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2018/07/06

限りなく完璧に近い人々(5)理想の体現に涙ぐましい努力を欠かさないスウェーデン人

世のため人のため、こうありたい、こうあるべきだ、と思っても、自分の生活に影響があるとなると、なかなか賛成・実行するのは難しい。汚水処理場や火葬場が必要なことはわかっていても、自宅の傍に出来るのは嫌だし、社会福祉の充実を願いながらも、増税には反対する。差別がいけないことはわかっていても、自分の息子や娘が身体障碍者や外国人(特に白人以外)と結婚したいと言い出したら二の足を踏む。国家レベルでも同じこと。他国の人権問題よりも自国の貿易の方が大切だろうし、市場開放や難民受け入れに難色を示す。

大義名分や理想と現実は違うのだ。どこの国でも、どの国の国民でも似たり寄ったりだろう。

ところが、スウェーデンは毛色が違う。本音はどうであれ、「公平」「正義」「民主主義」という理想や建前を重視し、理想に沿った政策を国家が実行してしまうのだから。

外務省

スウェーデンは過去40年にわたり、ヨーロッパのどの国よりも多く移民を受け入れてきた。住民の15%近くが外国生まれという。ヨーロッパで移民受け入れ第2位のデンマークですら、外国生まれの住民は6%強だから、スウェーデンの移民受け入れは文字通り桁違い。親の代まで考慮にいれると、外国生まれがなんと全体の30%にものぼる。

2018/06/14

限りなく完璧に近い人々(4)耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶフィンランド人

欧米人が持つフィンランド人のイメージは「超寡黙」。『限りなく完璧に近い人々』(The Almost Nearly Perfect People)では、こんな実話が紹介されている。

著者マイケル・ブース(Michael Booth)の友人(フィンランド人)が吹雪の中、義兄と車に乗っていたところ、とんでもない田舎で車が故障してしまう。30分後、やっと車が一台通りかかった。運転手は車を止め、故障した車のボンネットの下をチェックし、親切も修理までしてくれた。その間、交わされた言葉ゼロ。通りかかりの人が立ち去った後、著者の友人は義弟に言った。「いや~、ラッキーだったね~。一体誰だったんだろう?」 義弟は平然と、「ああ、あれはユッカだよ。僕の同級生だった。」

私の経験では、フィンランド人が「超寡黙」とは感じたことがない。むしろ、「口を聞かないのは言うことがないから」とか「口をきかないのはバカだから」とかいう理由で、ひたすら自己主張し喋りまくるアメリカ人より、余計なことを言わないフィンランド人の方が楽。日本人と似ているのかもしれない。

2018/05/30

限りなく完璧に近い人々(3)根っからのアリさん型国民、ノルウェー人

2003年、皆既日食を生中継するというプロジェクトで南極に行った。「南極では南極に関する本を読みたい!」とスーツケースに入れたのが、ローランド・ハントフォード(Roland Huntford)著『The Last Place on Earth: Scott and Amundsen's Race to the South Pole』(地上最後の土地 スコットとアムンゼンの南極点到達レース)。


 イギリスのスコット隊とノルウェーのアムンゼン隊の競争を同時進行形で比較分析する、600ページ近い大著である。著者のハントフォードはシャクルトンやナンセンの伝記も書いている南極通。しっかりしたリサーチもさることながら、文章がめちゃうまいため、優れたサスペンス小説のように読ませる。なにしろ南極にはこの本一冊しか持っていかなかったので、ブリザードでテントに閉じ込められ他にすることがなくても、「早く先に進みたい!」とハヤル心を抑えながら、毎日少しずつ読んだ。

大変な思いをして南極点に到着したスコット隊5人の目に映ったのはノルウェーの国旗。アムンゼン隊は5週間も前に、南極点に到達していたのだ。飢えと疲労と寒さから、南極で壮絶な死を遂げたスコットは、即座に国民的英雄となる。

しかし、ハントフォードによると、計画段階で勝負は既についていたという。現地の事情をあまり考慮にいれず、騎士道的な精神論で熱く突っ走ったスコットと違い、アムンゼンは事前の準備を怠らず、緻密な計画を立て、適切な装備と服装を整え、犬の扱い方を理解し、スキーを効果的に使った。そのお蔭で、スコット隊の苦労とは対照的に、アムンゼン隊の旅はスムーズに進んだ。アムンゼンは南極点到達物語を本に書いているが、あまりに淡々として、読み物としては全然面白くないらしい。(自身も冒険家で南極体験があるラナルフ・ファインズなどはハントフォードのスコット分析を批判し、スコットを擁護している。)

