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2017/08/09

名門ホテルまで「マンデラ」商売 ケープタウンのマウントネルソン

ケープタウンの名門ホテル「ベルモンド・マウントネルソン・ホテル」(Belmond Mount Nelson Hotel)がネルソン・マンデラの回顧録 Dare Not Linger:The Presidential Years 発売を記念したパッケージを売り出す。

マンデラの回顧録といえば、自伝『自由への長い道』(Long Walk to Freedom)が有名。1994年に発行され、これまでに1500万部売れたという。

Dare Not Linger は『自由への長い道』の続編にあたり、大統領時代の1994年から1999年までを扱っている。

マンデラは2013年に既に亡くなっているのに、なぜ今ごろ回想録を…?

2015/04/19

収拾のめどがつかない外国人襲撃にアフリカ諸国が立ち上がる

ゼノフォビア」(xenophobia)という言葉をご存知だろうか。

「ゼノ」(xeno)は「外来の、 異質の、 異種の」、「フォビア」(phobia)は「恐怖症、 病的恐怖、 病的嫌悪」を意味する。つまり、「ゼノフォビア」(xenophobia)とは「外来者・外国人恐怖症、外国(人)嫌い」。リーダーズ英和辞典には「外国[未知]の人[もの]に対する嫌悪・憎しみ・恐怖」とある。

ゼノフォビアという言葉は、南アフリカではかなり特定した使い方をされている。「アフリカ諸国からやってきた黒人に対する、南アフリカ黒人による差別・偏見・暴力」を表す婉曲表現なのだ。ここ数年よく耳にする言葉である。日常的に小さい事件が都市部で起こり、数年に一度、大きな襲撃事件が連発する。大抵の場合、理由にもならないようなちょっとしたことがきっかけだ。きっかけがはっきりしないこともしばしばである。

最初に「ゼノフォビア」が大きく取り上げられたのは、10年くらい前だったと記憶している。モザンビーク人やジンバブエ人が襲撃され、各地に難民キャンプが設立された。

2014/06/23

「大統領、売ります」 オンライン販売サイトで

大統領、売ります」(President for Sale)。

こんな広告が6月19日、南アフリカのオンライン販売サイト「ガムツリー」(Gumtree)に掲載された。不用品を売りたい人が利用する人気サイトだ。

売り手は「Average Joe」。「ジョー」は庶民の代名詞。日本語の「太郎」みたいなもの。つまり、「平均的なジョー」とは「一般庶民」のこと。

機能する大統領を切実に求めています。この大統領はメンテに費用がかかりすぎます」との説明がある。勿論、「商品」の写真付き。

ガムツリーに掲載された「大統領、売ります」広告(mybroadband

2014/02/24

野生動物保護に熱心な大スター 中国政府のフカヒレスープも拒否したジャッキー・チェン

ジャッキー・チェン(Jacky Chan)が「サイのツノ不買運動」に一役買ったことは前回(「アフリカのサイをオーストラリアへ 苦肉の絶滅防止対策」)ご紹介したが、ジャッキーが野生動物保護に熱心なのは今に始まったことではないらしい。

10年前、中国で映画の撮影中、中国政府に夕食に招待された。まず出て来たのは、フカヒレのスープ。高級食だが世界の中国人の経済力拡大に従い需要が急増し、毎年数千万匹のサメがこのために殺されているとして、アメリカではフカヒレ採取目的のサメ漁は全面禁止となっている。

乱獲自体問題だが、生きたままヒレだけ切り取ったサメを海中に放り込み死ぬに任せる、という映像が巷に流れ、動物保護団体などの怒りを買った。(自分が麻酔なしで鼻とか、耳とか、腕とかをナイフで切り取られ、海に放り込まれるのを想像すると、非常に苦しそうだ。サメは声を出さず、表情もないので、どのくらい知覚しているかはわからないが、神経があるのなら痛いはず。。。しかも、人間と違って、水中で呼吸できるから、死ぬにも時間がかかるかも。。。)

ジャッキー・チェンは、高級スープの材料とするためにサメを乱獲することに反対している。ただ、そこは人格者と言おうか、外交上手の中国人と言おうか、招待してくれた相手に「動物保護!」を声高々にお説教したりせず、「フカヒレスープは好きじゃないんで、他のスープに替えてもらえませんか」と丁寧にお願いしたとのこと。

