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2018/04/01

今週末はイースターウィークエンド ウサギ、タマゴ、ホットクロスバン・・・

今週末はイースターウィークエンド。イースターは「春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日」。それを挟んだ金曜日と月曜日が南アフリカでは祝日なので、毎年イースターは4連休になる。夏休みのど真ん中にあたるクリスマスに次ぎ、家族で祝うキリスト教関係行事ナンバーツーである。

クリスマス同様、普通の家庭では宗教色は薄く、もっぱら子供を中心とした家庭行事になっている。クリスマスではクリスマスツリーを飾り、サンタクロース(南アではファーザー・クリスマス)が持って来たことになっているクリスマスプレゼントを交換するが、イースターではウサギ(イースターバニー)がタマゴ(イースターエッグ)を持って来る。色とりどりに彩色したタマゴを大人が事前に庭や家の中に隠し、子供たちが探すのが定番。また、イースター直前、店にはウサギやタマゴをかたどったチョコレートが並ぶ。

ゴディバのイースターバニー&イースターエッグセット

連休を利用して旅行に出かける家庭も多い。子供がいない勤め人にとっては、4連休というだけでありがたい。

日本語では「復活祭」という。金曜日にキリストが十字架にかけられ、3日後の日曜日に復活したことを祝うお祭りである。

2014/05/12

子供は養子に出すより捨てた方がいい 祖先崇拝に基づくアフリカ流論理

路上のゴミ箱の中に新生児が捨てられていた、というニュースを時々耳にする。子供を捨てる母親は「貧しくて子供を養うことが出来ない若い女性」とか、「望まない妊娠をしてしまった無責任でふしだらなティーンエイジャー」とか、「トラウマや鬱など精神的に問題がある女性」とか勝手に推測されているが、これまで子捨てに関するきちんとした調査はなかった。

ディー・ブラッキー(Dee Blackie)さんが、プスプスと燃えるゴミの山の中で小さな赤ちゃんの死体を見つけたのは2011年のこと。大きなショックを受け、「なんとかしなければ」と「全国養子縁組連合」(National Adoption Coalition)の結成に尽力した。「どうしても赤ちゃんを育てることができないお母さんのために、養子縁組を促進しよう」と考えたのだ。

(全国養子縁組連合ウェブサイトから)

貧困、極度の性差別、暴力などが原因で子捨ては増加の一途を辿っているのに、どういうわけか養子縁組は減っている。捨てられる赤ちゃんの殆どは黒人である。

2014/02/09

アフリカの大物は楽じゃない? 群がる親類縁者に疲れ果てたズマ大統領 複数妻間の確執も

貧しい農民がにっちもさっちもいかなくなって、村の長者に金の無心をする。会社経営をしている親戚に息子の就職を頼む。金一封を携えて県会議員に陳情をする。。。良い悪いは別にして、お金や地位や政治力など、なんらかの力を持っている人を持っていない人が頼るというのは昔からどこでもあった。

南部アフリカには「ウブンツ」(ubuntu)という考え方がある。「人は他の人のお蔭で人となる」という精神に基づく、助け合いの思想である。持てるものが持たざるものに持っているものを分け与えるという「平等の精神」ともいえるが、美しい側面ばかりではない。成功した人を引きずりおろす、恐ろしい面もある。

「金を持っている」と思われたがために親類縁者からたかられ、せっかく得たお金を失うどころか、群がる人々にお金を与えるために盗みを働いてしまうとか、成功を妬まれて、呪いをかけられたり、脅迫されたりすることもあるのだ。

2013/07/06

マンデラは植物人間じゃない。裁判所提出書類は誇張。

ネルソン・マンデラの長女マカジウェ(Makaziwe)を筆頭とする家族16人が裁判を起こしたことから、マンデラ家の内部分裂状態が連日メディアを賑わしている。マンデラ家の跡取りマンドラ(Mandla)が勝手に掘り返して、自分の土地に埋めてしまったマカジウェの兄弟3人の遺体の返却を求めた訴えだ。

裁判所提出書類には、マンデラは「回復の見込みがない植物人間状態」(permanent vegetative state)、「生命維持装置のお蔭で息をしている」(assisted in breathing by a life-support machine)とある。医師団は生命維持装置を外すことを提案しているが、子供たちの遺体が離れたところにある現状では、安らかな死を迎えることが出来ない、という言い分だ。

これに対し、原告団に名を連ねる現妻グラサ(Graça)が矛盾することを言い出した。マンデラ夫婦が住むジョハネスバーグ市ハウトン地区の「ネルソン・マンデラ スポーツ・文化の日」(Nelson Mandela Sport and Culture Day)イベントの場で、世界中から寄せられた「希望のメッセージ」(message of hope)に感謝した後、マンデラは「気分が良いというわけではなく、時々苦痛もあるが、元気」(uncomfortable and sometime in pain, but he is fine)と述べたのだ。