2018/04/12

限りなく完璧に近い人々(2)先のことを考えないハチャメチャなバイキングの子孫、アイスランド人

NHKスペシャル『人体特許』(たしか文部科学大臣賞かなんか受賞したような・・・)の取材で、南大西洋の孤島「トリスタン・ダ・クーニャ」(Tristan Da Cunha)に行ったことがある。ディレクターとカメラマンは絶海の孤島での撮影後、アイスランドに向かった。遺伝子研究を行う会社「デコード」(deCODE)を取材するためだ。

アイスランドは人口が少ないため、遺伝子の研究が行いやすい。そこで、「デコード」社は政府の許可を得て、国民の遺伝子を使って研究を行い、利益の一部を国民に還元しているという話だった。一企業が国民の遺伝子情報をすべて把握するなんて、倫理問題や政治問題になりそうだけど、なんと先進的、理知的、現実的なことか。北欧のイメージにぴったりだった。


日経ビジネスONLINE

ところが、今回、『限りなく完璧に近い人々』(The Almost Nearly Perfect People)を読んで驚いた。将来のことを全然考えない、無茶苦茶なギャンブラーのような国民性なのだから。



2003年から2008年の間、アイスランドの3大銀行は1兆4000万億ドルもの資金を借り入れた。これはアイスランドのGDPの10倍に当たる。

中央銀行の外貨準備高が250億ドルの国の銀行にこんな大金を貸す方も貸す方だが、当時のアイスランド政府は心配するどころか、起業家が銀行から融資を受けることを推奨。銀行から多額の融資を受けた起業家たちは、そのあぶく銭を湯水のように使いまくったのだった。

たとえば、デンマークの大デパートやイギリスのサッカーチーム「ウェストハム・ユナイテッド」(West Ham United)を買収。デパートなんて、今どきとても賢い買い物とは思えないし、サッカーチームはまずビジネスで大成功し、使い切れないほどの余剰金が生まれてから購入を考えるべきだろう。

そして、普通の国民まで、「ナイジェリアの詐欺メールでしか使われないような、途方もない財務計画を諸手(もろて)を広げて歓迎した」。日本円で融資を受けたり、スイスフランで住宅ローンを立てたりしたのである。「腰まで魚の内臓につかっていたアイスランド人が、一瞬にして、購入するポルシェ・カイエンのオプションを比較するようになった」という。

誕生日パーティーで一曲歌ってもらうために、わざわざエルトン・ジョンを呼び寄せたり、プライベート・ジェット機をタクシーのように使ったり、シングルモルトウィスキー1瓶に5000ポンド(今の為替レートで86万円)払うのを何とも思わなかったり・・・。全く見返りのないものに、銀行から借りたお金を使い果たしてしまった。「銀行から借りたお金は利子をつけて返さなければならない」という基本の基本を理解していないとしか思えない。

2018/03/29

限りなく完璧に近い人々(1)世界で一番幸せなデンマーク人

The Almost Nearly Perfect People(限りなく完璧に近い人々)という本を読んでいる。副題はThe Truth about the Nordic Miracle(北欧の奇跡の真実)。著者はデンマーク在住のイギリス人作家・ジャーナリスト、マイケル・ブース(Michael Booth)。料理と旅を専門とするライターだ。『英国一家、日本を食べる』(亜紀書房。原題 Sushi and Beyond: What the Japanese Know About Cooking )という著作もある。


見返しの宣伝文にはこうある。

世界中が北欧諸国の成功の秘密を知りたがっている。世界で一番税金多く払っているのに、何故デンマーク人は世界で一番幸せなのか? フィンランドの教育制度が世界で一番優れているのなら、何故フィンランド人は「スウェーデン人の男は皆ゲイだ」と未だに信じているのか? アイスランド人は本当に野放図なのか? ノルウェー人はあり余る原油収入をどう使っているのか? そして、何故、以上の全員がスェーデン人を嫌っているのか?