2度目に中国政府から招待があった時は、メニューにフカヒレスープはなかったとか。

2013/01/29

国の現状を憂うのは「国家反逆罪」? 「民主主義」政権の不思議な言い分

2013年1月17日、南アフリカの大手銀行「FNB」(ファーストナショナルバンク First National Bank)が大キャンペーン「You Can Help」(君も力になれる)を開始した。南アフリカの将来を担う子供たちに、この国の未来に関する夢や希望や思いを語ってもらおうという趣向。

テレビコマーシャルというと、代理店が周到に準備し、依頼主が承認した台本に従って撮影するのが常だが、FNBのキャンペーンは斬新そのもの。子供たちが自分の言葉で語る映像を、テレビやウェブサイトで生放送するというのだから。

「普段あまり耳にしない子供たちの声に、今こそ耳を傾けるべきだ。私たちが今日、築いている南アフリカを明日引き継ぐのは、子供たちなのだから」というFNB。日々の生活に影響を与えるものについて語る場を子供たちに提供することにより、「より良い生活・国作りを目指すブランド」というイメージを作り出すことがキャンペーンの目的。いずれも、もっともであろう。

2012/05/25

ズマのパロディアートに 与党ANC激昂(げきこう)

南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領は、その特異な風貌や、品行の放埓さや、金銭感覚のなさや、汚職疑惑・温情主義や、政治家としての無能さのお蔭で、風刺漫画家にカッコウのネタを提供してきた。しかし、顔に品性がないせいか、肖像画や銅像が山ほどあるネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)とは違い、アートには縁が薄かった。

ところが、ついに、ズマの肖像画が! それも、南アフリカの現代アート画廊の最高峰「グッドマン・ギャラリー」(Goodman Gallery)に!

・・・でも、

やっぱりパロディだった。。。

題名は『The Spear』。「槍」である。銃のホルスターのようなものに、ペニスがぶらさがっている。ズマのだらしない女性関係批判? ズマのテーマソング「マシンガンを持って来い」にひっかけた? 与党「アフリカ民族会議」(ANC)が解放組織だった時代の軍事部門「ウムコントウェシズウェ」の英訳「Spear of the Nation」(民族の槍)から? 色々、考えさせる。

2011/12/02

「最後の独裁者」 ナンドーズ、またもや大ヒット作

ポルトガル風チキンのファーストフードレストラン「ナンドーズ」(Nando's)がまたもや大ヒット作を生みだした。といっても、メニューではなく、TVコマーシャルの話。

ファーストフードレストランというと、薄利多売。売り上げの量で勝負するためには、出来るだけ多くの人に来てもらう必要がある。そのため、ファーストフードレストランの広告は、家族層を狙った毒にも薬にもならないものになりがち。勿論、話題になるに越したことはないが、せいぜい登場人物のセリフとか、テーマソングに工夫を凝らす程度。政治批判なんてもってのほか。

ところが、ナンドーズは次から次へとやるのである。タイムリーで、ユーモラスで、ウィットの効いた政治批判を。大統領だろうと、有力政治家だろうと、怖いものなし!

今回槍玉に上がったのは、ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領。題して、「最後の独裁者」(The Last Dictator Standing)。

2011/11/17

これで浮気もバッチリ隠せる!?! アリバイ作りのための香水をストリップクラブが開発

高級ストリップクラブの宣伝を大々的に行うのはなかなか難しい。なまめかしい裸の女性をテレビやビルボードや雑誌に出す訳はいかないからだ。

ケープタウンのストリップクラブ「マヴェリックス・レヴュー・バー」(Mavericks Revue Bar)は考えた。店の「セクシー」「洗練された」「高級」というイメージを売り込むにはどうすればよいか。

辿り着いたのは、男性用香水。それも普通の香水では面白くない。ストリップクラブという、ちょっと怪しくアブナ気なイメージと、ケープタウンならではの洗練されたウィットを兼ね備えた香水は、その名も「アリバイ」(Alibis)。

遊んで家に帰った夫のアリバイ工作を助けてくれるのだ。

2011/11/09

オッペンハイマー家 デビアスから手を引く

婚約指輪といえばダイヤモンド。でも、何故ダイヤ・・・?

