。でも、そんなことは絶対に、絶対にないと思う。

そして、10月4日がやってきた。まず、上野公園で「ゾウとサイの日」マーチ。(10月2日付けの「日経新聞」、「東京新聞」が大きな紙面を費やして紹介してくれた。)

2014/09/23

ダライ・ラマを南アフリカに入国させよ ノーベル平和賞受賞者14名が嘆願

ノーベル平和賞受賞者14名が南アフリカのジェイコブ・ズマ大統領に公開書簡を送った。ダライ・ラマの南ア入国を強く求めるものだ。

2014年10月13日‐15日、ケープタウンで第14回「ノーベル平和賞受賞者世界会議」(World Summit of Nobel Peace Laureates)が開催される。民主化20周年記念ということで、南アフリカが初めて開催地に選ばれた。南アフリカでノーベル平和賞を受賞したのはこれまで4人。解放運動の指導者アルバート・ルツリ(1961年)、アパルトヘイトに反対した聖公会大主教デズモンド・ツツ(1993年)、アパルトヘイト撤廃と民主主義への平和的移行に貢献したネルソン・マンデラFWデクラーク(1993年)だ。第14回会議は昨年末亡くなったネルソン・マンデラを偲ぶ大会になる予定という。

1989年にノーベル平和賞を受賞した、チベットのダライ・ラマも当然招待された。ところが、南アフリカ政府に査証を申請したところ却下されてしまった。そこで、他のノーベル平和賞受賞者が入国許可を求めたものである。

嘆願書簡に署名したのは、ポーランドの労働組合指導者・元大統領レフ・ワレサ(「ヴァウェンサ」の表記も有)(Lech Walesa)、バングラディシュのグラミン銀行創始者ムハマド・ユヌス(Muhammad Yunus)、イランの弁護士・人権活動家シリン・エバディ(Shirin Ebadi)、リベリアの平和活動家レイマ・ボウィ(Leymah Gbowee)、北アイルランド和平に貢献したディヴィッド・トリンブル(David Trimble)とジョン・ヒューム(John Hume)など。

Collective Evolution

ダライ・ラマのジョハネスバーグでの講演会を聞きに行ったことがある。1996年と2004年のことだ。その間、もう一度南アフリカを訪れているので、ダライ・ラマは民主国家南アフリカを3回訪問していることになる。しかし、2009年、ジョハネスバーグの平和会議に出席しようとしたところ、査証が下りなかったという。更に、2011年、デズモンド・ツツの80歳の誕生祝賀会出席のための査証申請も却下された。

2004年と2009年の間に何があったのか。

2014/09/09

「エージェント・マドンセラ」!?! 政府の汚職・不正を指摘するのは「CIAのスパイ」 副国防相が糾弾

南アフリカの副国防相ケビー・マパツォセ(Kebby Maphatsoe)によると、現在の南アフリカで最も尊敬されているツリ・マドンセラ(Tsuli Madonsela)は「CIAのスパイ」だという。その任務は「与党ANCと政府を弱体化させ、アメリカ合衆国の傀儡政権を南アフリカに樹立すること」。(一体、何のために・・・?)

ケビー・マパツォセ(IOL News
マパツォセは9月6日(土)、ソウェトのイベントでこう語った。

「ANCをハイジャックさせてはならない。我々はANCを守るために闘う。ツリは誰が自分のハンドラーなのか、告白すべきだ。」