2012/12/30

サイのツノの新しい効用? 「二日酔い」の薬用に密猟

パンダのロゴで知られるWWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)が野生動植物の不正取引に関する、何ともやるせない報告書を発表した。

アジアでの需要増加が、アフリカでの密猟増加に直結しているというのだ。アジア人の虚栄心や迷信や流行のために、数多くのサイやゾウが命を落としているというのである。

南アフリカでは2007年以来、サイの密猟が3000%も増加した。サイのツノと言えば、古くは「媚薬」。「ガンに効く」という迷信もはびこっている。最近は、「二日酔い」の薬として使うことが金持ちアジア人の「ステイタスシンボル」となっているらしい。

ワシントン条約付属書Iに含まれ、商業目的のための国際取引が全面的に禁止されているサイ。そのツノを買える、というのはステイタスシンボルになるのだろう。

サイのツノは爪と同じ成分だから、勿論効果なし。金持ちが暴飲したために殺されてしまうのでは、サイも浮かばれまい。

また、昨年一年で少なくとも2500頭のアフリカ象が殺されたのは、象牙製の小間物が中国人の間で流行していることが一役買っている。中国人の購買力の増加とアフリカ象の密猟には、緊密な相関関係があるという。

2012/12/11

マヤの終末予言 南アフリカは安全?

2012年12月21日に、「終末」が訪れるそうである。「終末」というからには、核世界戦争が起きるとか、天地がひっくり返るような地殻変動があるとか、氷河期に突入してしまうとか、大きな彗星がぶつかって地球が軌道からはずれるとか、宇宙人が攻めて来るとか、少なくとも人類は絶滅するのであろう。

ところが、南アフリカにいれば安全、と唱える予言者がいる。

「終末後の新世界構築の責任者」を自負するベルギー人、パトリック・ゲリル(Patrick Geryl)氏だ。2012年12月21日に、火山爆発、大地震、大津波が世界中で起こるが、ゲリル氏が用意した南アフリカの農場は安全という。避難場所として200ヘクタールの土地を購入し、過去5年にわたり、「南アフリカに避難しよう!」と人類を説得してきた。参加費約100万円。

2012/12/07

南アフリカ政府、読み書き算数の出来ない子供たちを大量生産

南アフリカの子供たちの殆どは、読み書きも算数も満足に出来ない。

全国2万校以上の学校で学ぶ、1年生から6年生及び9年生の7学年、計720万人を対象とした調査結果だ。12月3日、アンジー・モチェハ(Angie Motshekga)基礎教育相が発表したもの。(南アフリカの初等中等教育は、1年生から12年生まで。)

1年生と2年生の成績はそれほど悪くないが、3年生から点数が下がる一途という。

3年生の場合、読み書きの平均点は100点満点で52点。去年の35点より大幅に上昇している。しかし、去年の調査は2月、今年は9月。小学3年生の読み書き能力を測定するのに、この7か月の差は大きい。また、第一言語の読み書きで70点以上取れたのは、全体の24%しかいなかった。

3年生の算数は平均点41点。昨年の28点から大幅上昇だが、これも読み書きと同じ理由で手放しに喜べない。80点以上は全体の僅か4.4%。25点以下が31.7%もいた。

6年生になると、読み書きの平均点36点(去年は28点)。算数の平均点は27点。昨年の30点から後退している。算数で80点以上は0.8%、25点以下が66%とかなり悲惨な状態。

9年生は更にひどい。読み書きの平均点35点。算数の平均点は、なんと13点! 50点以上取れた9年生は、全体の2.3%。

目もあてられないのが、リンポポ州。算数で80点以上取った9年生が、ひとりもいない!!! 50点以上ですら、0.5%にも満たなかった。

南アの子供たちが数学を苦手としていることは、世界経済フォーラム(World Economic Forum)の最新調査でも実証済み。参加62か国中最下位だった。