その秘密はデビアス(De Beers)社のキャンペーン「ダイヤモンドは永遠に」(A Diamond is Forever)にあった。「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチフレーズを使った、数々のコマーシャルや広告を記憶している方も多いのでは?


英語のキャッチフレーズが作られたのは1947年。フランセス・ゲレティ(Frances Gerety)という若いコピーライターによる。デビアス社の世界的なキャンペーンにより、高嶺の花だったダイヤモンドが、「永遠の愛」を象徴するものとして一般庶民の間に普及した。日本はアメリカに次ぐ世界第2位の装飾ダイヤモンド市場に成長する。

2011/03/29

漢方薬のマルチ商法で黒人セールスマン誕生 ナミビア

日本を抜いて、世界第2の経済大国になった中国。アフリカでも、躍進目覚ましい。

アフリカ各国政府との関係を強化し、空港、道路、政府関係の建物などの建設を請け負う。鉱物や木材を大量輸入する。(労働者は地元調達ではなく、主に中国本国から連れて来るので、雇用創出を期待したアフリカ各国にとっては期待はずれとなった。)

2007年には、中国最大の銀行(総資産では世界一)である中国工商銀行(Industrial and Commercial Bank of China: ICBC)が南アフリカ最大の銀行、スタンダード銀行(Standard Bank)の20%を取得。外国企業の直接投資としては、南ア史上最大。

一般庶民の生活とも無縁ではない。洋服、靴から台所用品、携帯電話、電気製品に至るまで、家の中は中国商品で彩られる。すぐ壊れるなど品質に対する不満は高いものの、圧倒的な安さのお蔭で、貧しい庶民でも多様な商品が入手できることを考えると、一概に文句も言えない。

この状況はナミビアでも同じだ。

ナミビアは大西洋に面した、南アフリカの北西の国。元ドイツの植民地。第1次大戦後は南アが占拠し、1990年に完全独立。日本の2倍ちょっとの国土を持つが、人口は僅か200万人強。人口密度は世界で2番目に低い。失業率約30%、広義の定義では50%以上になるという。人口の半数が、一日1.25ドルの貧困ライン以下で暮す。

こんな国にまで、中国旋風が吹き荒れている。それも新しい形で。

アフリカ人セールスマンが生まれているのである。

アフリカ大陸の東部や南部におけるビジネスの担い手は、歴史的に白人やインド人が主だった。製造業や商業では、黒人は大概使われるだけ。最近は黒人起業家も増えているが、セールスマンはまだ珍しい。

立役者はTIENSグループ。1995年創業の健康補助食品販売会社。本社は中国天津市。従業員約5000人。日本を含む世界110の国と地域でビジネスを展開している。

日本ではどのように売られているか知らないが、ナミビアなどアフリカ諸国での販売形態は、連鎖販売取引。所謂、マルチ商法である。

セールスマンは電池で動く、小さな「診断機」を使い、「患者」の手に弱い電流を流して、痛みを感じる箇所で「診断」する。例えば、親指の先端に痛みを感じると気管支炎の疑いがある。「診断」に従い、漢方薬の原理に基づいた商品を勧める。

医者に行くお金がなかったり、西洋医学を信用しない庶民に受けているという。元々アフリカには、植物を使った薬を調合する治療師に頼る伝統があるから、漢方薬は受け入れられ易いのかもしれない。「診断機」を使うところも、なんとなく科学的っぽくて信頼できると思われるのかもしれない。

「診断機」を購入する資金されあえば、経験や知識がなくても簡単にビジネスを始められることも、人気の秘訣かもしれない。

ナミビアでは保健省のお墨付きを得ていて、「頭痛からガンにいたるまで、あらゆる病を治した」と豪語するセールスマンもいる。

TIENSグループは現在、西はアンゴラから東はマダガスカルまでアフリカ13か国で展開。アフリカでの本部は、南アフリカとのこと。

(参考資料:2011年3月25日付「Mail & Guardian」など)

