2011/02/15

アニー・レノックスの恋 お相手は南ア人婦人科医

一般庶民にとって、セレブはテレビで見たり、新聞・雑誌で読む遠い世界の人々。熱心なファンならファンクラブに入ったり、コンサートに行ったりして、何らかの接触はあるかもしれない。だが、恋い焦がれる対象のセレブにとって、ファンは大切なお客さまながらも、個別の人間というよりone of them。生身の人間だから「つながり」があるといくらファンが錯覚しても、セレブというのは現実味のない超日常的存在なのである。

昨年、日本人の某歌手・俳優と仕事をする機会があった。日本を出て24年の浦島太郎状態の私にとっては単なるクライエントだったが、その後、他の日本人に何気なくその話をすると、水戸黄門の印籠状態になって驚いた。今「旬の人」とのこと。芸能界の有名人が、業界以外で恋をするのは難しいだろうな、と妙に納得した。

ところが、南アフリカの一医師が元ユーリズミックス(Eurythmics)のアニー・レノックス(Annie Lennox)と大恋愛中という。

ミッチ・ベッサー(Mitch Besser)さん。婦人科医。アニー・レノックスと同じ56歳。既婚で、19歳と16歳の息子がいる。ケープタウン在住。

医師と患者の関係ではない。

ベッサー医師はHIVウィルスの母子感染を減らすことを目的に、2001年、ケープタウンで「マザーズ・ツー・マザーズ」(mothers2mothers)というサポートグループを設立。今では、9か国704箇所で、1700名のHIV陽性の母親を雇用するまでに成長した。

アニー・レノックスとは2年前、HIV陽性の母親たちを助けるための慈善事業で出会った。

実は、南アフリカは知る人ぞ知る、欧米セレブに人気の地。動機は主に、ふたつに分かれる。

先進国並のインフラを持ち、ヨーロッパと時差が殆どなく、風光明媚の上、パパラッチがいない。北半球と季節が逆なので、寒い冬を逃れるにも最適の場所。ダイアナ妃の弟をはじめとして、家や別荘を持つセレブが人知れずかなりいる。一番人気はケープタウンだ。

また、「アフリカ」ということで、慈善に熱心なセレブにも評判が良い。アパルトヘイトで名前が売れていること、先進国の設備を享受できること、それに「マンデラ」の名声などのせいか、結構有名な歌手や俳優などが慈善事業で訪問している。その証拠に、南アを訪問するセレブは「マンデラ詣で」に余念がない。

マンデラのお気に入りの故マイケル・ジャクソンやナオミ・キャンベルなど、しょっちゅう来ていた。

動機はどうあれ、それが南アフリカやアフリカに世界の目が向く助けになれば良い、と私は思っている。恐らくマンデラも同じ気持ちではないか。

但し、決して、アニー・レノックスがそういう軽々しい気持ちで慈善に関わったと言っているわけではない。彼女の個人的な事情はまったく知らない。

ともあれ、ベッサー医師は既に、家族が住む家を立ち退いたという。奥さんのデブラは、結婚生活が以前から破綻していたことを認めながらも、かなりショックを受けているらしい。

「マザーズ・ツー・マザーズ」のHPはこちら。
http://www.m2m.org/home

(参考資料:2011年2月13日付「Sunday Times」など)

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