2018/01/30

ケープタウンの水不足 4月12日に蛇口から水が流れなくなる!

ケープタウン在住の友人からこんな写真が送られてきた。


 「私の節水努力よ。洗濯機の水を水洗トイレに再利用!」との説明付き。

南アフリカは全国的に水不足。特に、冬が雨期のケープタウンでは、去年も一昨年も冬に殆ど雨が降っていない。ノムヴラ・モコニャネ(Nomvula Mokokyane)水資源大臣によると、「400年振りの大旱魃」。(400年も統計を取っているはずはないと思うけど。。。)

2018/01/25

トランプ大統領誕生までを振り返る(5)アメリカ1番 2番は我が国! トランプへの自国紹介ビデオが世界中に拡散。中東、アフリカ、火星からも

2016年8月から2017年2月までに別ブログに書いたトランプ関連記事転載の最終回は、『アメリカ1番 2番は我が国! トランプへの自国紹介ビデオが世界中に拡散。中東、アフリカ、火星からも』(2017年2月13日)。

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先週ご報告した「アメリカ1番 2番は我が国!」自国紹介ジョークビデオ。オランダ版が1月23日にユーチューブにアップされ大ヒットした後、2月5日の時点で、ドイツデンマークスイスベルギーリトアニアポルトガルオーストリア、オランダ北部のフリースラント州、更にはカザフスタンインドメキシコ版がユーチューブで公開されていた。(赤茶色部分をクリックすると、別ウィンドーでユーチューブビデオが開きます。)

それから一週間。勢いに乗ってもっと多くのバージョンが発表されただろうか、それともあっという間に下火になってしまっただろうか。

調べたところ・・・ものすごい数のバージョンができている! 複数のバージョンがある国もある。ドイツの呼びかけに応じたテレビ局制作のものだけでなく、それ以外の有志が作ったものも多いようだ。ほとんどがオランダのフォーマットを継承しているが、独自の構成のものもある。質も様々。

ヨーロッパ大陸からは新たに、アイスランドアイルランド(「51番目の州になりたい」)、アルバニアイギリス(「第3次世界大戦を一緒に戦うのを楽しみにしている」)、イタリアウクライナクロアチア(「アメリカ第1、ドイツ第2、クロアチア第3」)、コソボスウェーデンスペインスロバキアスロベニアセルビア(画質が悪すぎ。ナレーションではなく、セルビア民謡(?)っぽい歌が流れ、なんとなくシュール)、チェコ(「51番目の州になりたい」)、ノルウェー(「スウェーデンを最下位にしてくれ」)、フィンランドフランスブルガリア(「アメリカ第1、ロシア第2」「上位10位に入りたい」)、ベラルーシボスニア・ヘルツェゴヴィナポーランド(「アメリカ第1。ポーランドは超第1!」)、マケドニアモルドバラトビアルクセンブルクルーマニア(「少なくとも上位100位には入れてくれ」)など20か国以上。もう存在しない東ドイツというのもあった。地理的に中途半端な位置にあるトルコもここで紹介しておく。

「ここが我が国」とラトビア。トランプが核兵器発射ボタンを押すことを懸念(?)して、他国を地図上で示す国がいくつも。

2018/01/21

妖術? 亡くなってから10日後にお棺の中で出産

南アフリカ共和国東ケープ州のムビザナ(Mbizana)市。ネルソン・マンデラの盟友オリヴァー・タンボ(Oliver Tambo)やマンデラの2番目の夫人ウィニー・マンデラ(Winnie Mandela)を輩出した、人口28万の田舎町である。といっても、ほとんどの南ア人は耳にしたこともないだろう。そのムビザナ市近くのムタイシ(Mthayisi)村が数日前、世界の注目を浴びた。

死後10日経った女性が出産したというのである。

ムビザナ市でのオリヴァー・タンボ銅像除幕式

ノムヴェリソ・ノマソント・ムドイ(Nomveliso Nomasonto Mdoyi)さんは33歳。5児の母。妊娠9か月だった今年初め、いきなり息苦しくなりそのまま亡くなった。自宅でのことだ。

1月13日土曜日に、葬式が執り行われることになった。遺体は葬儀屋に保管されていた。ところが葬儀の前日、ノムヴェリソさんが出産したというのだ。(正確には、葬儀屋職員がお棺を開けたら、ノムヴェリソさんの足の間に赤ちゃんの死体があったらしい。)