2010/12/04

飲酒運転で集団強姦!?! 過激な安全運転キャンペーン

南半球に位置する南アフリカは、日本と季節が逆だ。夏休みは12月~1月。約5週間と長い。ちょうどクリスマス、お正月にかかることもあり、大人も同じ頃長期休暇を取って家族旅行を楽しむ。運輸省では12月1日を「休暇シーズン」開始日とし、交通事故数や死亡者数を数え始める。長い休暇に加えパーティーも多いこの時期に交通事故が多発することから、運輸省では毎年「Alive Arrive」(生きて到着しよう)というゴロの良いキャンペーンを展開している。

今年は民間から力強い助っ人。大手アルコール飲料会社のブランドハウス(Brandhouse)が、ショック療法を取り入れた一大キャンペーンを張ることにしたのだ。名付けて、「Drive Dry」(素面で運転しよう)。

例えば、今週始まったテレビコマーシャル。一癖もふた癖もありそうな半裸の男たちが、自分自身のことや好みの相手について語っている。カメラが引くと、そこは留置場。部屋にひしめく男たちはどう見ても札付きの犯罪者である。意味ありげな字幕が画面に映る。「コイツラは、あんたにいい思いをさせたがってるんだ。」そして、決め手の一言。「飲んだら乗るな。」

男性の刑務所や留置場で、集団強姦が一般的に行われているのは周知の事実。「飲酒運転で逮捕され、留置場で一晩明かすことになると、身の保証はできないよ」といった脅し広告なのだ。

通常レイプの被害者と言えば女性だが、泣き寝入りするケースが殆ど。警察に通報するのは、25件に1件と推定されている。男が男に強姦された場合、男のコケンとかプライドとかが邪魔するせいか、通報率は更に低いという。勿論カウンセリングを受けることもなく、一生誰にも話せない心の傷を負うことになる。

受刑者の人権保護団体のゴールデン・マイルズ・ブドゥ(Golden Miles Bhudu)氏によると、この広告の描写は「正確」。刑務所や留置場では暴力、拷問、集団強姦、ギャング団の抗争、看守による虐待などが当たり前という。不注意や飲酒運転などが原因で留置所や刑務所のお世話になるハメになり、集団強姦や拷問の犠牲になるのはワリに合わない。「法律を守るのに越したことはない」「法律を破れば、その責任を取るには自分」というブドゥ氏、ブランドハウスの広告に好意的だ。

交通局も、この「民間とのパートナーシップ」を歓迎。南アでは毎年約6000人が、飲酒運転による交通事故で命を落としている。また、交通事故死した人の半数の血液から、100ml当たり0.05グラム以上のアルコールが検出されている。

刑務所の悲惨な状況や人権侵害を告発するとも取れる広告は、管轄官庁にとってかなり不名誉なものだが、今のところ政府から苦情は出ていない。ブランドハウスではテレビ、新聞、ビルボードといった一般的広告メディアに加えて、パブや洗車場などでポスターを貼ったり、インターネットで流したりする予定とのこと。


 (参考資料:2010年12月4日付「Saturday Star」など)

2010/06/23

Fifa会長が格安航空会社の無料チケットをゲット!?!

kulula.comが新聞の全面広告で、国際サッカー連盟(Fifa)会長セップ・ブラッターにW杯期間限定無料航空券をオファーして一週間。フォローアップの全面広告が出た。


セップ・ブラッターがオファーを受け入れたというのである!

ところが・・・
 「私どもが思っていたセップ・ブラッターさんではないものの、約束は約束。言ったことは守ります。」 !?!

そして・・・
 「私どものセップさんはwww.ImSeppBlatter.comでご覧いただけます。」

クリックすると。。。。。



そう、イヌ、である。ケープタウン在住のボストンテリア、「セップ・ブラッター」君。

セップ君の飼い主は、kulula.comの呼びかけが「Fifa会長のセップ・ブラッター」と特定していなかったことに目をつけ、愛犬を「セップ・ブラッター」と改名してImSeppBlatter@kulula.comに応募したのである。

「二言はない」というkulula.comのおかげで、セップ君とその飼い主はW杯期間中、飛行機乗り放題を楽しめることとなった。犬のブラッター君は一躍有名人。Facebookのページやツイッターのアカウントまで持っている。

関連記事:
加熱するW杯商戦 (2010年6月6日)
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快進撃 もう止まらないkuluka.com (2010年6月17日)

