2017年6月5日の朝、
サヴァンナ・ハウザー(Savannah Heuser)さんと母親のミヌエット(Minuette)さんはいつも通りボランティア2人を連れて、ライオンの餌やりに出発した。ところが、普段なら首を長くして餌を待っているオスライオンの
ジョゼ(José)と
リソ(Liso)の姿が見えない。呼んでもやって来ない。
不吉な予感。
あっ、数メートル離れたところに横たわっている2頭が見える。頭と足としっぽが切り取られた悲惨な姿で。。。
ライオンやトラなど大きな猫が大好きなサヴァンナさんは、弱冠16歳だった2012年、南アフリカのリンポポ州にハウザー家が所有する5000ヘクタールの土地に、大型猫のための聖地「
エモヤ」(Emoya)を開設した
。サーカスや動物園などで虐待されてきたライオンたちに、アフリカの地で幸せな余生を送ってもらいたいという一念からだ。
最初にやって来たのは、カイロで救出されたライオン。2013年6月のことだ。保護する猫たちは3年間で8頭になった。あくまでも、虐待されていた猫たちに安息の地を与えることが目的だから、商売ではない。また、繁殖も行わない。メスには避妊薬を与えている。
2016年、サヴァンナさんとエモヤは、大きくニュースで取り上げられた。世界中で動物保護のロビー活動を展開する「
アニマル・ディフェンダーズ・インターナショナル」(Animal Defenders International)が、コロンビアとペルーのサーカスから救出したライオン33頭の終の棲家として、エモヤを選んだのだ。