2014/04/19

10秒の壁を破った南アランナー 今度こそオリンピックへ

4月12日、サイモン・マガクウェ(Simon Magakwe)が南アフリカ陸上競技大会(South African Athletic Championships)の100メートル走で優勝した。2009年から6回連続優勝。今回の記録は9.98秒。南アフリカ人として初めて10秒の壁を破る快挙となった。


2016年のリオデジャネイロ五輪出場が夢。初めての五輪出場を目指したロンドン大会では、「南アフリカで一番早い男」であるだけでなく、参加標準記録を100メートル走で6回、200メートル走で2回達成していたのに、南ア代表に選ばれなかった。400メートルの参加標準記録を1回達成しただけの「スター」に道を開けるため、涙を飲まされたのだ。(マガウェが参加標準記録を達成したのは全て国内だったから、というのが五輪選抜に漏れた公式の理由だが、そのような規則は国際的に一般的なのだろうか?)

「スター」とは、両足義足のランナー、オスカー・ピストリス(Oscar Pistorius)のこと。ガールフレンドのリーヴァ・スティアンカンプ(Reeva Steenkamp)殺害容疑で起訴され、現在裁判の真っ只中だ。

サイモン・マガクウェは、国際陸上競技連盟(IAAF: International Association of Athletics Federations)によると1986年5月16日生まれ(1985年5月25日生まれという記載もある)。貧しい農村に生まれ、お母さんがメイドをしながら育ててくれた。貧しい環境に負けず、誇りを持って努力することを教えてくれたのはお母さんだという。

IFFAのプロフィールから)

最初はサッカー選手を目指したが、膝の故障でストライカーになるのを断念。2008年から陸上に専念。

「現在、世界のナンバーワン。次回のオリンピックで無視されることはないだろう」と自信をのぞかせる。

「まだ選手としてのピークには達していない」と強気だが、2016年が最初で最後の五輪になるかも。今度こそ夢が実現しますように。

(参考資料:2014年4月19日付「Saturday Star」など)

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