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2017/07/17

ルイボス茶で糖尿病の愛犬を治療 中学生が理科の学習プロジェクトで

ラブラドル犬のジェシー(9歳)がめっきり痩せた。家具にぶつかる。大量の水を飲むようになった。眠くて仕方がないようだ。獣医に連れて行く。糖尿病という診断。

インシュリンを注射し、特別な食餌療法を行う。その費用、ひと月に約2万円。飼い主のキャロライン・ルール(Caroline Rule)さんにとって、バカにできない出費だ。そんなある日、キャロラインさんと娘のザリア(Zaria)さんは、ラジオで興味深い話を耳にする。

糖尿病にロイボス茶がよいという。

日本ではなぜか「ルイボス」と呼ばれてるが、南アフリカでは「ロイボス」(rooibos)と発音する。アフリカーンス語で「赤い灌木」という意味だ。南アフリカ共和国西ケープ州のシーダーバーグ(Cederberg)山脈のみに自生する植物である。

ロイボスの収穫

現地のコイサン族は昔から、乾燥させたロイボスの葉をお茶として飲んでいた。これに目をつけたのが、ヨーロッパからの入植者。ヨーロッパから輸入するしかなかった高価な紅茶の代用品としたのだ。

2017/05/21

赤ちゃんなら誰でも知っている? 科学的手法

赤ちゃんなら誰でも知っている科学的手法・・・って?


そうか、赤ちゃんがなにげなくやっていることは、実は科学的な実験の手法に則ったことだったんだ!?!

幼い頃の「科学精神」を忘れて凡庸な大人に育つか、優れた科学者になるか、それとも、6番のいじわる傾向だけ助長してしまうか・・・人それぞれでしょうね。

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✤この投稿は2014年4月9日付「ペンと絵筆のなせばなる日記」掲載記事を一部変更したものです。

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2017/05/18

遺伝交配で蘇ったクアハ 絶滅種を再び地上に

1883年8月12日、アムステルダム動物園でクアハ(quagga)のメスが死亡した。その3年後の1886年、南アフリカはクアハの狩猟を禁止する。しかし、誰も気がついていなかったのだけど、実は既に、世界のどこにもクアハは生存していなかった。つまり、1883年8月12日をもって、クアハは絶滅してしまったのである。

クアハ。体の前半分がシマウマ、後ろ半分と足がロバのような動物だ。

在りし日のクアハ(Cool Green Science

世界中に残っているクアハの皮は23体だけ。しかも、結構個体差がある。野生で生きるクアハを研究した者はいない。

2015/09/30

ホモ・ナレディに会う

ホモ・ナレディ」(Homo Naledi)の実物が10月11日まで展示してあると聞いて、ユネスコ世界遺産「人類のユリカゴ」(The Cradle of Humanity)内にある「マロペン」(Maropeng)博物館へ行ってきた。我が家から車で1時間の距離にある。

南アフリカのこの辺り(Wikipedia


洞窟「ライジングスター」(Rising Star)内で、洞穴「ディナレディ」(Dinaledi)が見つかったのは2013年9月13日。同年11月から本格的な発掘調査が開始され、2014年3月に少なくとも15の個体に属する化石約1550個が発掘された。
発掘現場(Wikipedia

そして、2015年9月10日、ヴィッツ大学のリー・バーガー(Lee Berger)教授がジョハネスバーグで化石と新説の発表を行う。もしかしたら、人類の祖先の新種かもしれない、というのだ。名付けて「ホモ・ナレディ」。「ナレディ」とはソト語で「星」を意味する。

ホモ・ナレディはアウストラロピテクスとホモの両方の特徴を持っている。アウストラロピテクスに近いのは骨盤、肩、胸郭、親指以外の指、脳の大きさなど。ホモに似ているのは足、足首、椎骨、手首、親指、掌など。アウストラロピテスクスからホモへの移行途中の種なのだろうか。全般的な構造がホモに近いことから、バーガーらは「ホモ」属に分類することにした。

まだ年代が測定・推測されていないので、進化のどこに位置づけるのか難しいものの、「見つかった個体は死後、意図的にこの小さくて奥まった洞穴に運び込まれた」とバーガーたちは考える。初期の「埋葬」ではないか。つまり、ホモ・ナレディには「儀式」の概念があったというのだ。それが本当だとすると、「儀式」は「ホモ・サピエンス」や「ホモ・ネアンデルターレンシス」(ネアンタール人)から始まった、という通説がくつがえされる。