2010/06/17

快進撃 もう止まらないkulula.com

飛行機がジョハネスバーグに無事着陸。その直後の機内アナウンス。「ご乗客の皆さま、ジンバブエにようこそ。あら、ごめんなさい。ジョハネスバーグだったわ。」「空港ターミナルでは、危険な武器を持っているかどうかを探す身体検査がありますのでご了解ください。心配しないでね。武器をお持ちでない方は、ちゃ~んと貰えますから。」

多くの人命を扱う航空会社に、不真面目は許されない。そんな常識をくつがえすのがkulula.com(クルーラ・ドットコム)。機内アナウンスですら、こんな感じ。勿論、テレビ、ラジオ、新聞の広告もフザケタこと、この上ない。それも、バカバカしさが度を越して笑いを誘うものや、ピリッと風刺が効いたものなど、いずれもひとヒネリしている。クラスで人気のお調子者のような天真爛漫さに溢れ、憎めない。

最新の全面新聞広告は、またFifaとW杯ネタ。

見出しは、「お手頃な価格のフライトを、セップ・ブラッター以外の皆さまに提供しております」。え?っと思わせておいて、「ブラッターさんは無料です」と続く。

そして、本文。「やっと、あれがやって来ました。このようなエクサイティングなイベントに関わることができて、ワクワクしています。私どものサポートを表明するために、現在、全て込みで片道R410ランドからフライトを提供しています。勿論、あなたの名前がセップ・ブラッターでない場合に限ります。だから、セップ、国中のどんな場所でも、可能な限り最も便利な方法で行く必要があるなら、ImSeppBlatter@kulula.comにメールしてください。無料でお乗せします。このオファーは、今まさに行われているあのことの期間中のみ有効です。」

W杯、サッカー、2010年などFifaがメクジラ立てる言葉を一切使わずに、「W杯期間中、国内便航空券はR410(5300円)から」というメッセージをしっかり伝え、且つFifaをからかいまくっている。

エコノミーなど乗ることのないであろうブラッターが、格安航空会社を利用することはまずあり得ない。でも、もしブラッターにこの広告に応じるだけの度量があれば、kulula.comは喜んでもてなすだろう。にこやかに記念撮影をして、すべてを水に流すだろう。ブラッターを称える広告を打ち出すかもしれない。それをFifaやブラッターに期待しても無駄だろうが。

Fifaの弁護士は、相手を見て脅しの手紙を送るべきだった。一度火のついたkulula.comのオチョクリは、とどまるところを知らない。どうやら、W杯が終わるまで、Fifaをサカナにし続ける気配だ。

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2010/06/07

kulula.comのおフザケ逆襲

Fifaの脅しを受けて、さっさと広告を撤回した格安航空会社のkulula.com。バカに聞き分けがいい、と思ったら、タダでは引きさがらなかった。Fifaの抗議を組み入れた改訂版広告を打ち出したのだ。

色は前回と同じ。デザインも内容も殆ど同じに見えるが・・・。

前回のタイトルに入っていたTHE YOU-KNOW-WHAT(例のアノ)が「ワールドカップ」を連想させる、また、2010という数字を使ってはいけないというので、タイトルは「NOT NEXT YEAR, NOT LAST YEAR, BUT SOMEWHERE IN BETWEEN」(来年でもなく、去年でもなく、そのどこか中間)。

ポスター中央に位置するのは、スタジアムの代わりに吊り橋。サッカーボールはラグビーボールやスヌーカーボール、ブブゼラはゴルフのティー、Fifaが自分の商標だと主張する(!?!)南アの国旗は、ビーチタオル(?)に早変わり。

極めつけは、右下いる赤ちゃん。大きな眼鏡をかけている。「short-sighted」(近視)に「先見の明がない」 の意味があることから、目先の利益にとらわれ、駄々っ子のようにふるまうFifaを皮肉ったものとみられる。

権力を振りかざす大組織の横暴に対し、正面からムキになって立ち向かうのではなく、ノラリクラリとかわしてしまうあたり、武道の極意に通じるものを感じる。kulula.comに喝采を送りたい。

