2011/07/18

B&O社の羊たち 無事帰宅

警察に「逮捕」されたバング&オルフセン(Bang & Olufsen)社の羊たちが、無事「釈放」された。

高級音響メーカーが針金とビーズで作った7頭の羊を敷地内の芝生に置いたところ、「違法取引」として押収されてしまったのである。(「警察にユーモアは必要か? 針金の羊、「逮捕」される!?!」)

B&O社が売っているのはオーディオ機器であり、針金の羊たちは「装飾」だということを、警察が遅まきながら認めたらしい。それともメディアでコケにされて、自分たちの馬鹿さ加減に気がついたのか。政界、財界、果ては外交筋から圧力がかかったのか。いずれにせよ、メデタイことだ。

警察とB&O社の話し合いで、罰金は科せられないことになった。羊君たちは庭に戻り、社員や通行人の目を楽しませている。B&O社では「売り物ではありません」(Not For Sale)の立札を立て、一件落着。

押収された羊たち(『スター』紙)
ジョハネスバーグ市の押収物保管所(pound)は、市条例違反で押収されたモノで一杯という。ホウキ、テレビ、服、発電機、アクセサリー、テント、選挙ポスター、不動産の宣伝チラシ・・・。商売をしてはいけない場所で店を開いた路上販売人から押収した品々や、許可なく貼られたポスターなどだ。

押収されてしまったものを引き取るには、市条例違反の罰金に加え、一律2000ランド(2万4000円)の引き取り料金を払わなければならない。2009/10年度は、1万1500点が持ち主に戻された。罰金と引き取り料による収入、しめて42万1000ランド。500万円以上だ。

貧しい露天商にとっては、罰金と引き取り料金を払うより、あきらめる方が安くつくことも多い。

では、引き取り手のない押収物はどうなるのか?

食品は古くなる前にNGOへ寄付され、貧しい子供たちに与えられる。毛布や服はしばらく待った後、やはり貧しい人の手に渡る。残りは競売にかけられる。

ジョハネスバーグ市警察の警察官4000人のうち、4分の1もが市条例違反の取り締まりにあたっているという。いくら儲けになるからといっても、かなり多いような。。。

さて、ハッピーエンドに終わったB&O社の羊事件。特注した針金作りの牧羊犬が間もなく届く。名前は市警察(Joburg Metro Police Department)に敬意を表し、「メトロ」(Metro)君とのこと。

B&O社に戻った羊たち (『スター』紙)

(参考資料:2011年7月15日付「The Star」など)

0 件のコメント:

コメントを投稿