「お早う」もそこそこに、「あなた、ロニー・カスリルズ、知ってる?」
ロニー・カスリルズ(Wikipedia) |
そのカスリルズが一体・・・?
「彼ほど反ユダヤ的なユダヤ人はいないわ。」
確かにロニー・カスリルズはイスラエル政府に批判的、パレスチナに同情的な態度を表明している。
ユダヤ系といっても色々だが、マリカはイスラエル政府信奉者。宗教的には温厚なのに、政治的には狂信的。イスラエル政府が彼女の宗教みたいなもの。パレスチナ問題に関しては「イスラエルが100%正しく、パレスチナが100%悪い」という、議論の余地のない意見を持つ。
「太極拳に来る途中、イスラエルのニュースを仕入れるため、毎朝カイFMを聞いてるんだけど・・・」
カイFM(Chai FM)はユダヤ系のコミュニティーラジオだ。
「今朝のトップニュースで、ロニー・カスリルズのカバー(カムフラージュ)がバレタ、って言うじゃない。」
???
「本当はモサドのエージェントなんだって!」
モサド(Mossad)は言わずと知れたイスラエルの諜報機関。
「最高のカバーだわね。彼ほどイスラエルにダメージを与えた人間はいないから。でも、バレちゃったから、イスラエルに戻るしかないらしいの。」
ショックを受け、まだ寝ている夫を電話で叩き起こす。まあ、世の中何が起こるかわからないから、そういうこともあるかもしれないね」という夫の寝ぼけ声を聞きながら、「今日は4月1日だったことに気づいた」とのこと。「すっかりやられちゃったわ。」
4月1日はメディアがこぞってジョークのニュースを「報道」するから油断できない。
『タイムズ』紙のデジタル版『タイムズライブ』(Times LIVE)は、大統領府スポークスマン、マック・マハラジ(Mac Maharaji)の談として、「ジェイコム・ズマ大統領が宝くじを当てた」と報じた。宝くじの賞金を「ンカンドラ私邸のアップグレード費用の一部を払い戻すことに当てて、南アフリカ政府の誠実さを示す」という。
私邸の改増築をするのに、警備強化を口実として、見積もりの約10倍にあたる2億5000万円もの国家予算を使い、工事費の一部を払い戻すようパブリックプロテクターに勧告されたものの、「一銭も返さないもんね!」と強気のズマ大統領を皮肉ったジョークだ。
ンカンドラのズマ大統領私邸(Times LIVE) |
EWN(アイウィットネスニューズ)は「セシル・ローズの彫像がケープタウンからジョハネスバーグに移動するかもしれない」と報じた。
セシル・ローズ(Wikipedia) |
南アの主な都市で地方紙を発行しているインディペンデント社はデジタル版『IOL』で「エスコムが計画停電第3G段階を検討中」と報じた。
エスコム(Eskom)は南アフリカの官営電力会社。電力不足のため、需要と供給の様子を見ながら計画停電を実施している。頻度と長さによって第1段階から第3段階まである計画停電に、第3G段階が加わるというのだ。
第3G段階で切られるのは、電力ではなく3G。「南アフリカ全体で2000万以上のスマホがあり、総計20メガワットもの電力を使用している」から、節電のためスマホでインターネットができないようにするというもの。スマホが使えなくなるなんて、一瞬パニックに陥った読者もいるのでは?
エイプリルフールジョークに関しては、私企業も負けてはいない。
オンラインの靴小売店「Mz Mooz」がセルフィーシューズ(selfie shoes)を発表。さきっぽにスマホを入れる空間がある靴だ。スマホを手に持つ必要がないため、両手が自由に使える。
グーグルは「ダイアルアップモード」(Dial-Up mode)。インターネットの速度を超低速にしてしまうモードだ。ダウンロードに時間がかかるので、瞑想や家族との団らんなどに使える、ゆとりの時間が生まれる。
マイクロソフトのエイプリルフールジョークもレトロ。「MS-DOSケータイ」(MS-DOS Mobile)だ。白黒のレトロ画面がアタラシイという。
今年は、南アフリカ大統領府までエイプリルフールジョークに参加した。スポークスマンのマック・マハラジが新閣僚を発表したのだ。任命されたのは実在の人物ばかりだが、省はいずれも架空。「公共参加対話」(Public Participation and Interface)、「道路交通」(Road and Traffic Affairs)、「社会団結国家構築」(Social Cohesion and National Building)の3省だ。
大統領府からメディアに送られた新閣僚発表文書(SA Breaking News) |
議会で第1野党DA(民主連合)を率いるムムシ・マイマネ(Mmusi Maimane)も、これには笑いを抑えきれない。
「本当に可笑しいよ。ただ、大統領府に関してはあまりに沢山ジョークがあるから、エイプリルフールのジョークかどうか見極めるのが難しい。」「2日に1日くらい、仕事に励んでくれると嬉しいんだけど。」
・・・確かに。
【関連ウェブサイト】
Chai FM
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