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2010/06/06

過熱するW杯商戦

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サッカーワールドカップ(W杯)開幕を目前にして、南アフリカではW杯商戦が熱く繰り広げられている。
 
世界不況の影響をモロに受けていたジュエリー業界は、W杯景気にホクホク顔。総重量900カ ラットのダイヤをちりばめた実物大サッカーボールには、既にヨーロッパのサッカーチームから購入のオファーがあるという。お値段は2000万ランド(約2億6千万円)。そこまでは手が出ないファンのために、1個8000ランド(10万4千円)のクリスタル製もある。 南アの国旗が刻まれた6角形の時計も人気アイテム。24カ ラットゴールド製が、195千ランド(253万円)。

「バファナバファナ」という名前のワインを見つけた。ナショナルチームの名前を勝手に使っていいの?とラベルを吟味したところ、しっかり南 アサッカー協会のロゴがついていた。さすが、商魂たくましい。    

W杯景気にあやかりたいのは、大企業も同じこと。オフィシャルスポンサーでなくても、Fifaの 機嫌を損ねない範囲で、なんとかサッカー熱を商売に利用しようと躍起だ。

携帯電話業界のオフィシャルスポンサーはMTN。ライバルのVodacomは、ファンがバファナバファナに携帯メッセージを送る「Join the Voice」キャンペーンを実施中。目標は1000万メッセージ。成功の暁には、ギネスブックに申請する予定。クリエイティブなメッセージには、一等の賞金100万ランドをはじめ、数々の豪華賞品が用意されている。ノーベル平和賞受賞の3人組、マンデラ元大統領、ツツ元大司教、FWデクラーク元大統領も既に激励メッセージを送ったとか。
 
ファーストフード業界とビール業界のオフィシャルスポンサー、マクドナルドとバドワイザーがファンパークに出店しないことを受けて、南ア企業のナンドーズとSABが名乗りを上げた。Fifaの条件は、ブランド名を出さないこと。それでも、800万から1000万本のビールが余分に売れるとSABでは見込んでいる。   

「ワールドカップ」という言葉も疑似ブランドも使わなかったのに、Fifaの怒りを買ってしまった企業もある。

 ケープタウンのグラント・アブラハムズ氏は2004年、キーリングのデザインを通産省に登録した。2010という数字、ブブゼラの絵、南アの国旗がついたものだ。最近、商標・知的所有権侵害を理由にFifaに訴えられたアブラハムズ氏、「いじめっ子の巨人」相手に戦い抜くと鼻息荒い。

格安航空会社kulula.comといえば、オチャラケたコマーシャルで有名。その広告「Unofficial National Carrier of the 'You-Know-What'」も、Fifaの逆鱗に触れた。「『例のアレ』のオフィシャルじゃない航空会社」とやったわけだが、「例のアレ」がW杯を指すというのである。それだけではない。ケープタウンのスタジアム、サッカーボール、ブブゼラ、南アの国旗などの図柄や「南アフリカ」という言葉も使うなという脅しまでかけてきたのだ。
  
W杯を連想させる可能性のあるもの全てを知的所有権の対象としてしまう横暴さとユーモアのセンスのなさに、Fifaの株が下がる結果となったばかりか、Fifaの圧力で取りやめになった広告はインターネットで広まり、却って宣伝効果が高まった。 
 
優勝チームが決まる711日まで、W杯とFifaを巡るこもごもの悲喜劇に、南アフリカ中が振り回されそうである。

2010/05/17

W杯応援はこの顔で決まり!

スーパーマーケットで「FACE PAINT KIT」(顔用絵具一式セット)を見つけた。黒、緑、黄、白、赤、青。南ア国旗の色だけが揃っている。ワールドカップを狙ってのことだろう。

こう塗れば正解。立派なバファナバファナファンの出来上がりだ。

キャッチフレーズは「PLAY my tribe」。「お気に入りチームを応援しましょう」なんて、お上品なコギレイなものではない。もっとドロドロした、原始的根源的なエネルギーを感じさせる「部族」ときた。ブブゼラを鳴らし、雄たけびをあげる南アサッカーファンにふさわしい。

赤と白も入っているので、SAMURAI BLUEファンの皆さん、「日の丸顔」でスタジアムに繰り出しませんか? 21.95ランド、約280円です。