2010/06/17

快進撃 もう止まらないkulula.com

飛行機がジョハネスバーグに無事着陸。その直後の機内アナウンス。「ご乗客の皆さま、ジンバブエにようこそ。あら、ごめんなさい。ジョハネスバーグだったわ。」「空港ターミナルでは、危険な武器を持っているかどうかを探す身体検査がありますのでご了解ください。心配しないでね。武器をお持ちでない方は、ちゃ~んと貰えますから。」

多くの人命を扱う航空会社に、不真面目は許されない。そんな常識をくつがえすのがkulula.com(クルーラ・ドットコム)。機内アナウンスですら、こんな感じ。勿論、テレビ、ラジオ、新聞の広告もフザケタこと、この上ない。それも、バカバカしさが度を越して笑いを誘うものや、ピリッと風刺が効いたものなど、いずれもひとヒネリしている。クラスで人気のお調子者のような天真爛漫さに溢れ、憎めない。

最新の全面新聞広告は、またFifaとW杯ネタ。

見出しは、「お手頃な価格のフライトを、セップ・ブラッター以外の皆さまに提供しております」。え?っと思わせておいて、「ブラッターさんは無料です」と続く。

そして、本文。「やっと、あれがやって来ました。このようなエクサイティングなイベントに関わることができて、ワクワクしています。私どものサポートを表明するために、現在、全て込みで片道R410ランドからフライトを提供しています。勿論、あなたの名前がセップ・ブラッターでない場合に限ります。だから、セップ、国中のどんな場所でも、可能な限り最も便利な方法で行く必要があるなら、ImSeppBlatter@kulula.comにメールしてください。無料でお乗せします。このオファーは、今まさに行われているあのことの期間中のみ有効です。」

W杯、サッカー、2010年などFifaがメクジラ立てる言葉を一切使わずに、「W杯期間中、国内便航空券はR410(5300円)から」というメッセージをしっかり伝え、且つFifaをからかいまくっている。

エコノミーなど乗ることのないであろうブラッターが、格安航空会社を利用することはまずあり得ない。でも、もしブラッターにこの広告に応じるだけの度量があれば、kulula.comは喜んでもてなすだろう。にこやかに記念撮影をして、すべてを水に流すだろう。ブラッターを称える広告を打ち出すかもしれない。それをFifaやブラッターに期待しても無駄だろうが。

Fifaの弁護士は、相手を見て脅しの手紙を送るべきだった。一度火のついたkulula.comのオチョクリは、とどまるところを知らない。どうやら、W杯が終わるまで、Fifaをサカナにし続ける気配だ。

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