家に入って愕然とした。宝石、現金、時計、スーツケース、カメラ、高級サングラス、買ったばかりの携帯電話、それに遺産として引き継いだ思い出の品々がなくなっていたのだ。総額1億円相当。
ミミさん宅には住み込みのお手伝い、シボンギレ・モヨ(Sibongile Moyo)、通称プレシャスとやはり住み込みの庭師、ゴッドフリーがいる。帰宅時にいたのはゴッドフリーだけ。
ミミさんの家がある通りは、入り口に警備員がいる。警備員曰く、「午後8時頃、プレシャスと3人の男がスーツケースやバッグをいくつか担いで出て行った」。
ミミさん一家は泥棒探しに乗り出す。複数の私立探偵を雇い、情報提供者には報酬を払った。手がかりをひとつひとつ、しらみつぶしに追った。
数日後、ジョハネスバーグのヒルブロー地区で、ミミさん宅の盗難が話題になっているのを警備員のひとりが小耳に挟み、そこからプレシャスの兄弟姉妹とサンゴマ(伝統的祈祷師)の逮捕につながった。
泥棒たちはサンゴマに、「幸運をもたらす薬」の調合を頼んだのだ。合意した料金は事前に1500ランド、成功のアカツキに1500ランド。計約3万円。実際には現金約2万円と120万円相当の宝石を受け取っていた。
ミミさん一家はプレシャスと仲間たちを追って、彼らの故郷ジンバブエへ。ジンバブエには計7回行った。「捜査」費用、しめて約400万円。
執念実って、実行犯5人のうち2人が逮捕された。プレシャスはまだ捕まっていない。情報を持っている人は南ア警察の犯罪ホットライン、0800 010 111に一報を。
・・・しかし、これって一般市民がやること・・・? 私財を投じないと泥棒が捕まらないなんて、貧乏人は泣き寝入りするしかない・・・? ああ、警察が頼りになれば。。。(タメイキ)
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