2013/06/16

「伝統」ってなに? マンデラの埋葬場所をめぐって、故郷で論争。

世界で一番有名な南アフリカ人、ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)は現在94歳。7月18日には95歳になる。

アパルトヘイトに反対して、27年間服役生活。1994年の第1回民主総選挙後、大統領就任。一期5年だけ務めて引退。大統領を引退して静かな生活を送るはずだったが、結局、ネルソン・マンデラ財団(Nelson Mandela Foundation)を設立して南ア国内の問題に取り組んだり、国際紛争の調停などに関わったりして精力的に活動。

85歳になった2004年、「電話しないでください。用がある時はこっちから連絡しますから」(Don't call me. I will call you.)との御茶目なセリフを吐いて、「引退生活からの引退」(retiring from retirement)を宣言。以後、公の場に殆ど姿を見せなくなった。10年くらい前から認知症っぽくなってきたと言われている。

今年6月8日に入院。昨年12月から4回目の入院だ。公式発表によると、「重体だが安定した状態」(serious but stable condition)にある。でも、もう長くないだろうな、というのが国民の思い。

当然、埋葬の準備が進む。死なれて墓がない、では困るからだ。

ところが、埋葬場所について、地元で意見が一致していないらしい。

2013/05/04

法廷通訳が見つからなくて、起訴取り下げ

2010年11月、ケープタウン行のバスから、サイのツノ12本が見つかった。西ケープ州での道路検問で引っかかったのだ。そのうちの一本は大きすぎてスーツケースに収まらず、半分に切られていた。サイのツノの押収量としては、史上最大である。

逮捕されたのは25歳と32歳のベトナム人男性。

サイのツノは伝統的には媚薬、最近はガンや二日酔いの特効薬などとして、中国やベトナムで重宝されている。主な成分は爪や髪と同じケラチン。勿論、医学的効用はない。しかし、迷信のために乱獲が進み、サイは絶滅の危機にある。ワシントン条約で、サイのツノの取り引きは禁止されているから、殆どが密猟・密輸である。

南アフリカは他のアフリカ諸国よりサイの保護に力を入れてきたせいで、世界のサイの73%が南アフリカに生息している。しかし、近隣諸国で取りつくされた感があるせいか、それとも南アフリカで密猟がしやすくなったのか、またはその両方の理由からか、近年、南アフリカでのサイの密猟が増加している。

昨年一年間で、全国で668頭のサイが密猟により命を落とした。今年に入って4か月で、既に70頭以上が殺されている。

サイが殺されるのは、密猟だけではない。「猛獣狩り」ファン相手の合法的狩猟枠を、ツノ獲得に悪用するケースも多い。タイ人の売春婦などを「ハンター」として申請し、合法枠を使って狩猟許可を取り、ツノを取るために殺すのである(サイを「合法的」に「密猟」する方法)。絶滅の危機にある動物に、何故狩猟枠が割り当てられるのか、南ア政府の行動は不可解だ。

そこまでして、こぞってサイ殺害に乗り出すのは、需要があることに加え、逮捕される確立が低く、儲けが莫大だから。

サイの未来に関して暗いニュースが続く中、このベトナム人逮捕は珍しい朗報だった。

ところが、4月29日のことだ。30か月の拘留後、ふたりは釈放された。それも、法廷通訳が見つからない、という理由で。

2012/07/04

西アフリカで『ハムレット』 「常識」の適応範囲


ピエール・バヤール(Pierre Bayard)著『How to Talk About Books You Haven't Read』(読んでない本について話す方法)を読んだ。(フランス語からの英訳)

「読んでない本について話す方法」といっても、普通のハウツーものではない。著者はパリ大学でフランス文学を教える大学教授。この本も、ふざけた題名からは期待外れの、マットーな文芸評論だった。

文芸評論の常として、概ね退屈だったが、中にひとつ面白い話があった。「主人公」は西アフリカのティヴ(Tiv)族。ナイジェリアとカメルーンに、合計約600万人が生活している。

そもそもの発端は、アメリカ人の文化人類学者ローラ・ボハナン(Laura Bohannan)が、「アメリカ人にシェイクスピアはわからない」とイギリス人に一蹴されたこと。「人間の性(さが)は世界中どこでも同じ!」というボハナンに、イギリス人は「証明してみろ」と挑戦した。

そこでボハナンは、アフリカにリサーチ旅行に出発する時、シェイクスピアの『ハムレット』を鞄に入れた。文化が違うティヴ族にも『ハムレット』が理解できることを証明するために。