2013/10/03

老後を過ごすならスウェーデン! 南アフリカは65位

10月1日、第1回「グローバル・エイジ・ウォッチ・インデックス」(Global Age Watch Index)が発表された。4つの分野で、91か国の65歳が置かれた状況を比較したものだ。「世界老齢指標」とでも言おうか。

4つの分野とは、

収入保障(Income Security)…老人の基本的なニーズを満たすため、自分の自由になる十分な収入があるかどうか。
健康状態(Health Status)…年を取ると体が弱くなり、病気や障害が出やすくなる。
雇用と教育(Employment and Education)
自立を可能にする環境(Enabling Environment)…老人は独立した生活を送る自由を求める。

そして、それぞれがまたいくつかのカテゴリーに分かれている。
【収入保障】
1. 年金収入(pension income coverage)
2. 貧困率(poverty rate in old age)
3.福祉(relative welfare of older people)
4.一人当たりのGDP(GDP per capita)

【健康状態】
1.60歳が今後生きれる年数(life expectancy at 60)
2.60歳が今後健康で過ごせる平均年数(healthy life expectancy at 60)
3.精神的健康(psychological wellbeing)

【雇用と教育】
1.雇用状況(employment of older people)
2.教育程度(education status of older people)

【自立を可能にする環境】
1.社会的つながり(social connections)
2.身体的安全度(physical safety)
3.公民としての自由度(civic freedom)
4.公共の交通機関へのアクセス(access to public transport)

以上を総合して、第1位に輝いたのはスウェーデン。以下、ノルウェー、ドイツ、オランダ、カナダと続く。

最下位はアフガニスタン

南アフリカは65位。下から数えた方がずっと早いが、社会開発相のスポークスマン、ルムカ・オリファント(Lumka Oliphant)は「BRICSでは3位」「比較的良くやった」と楽観的だ。

アフリカ諸国の最上位はモーリシャスの33位。南アはアフリカでは2番目。以下、ナイジェリア(85位)、マラウィ(86位)、ルワンダ(87位)、タンザニア(90位)とふるわない。

やっぱり強いのは、「先進国」である。因みに、日本は10位だった。日本では老人が益々元気になったため、「老人」の定義を65歳から75歳に引き上げようという動きがあると聞く。

スウェーデン、日本、南ア、アフガニスタンの4分野の「得点」を比べてみよう。(100点満点)


収入保障
健康状態
雇用と教育
自立を可能にする環境
総合点
総合順位
スウェーデン
87.0
74.8
74.3
83.3
89.9
1
日本
80.7
76.9
66.2
77.2
83.1
10
南アフリカ
69.2
33.2
34.2
53.7
41.0
65
アフガニスタン
24.2
7.6
9.4
46.2
3.3
91
 
この調査を行った機関はHelp Age International。その暫定CEO、シルヴィア・ステファノーニ(Silvia Stefanoni)氏はこう語る。

「食事の改善、衛生状態の改善、医学の進歩、出席率の低下、それに以前より裕福になったお蔭で、世界の人々は益々長く生きるようになっています。この調子でいけば、2050年には老人(65歳以上)人口が15歳以下の数を上回るでしょう。」

各国の「成績」はこちらをご覧ください。

(参考資料:2013年10月2日付「The Times」など)

【関連HP】
Global Age Watch Index 2013

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