2011/12/22

AP通信とロイターがマンデラをスパイ? 警察が監視カメラを撤去 根拠はアパルトヘイト時代の法律

マンデラが故郷のクヌ村に移ったのは今年7月。93歳の誕生日を前にしてのことだ。

2010年のサッカーワールドカップ閉会式以来、公の場に姿を見せていない。寝たきりながらも、元気らしい。とは言え、さすがに高齢。しかも、近年衰えが目立つ。次に南アフリカが世界的なニュースになるのは、恐らくマンデラが死亡した時。当然のことながら、多くの報道機関が準備に余念ない。

AP通信がマンデラ邸の道路向かい、ノクワネレ・バリズールー(Nokwanele Balizulu)さん宅にCCTVカメラを設置したのは6年も前の話。ロイターも2か月ほど前、やはりバリズールーさん宅にカメラを設置した。

このカメラが「法律違反」として、最近、南ア警察の特別捜査班に撤去された。

2011/12/17

南ア人「麻薬運び屋」、中国で処刑 最後まで無罪を主張

死刑になったジャニス・リンデン
「近いうちにまた会いに来てね。」

ジャニス・ブロンウィン・リンデン(Janice Bronwyn Linden)は南アフリカから訪ねてきた姉妹、ノマリズウィ・ムフロペ(Nomalizwi Mhlophe)さんとプリシラ・ムタラネ(Priscilla Mthalane)さんに懇願した。愛する家族との面会がやっと許され、喜びにふるえるジャニスが翌日処刑されることを知っていながらも、真実を伝えることが許されていなかったふたりは、心で泣きながら別れを告げた。

3年ぶりに会ったジャニスは中国の刑務所に入っていた。車椅子に座らせられ、手足を縛られていた。ガラス窓の向こうにいるため、体に触れることすらできなかった。10人以上の警察官が会話を一言も逃すまいと聞き耳をたてていた。第一言語であるズールー語ではなく、英語で喋ることを強要された。

一家はカソリック教徒なので、ジャニスに聖水をふりかけたかったが、許可されなかった。最後に一緒に写真を撮りたかったが、その願いも聞き入れられなかった。母親や叔父が前年亡くなったことを告げることすら許されなかった。

45分の面会時間に、一体どういうわけでジャニスが中国に行くことになったのか、聞くこともできなかった。

2011/12/13

何故アフリカで大起業家が生まれないのか(3) 2010年度GEM報告書を検討する

世界のアントレプレナーシップについて研究・分析するNPO、グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM:Global Entrepreneurship Monitor)は2010年版報告書の中で世界59か国の実情を分析し、経済及びアントレプレナーシップの発達を「要因主導」(factor-driven)、「効率主導」(efficiency-driven)、「イノベーション主導」(innovation-driven)という3段階で説明している。

なんだか難しそうだが、「要因主導段階」にある経済は農業、鉱業、水産業、林業を主とし、労働力と天然資源に頼りがち。「効率主導段階」では工業化と規模の大きい事業が見られ、資本集約的(capital intensive)な大企業が闊歩。「イノベーション主導段階」は知識集約的(knowledge intensive)で、サービス業が発達する・・・

って、小学校だったか中学校だったか、大昔習った「第一次産業」「第二次産業」「第三次産業」を今風にカッコよく言い換えただけじゃないの? 「後進国」が「発展途上国」と呼ばれ、更に「要因主導経済」と、より「非差別化」されただけじゃないの?・・・と思うのは素人の浅はかで、実はディープな議論と考えがあってのことなのでせう・・・。

2011/12/02

「最後の独裁者」 ナンドーズ、またもや大ヒット作

ポルトガル風チキンのファーストフードレストラン「ナンドーズ」(Nando's)がまたもや大ヒット作を生みだした。といっても、メニューではなく、TVコマーシャルの話。

ファーストフードレストランというと、薄利多売。売り上げの量で勝負するためには、出来るだけ多くの人に来てもらう必要がある。そのため、ファーストフードレストランの広告は、家族層を狙った毒にも薬にもならないものになりがち。勿論、話題になるに越したことはないが、せいぜい登場人物のセリフとか、テーマソングに工夫を凝らす程度。政治批判なんてもってのほか。

ところが、ナンドーズは次から次へとやるのである。タイムリーで、ユーモラスで、ウィットの効いた政治批判を。大統領だろうと、有力政治家だろうと、怖いものなし!

今回槍玉に上がったのは、ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領。題して、「最後の独裁者」(The Last Dictator Standing)。