ハリー・ベリーが演じるのは、サメと心が通じるといわれるプロのダイバー、ケイト。自分の監督下のダイビングで同僚がサメに殺されて以来、海に戻れないでいる。しかし、収入がないのは辛い。銀行にボートを没収されるかもしれない事態に追い込まれた時、高い報酬をオファーされる。スリルを求める大金持ちが、サメのいる危険な海でダイビングしたいというのだ。。。
撮影場所はケープタウン近くのハンスベイ(Gansbaai)とハウトベイ(Hout Bay)。
水中のスタントウーマン、ハンリ・プリンスルー(Hanli Prinsloo)さんとダイビングシーンのボディダブル、エリーズ・フェルナンデス(Elise Fernndez)さんは、いずれも南ア人女性。
エリーズさんは、ドキュメンタリー映画監督になるのが夢。パートタイムの歌手でもある。ふたりの息子を抱えるシングルマザーだ。子供の父親は次男が生後6か月の時、家族を捨て去った。
2008年6月、乳ガンの宣告を受ける。悪性腫瘍の摘出手術、6か月の化学療法、5週間の放射線治療。。。そんな中、胸に新たな悪性腫瘍が見つかり、再手術。。。
手術後、麻酔から目が覚めたら、携帯電話にメッセージが残っていた。ハリー・ベリーのボディダブルをしないかというオファーだった。撮影は4日後。弱った体には辛い。だが、ガン治療のため何か月も働けず、生活費と治療費に苦しんでいた。乳房切除手術の費用を、何が何でも捻出する必要があった。息子たちは「ハリー・ベリーにそっくりだって、いつも言ってた通りだろう!」と誇らしげに喜んでくれた。
撮影を通じて仲良くなったハリー・ベリーは、地元の乳ガンサバイバー支援団体「ジャーニー・フォー・ホープ」(Journey for Hope)-「希望への旅」-の活動に理解を示してくれているとのこと。
2010年当時の写真。『サンデー・インディペンデント』から。 |
2012年9月2日付『サンデー・インディペンデント』紙に掲載された記事は、コリン・ループナライン(Colin Roopnarain)がエリーズさんに直接インタビューして書いたことになっているが、2010年8月22日、ビエネ・ヘイスマン(Biénne Huisman)がライバル紙に書いた記事と、ほぼ一字一句同じ。エリーズさんの年齢まで、2年経っているのに「37歳」のまま。これって、あまりにもひどくない?
【関連サイト】
Journey for HopeのHP
IMDbの『Dark Tide』ページ
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