「大統領、売ります」 オンライン販売サイトで

「大統領、売ります」（President for Sale）。

こんな広告が6月19日、南アフリカのオンライン販売サイト「ガムツリー」（Gumtree）に掲載された。不用品を売りたい人が利用する人気サイトだ。

売り手は「Average Joe」。「ジョー」は庶民の代名詞。日本語の「太郎」みたいなもの。つまり、「平均的なジョー」とは「一般庶民」のこと。

「機能する大統領を切実に求めています。この大統領はメンテに費用がかかりすぎます」との説明がある。勿論、「商品」の写真付き。

ガムツリーに掲載された「大統領、売ります」広告（mybroadband）

 ジェイコブ・ズマ大統領の無能さと無駄遣いにウンザリした一般市民のお遊び広告である。

売値は「交渉可能」（negotiable）。

「金額を提示してくれれば、どんなオファーでも受け入れます。または、もっと安くて賢いモデルとの交換でも構いません。」オファーができる人は、「バーコード付き身分証明書保持者か納税者のみ」。

翌日、この広告に気がついたウェブサイト「マイブロードバンド」（mybroadband）が記事にしたところ、ガムツリーは即座に広告を取り消した。

ガムツリーのスポークスパーソン、エステル・ネイジェル（Estelle Nagel）さん曰く、ガムツリーではありとあらゆるものを売買できるが、人間を売ることはできない。「たとえ、バブリックドメインに属するものでも。」　

さすがオンライン会社、大統領は公人だから「社会の共有財産」という意味の「パブリックドメイン」と、コンピュータ用語で「著作権が消滅・放棄されていること」を意味する「パブリックドメイン」を引っかけたのだろう。

しかし、たとえガムツリーで人身売買が可能だったとしても、ズマ大統領では買い手がつかないだろうなあ。

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