葬儀屋のオーナー、フンディレ・マカラナ(Fundile Makalana)さん曰く、「びっくりしたのと怖かったことで、赤ん坊の性別を確かめることもしませんでした。葬儀屋を20年以上していますが、死んだ女性が出産したなんて聞いたこともありません」。

2018/01/18

トランプ大統領誕生までを振り返る(4)アメリカ1番 2番は我が国! オランダのジョークビデオが大ヒット 各国で疑似ビデオ続々作成


2016年8月から2017年2月までに別ブログに書いたトランプ関連記事転載の第4弾は、『アメリカ1番 2番は我が国! オランダのジョークビデオが大ヒット 各国で疑似ビデオ続々作成』(2017年2月6日)。

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TV番組の司会者が言う。「第45代アメリカ合衆国大統領の就任式を世界中が見守る中、トランプは世界に対し明快なメッセージを送りました。”お前たちを散々な目に遭わせてやる”。」(視聴者の笑い声)「いや、使った言葉は多少違いましたが。」

画面に映し出されたのは、就任式でのトランプ。



From this day forward, it's going to be only America First. America First.

つまり、「(自分が大統領になった)今日からは、アメリカ第一だ」。

番組司会者が言葉を続ける。「仲良くやった方が無難なので、この小さい我が国をトランプに紹介することにしました。ある意味で、それが一番トランプにアピールできると思ったからです。」

目が覚めたらまずテレビ、寝る前にもテレビ・・・という、テレビ大好き人間のトランプ大統領に訴えるには、ビデオという視覚メディアを使うのが最善というわけだ。

(余談。先週、米MSNBCの早朝報道番組『Morning Joe』に出演中の下院議員が、いきなりカメラに向かって話しかけた。「大統領、あなたがこの番組を今見ていることを私は知っています。話があるから、電話ください」。番組の後、連絡があったとのことだ。大統領府でアポを取ろうとするより、テレビで直接呼びかけた方が早いなんて・・・。)

そして、オランダの紹介ビデオが始まる。

2018/01/15

本『クウェズィ』(Khwezi) ズマをレイプ容疑で訴えた女性の悲しい生涯

2005年12月6日、31歳の女性が与党ANC(アフリカ民族会議)の大物ジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)をレイプ容疑で訴えた。ジョハネスバーグのズマ邸に泊まった夜、ズマが寝室に入って来てレイプしたというもの。亡命生活時代、ズマと亡き父が親友だったことから、幼い頃からズマを父のように慕っていたという。

ズマは「合意の上の性行為」と主張。「普段ズボンを履いている女性がその日はスカートだった。誘惑した証拠だ」「カンガ(一枚の布)をまとって寝ていた。誘惑の証拠だ」「ズールー族の文化では、その気になっている女性を放っておくのは女性を侮辱したとみなされる」と支離滅裂な論理を展開し、「それはズールーの文化ではなく、ズマの文化だろう」と揶揄された。また、女性がHIV陽性であることを知りながら、コンドームをつけず性行為を行い、「事後エイズ予防にシャワーを浴びた」と法廷で証言したことで、国内外で笑いものになった。これ以後、政治風刺漫画家ザピロ(Zapiro)の描くズマは、頭からシャワーヘッドが突き出た姿となる。

Daily Maverick

プライバシー保護のため、この女性の顔写真も名前も公開されなかった。裁判では「クウェズィ」(Khwezi)という偽名が使われた。ズマは当時63歳。中年を通り越している上に、ブ男で肥満で、お世辞にも魅力的とはいえない。それにズマは女癖が悪いことで有名。複数の妻を持ち、妻以外の女性たちにも子供を産ませている。

年長者を敬う文化、男尊女卑の傾向が強い文化の中で育ったクウェズィが、父と慕い信頼し切っていた「マルメ」(おじさん)に襲われ、混乱し、ショックで凍りついてしまったことは容易に想像できる。また、エイズ問題活動家だったクウェズィがズマを誘惑し、HIV陽性でありながら、コンドームなしで性行為に及んだとは考えにくい。

そのため、クウェズィを信じ、応援する女性が多いのではないかと想像していた。

ところが、与党ANCの女性たちは狂信的にズマを信じた。クウェズィを嘘つきとハナから決めつけ、何十人もの黒人女性が裁判所の前で、「Burn the bitch!」(あのメス犬を焼き殺せ)などどヒステリックに叫ぶ姿は異様だった。