2014/01/23

火星への片道切符。南アフリカからも39人が応募。

火星に植民地を作るプロジェクト「マーズ・ワン」(Mars One)に、世界140か国以上から20万2586人が応募した。南アフリカからも39人の応募者があったそうだ。

応募者が一番多かったのはアメリカ(24%)、次いでインド(10%)、中国(6%)、ブラジル(5%)、イギリス(4%)、カナダ(4%)、ロシア(4%)、メキシコ(4%)、フィリピン(2%)、スペイン(2%)、コロンビア(2%)、アルゼンチン(2%)、オーストラリア(1%)、フランス(1%)、トルコ(1%)、チリ(1%)、ウクライナ(1%)、ペルー(1%)、ドイツ(1%)、イタリア(1%)、ポーランド(1%)。残りは1%以下なのだろう。

2010/11/25

南アフリカのアインシュタインはどこに? アフリカ数学研究所(Aims)

「次のアインシュタインはアフリカから!」

そんな熱い思いで、アフリカ数学研究所(African Institute for Mathematical Sciences:略称Aims)がケープタウンに設立されたのは、2003年のこと。西ケープ州の3大学(ケープタウン大学、ステレンボッシュ大学、西ケープ大学)とヨーロッパの有名大学3校(ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、パリ大学)の共同事業である。

HPによると、目的は次の3点。

  • アフリカにおいて、数学と科学を啓蒙する。
  • 才能ある学生と教師をリクルートし、トレーニングする。
  • アフリカが教育、研究、技術の面で率先できるキャパシティ作りをする。

将来的には、同様の研究所を他のアフリカ諸国にも設立したいという。

Aimsが誇るのは、大学院レベルのコース。授業料無料。1年でディプロマ(diploma)が取得できる。ディプロマは学士号、修士号、博士号といった学位(degree)ほど重みはないものの、立派な資格である。希望する生徒には、上記6大学が協力して、修士号や博士号も提供する。

これまでAimsでディプロマを取得したのは、アフリカ30か国からやってきた305名。うち、南アフリカ人は僅か13名。

今年の応募者は306人。合格したのは21か国53人(うち女性15人)。かなりの難関だが、南ア人はなんと、ゼロ!

もともと、南アの学生に数学は人気がない。アパルトヘイトが終わって急増した黒人学生の多くは、文系で学位を得て就職することを好む。どこの大学も、理系、特に数学を専攻する学生を獲得するのに苦労している。

南アの小中学生が数学・理科を不得意とするのは、周知の事実。国際的なテストがあるたびに、メディアから揶揄されている。1995年から4年ごとに行われているTIMSS(Trends in International Mathematics and Science Study)は、4年生と8年生(日本の中学2年生)の数学と理科の学力を測定しているが、南アは8年生のみ参加。2003年は46か国中、数学も理科も最下位だった(Highlights from the Trends in Internaitonal Mathenatics and Science 2003)。よほど恥ずかしかったのか、2007年は参加していない。

とは言っても、アフリカで最も豊かな国である。大学生の数も多い。それなのに、今年Aimsのディプロマコースに応募した南ア人はたった1人。それも合格レベルに達していない学生だった。

Aimsに予算をつぎ込んだ南ア政府は、当然のことながら不満だ。科学技術省はこれまで1300万ランドの補助金を出した。高等教育省は2007年から1000万ランド、更に今年、「南ア人学生を増やす」という条件付きで、4年分1200万ランドの援助を与えた。南ア人ゼロの研究機関に税金をつぎ込むのはおかしい、というのは正論だろう。

だが、Aimsを責めるのはお門違いである。Aimsが受け入れるのは、大学院レベルの学生だ。小学校レベルから、理科や算数が好きな子供を育てる教育に力を入れる必要がある。一番の問題と言われる教師の質を向上させ、おそまつな授業内容を改善しなければならない。これは、政府、特に基礎教育省の管轄だろう。

Aimsのバリー・グリーン(Barry Green)所長によると、南ア人応募者が少ない理由のひとつは、Aimsの学校年度(9月から)と南ア大学の学校年度(1月から)が異なること。そのため、入学時期を2回に増やすことを計画中だという。

次世代の科学者がアフリカから大量に生まれるのは、いつの日のことか。

AimsのHPは、こちら。
African Institute for Mathematical Sciences

(参考資料:2010年11月12日付「Mail & Guardian」など)