その良い例が、この漫画。(元ネタはimgru.com)
イギリスとスウェーデンが立ち話(?)をしている。
イギリスが何故か突然、「a dog」「the dog」「two dogs」と言い出す。「犬が一匹」、「その犬」(単数)、「犬が二匹」(複数)というわけだ。英語には不定冠詞の「a」、定冠詞の「the」、複数形を表す「-s」があるため、この3通りが可能である。(「the dogs」を入れると4通りだが、この漫画には含まれていない。)
スウェーデンが応える。スウェーデン語だと、同じことが4通りの言い方で表現できる。
そこに現れたのが、ドイツ。ドイツ語の名詞は格変化する。主格、属格、与格、対格の4つあるので、「犬」はもっと多くの言い方で表すことができる。
「おもしろそうじゃん!」と顔を出したのが、フィンランド。さて、なにが起こるか。下をご覧ください。
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イギリス 「A dog.」
スウェーデン 「なんだよ、イギリス。」
スウェーデン 「なんだよ、イギリス。」
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イギリス 「The dog. Two dogs.」
スウェーデン 「ああ、活用か。スウェーデン語だとen hund、hunden、två hundar、hundarnaだよ。」
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ドイツ 「僕も仲間に入れてよ!」
イギリス 「嫌だね。あっちへ行け、ドイツ!」
スウェーデン 「誰もお前なんか呼んでない!」
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ドイツ 「Der Hund、Ein Hund、zwei Hunde・・・」
イギリス 「あっちへ行けって、言っただろう!」
スウェーデン 「やれやれ。。。」
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ドイツ 「・・・Den HUND、EINEN HUND DEM HUND、・・・・・・・・、DER HUNDEN!」
イギリス 「参ったな~。」
スウェーデン 「うわ~。。。」
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フィンランド 「やあ、スウェーデン! やあ、みんな! 僕も入っていい?」
ドイツ 「だめ、だめ、だめ。あっちへ行け、フィンランド!」
イギリス 「絶対、だめ!」
スウェーデン 「だめ~!」
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フィンランド 「Koira、koiran、koiraa・・・・・」
ドイツ 「始まってしまった・・・。」
イギリス 「なんでこんなことに・・・。」
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フィンランド 「koirasi、 koirani、koiransa、koiramme、koiranne・・・・・」
ドイツ 「まさか、こんなにひどいとは・・・。」
イギリス 「まったくも~。」
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フィンランド 「koirakaan、 koirankaan、koiraakaan、koirassakaan・・・・・」
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フィンランド 「そして、koirinennekokaanでおしまい!」
ドイツ 「やっと終わったぜ・・・。」
イギリス 「やっぱ、ドイツ語で何か言ってくれる?」
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一同、げんなり。。。
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つまり、あの、ものすごい量の活用は、「犬」の単数形しかカバーしてなかったんですね。
こうしてみると、英語は簡単だな~。それに比べてフィンランド語は悪夢。。。フィンランド語を独学し始めた私にとっては気が重いが・・・、頑張るぞ!
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✤この投稿は2014年4月24日付「ペンと絵筆のなせばなる日記」掲載記事を転載したものです。
✤私の住む南アフリカでフィンランド語の学習教材を見かけることは、まずありません。書店で海外から取り寄せると、定価の数倍の値段になり、私の悲しい財布状況では良い教材にとても手が出ない・・・。英語でフィンランド語を学ぶオンラインのコースをいくつも試しましたが、有料のも無料のも、体系的に文法をきちんとわかりやすく教えてくれるコースにまだ出会っていません。そういうわけで、フィンランド語の学習はひとまず脇に置くことにしました。時々、フィンランド語の音声GPSを聞いて覚えた「右にまがって!」「まっすぐ!」などの指示をフィンランド語で叫んでいます。😅
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