マイケル・ブーズ(amazon.co.uk
もうお気づきとは思うが、ガチガチの真面目な本ではない。しかし、しっかりしたリサーチと取材に基づいている。ニヤニヤ、時には大笑いしながら読み進めると、北欧5か国の現実と、そこに暮らす人々の姿が等身大で迫ってくる。

最初に取り上げられているのは、著者が住むデンマーク。著者の奥さんはデンマーク人。5章150頁に及ぶ内容なので、最も印象に残ったことをご紹介する。

レスター大学(University of Leicester)心理学部が「生活満足指標」(Satisfaction with Life Index)なるものを発表した。それによると、世界中で最も幸せなのはデンマーク人という。著者にしてみれば解せない。「暗くて、ジメジメして、どんよりして、平坦で、小さな国土」に「ストイックで良識のある人々」が住む「世界一税率が高い」国が、世界で一番幸せな国?

ブースはデンマークの幸せの理由を探るリサーチを開始する。

2018/02/15

ベッカム、ゾンビ、スタートレック・・・。楽しい大学の科目あれこれ

アメリカのテレビ番組『ゲーム・オブ・スローンズ』(Game of Thrones)が米バージニア大学(University of Virginia)で英文学の科目になった。エミー賞、ゴールデングローブ賞など受賞している超人気ファンタジードラマだ。

授業を行うのはリサ・ウールフォーク(Lisa Woolfork)準教授。実績のある学者とのこと。『ゲーム・オブ・スローンズ』は「文学的に見て、非常に多様で含蓄がある文章。何重もの層があり、登場人物が豊富で、とても知的」とベタ褒め。

ディスカッションが主の授業は4週間にわたり、学生たちは最後に『ゲーム・オブ・スローンズ』の新しい章をグループ別に書くことになっている。現在24名の学生が受講中。

4年生のマドリン・マッコーリフ(Madlyn McAuliffe)さん曰く、「昔は本が話題を提供したが、今その役割を果たすのはテレビと映画」「文学と同じ原則をテレビや映画に適用するのは大切だと思う」。

これ以外にどんな「オモシロすぎて、実在するとはとても思えない大学の科目」があるのだろう、と英『デイリー・テレグラフ』(The Daily Telegraph)紙が探し出してきたのが以下のコース。

* * * * * * * 

デイビッド・ベッカム研究(David Beckham studies) 英スタッフォードシャー大学(Staffordshire University)

この大学には「メディア・スポーツ・文化」という学位があるそうで、その授業の一環。ベッカムの写真をホレボレと観賞するわけではなく、人々がサッカー選手に夢中になる現象を社会学的に研究するもの。コースを創設したエリス・キャシュモア(Ellis Cashmore)教授曰く、「今日ベッカムが大きな注目を浴びているのは事実。ベッカムは数多くの夢想・幻想の対象となっている」。

2009年ケープタウンにて。記者会見で一語一語ゆっくり言葉を選んで話す、誠実な態度が印象的でした。

2018/01/25

トランプ大統領誕生までを振り返る(5)アメリカ1番 2番は我が国! トランプへの自国紹介ビデオが世界中に拡散。中東、アフリカ、火星からも

2016年8月から2017年2月までに別ブログに書いたトランプ関連記事転載の最終回は、『アメリカ1番 2番は我が国! トランプへの自国紹介ビデオが世界中に拡散。中東、アフリカ、火星からも』(2017年2月13日)。

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先週ご報告した「アメリカ1番 2番は我が国!」自国紹介ジョークビデオ。オランダ版が1月23日にユーチューブにアップされ大ヒットした後、2月5日の時点で、ドイツデンマークスイスベルギーリトアニアポルトガルオーストリア、オランダ北部のフリースラント州、更にはカザフスタンインドメキシコ版がユーチューブで公開されていた。(赤茶色部分をクリックすると、別ウィンドーでユーチューブビデオが開きます。)

それから一週間。勢いに乗ってもっと多くのバージョンが発表されただろうか、それともあっという間に下火になってしまっただろうか。

調べたところ・・・ものすごい数のバージョンができている! 複数のバージョンがある国もある。ドイツの呼びかけに応じたテレビ局制作のものだけでなく、それ以外の有志が作ったものも多いようだ。ほとんどがオランダのフォーマットを継承しているが、独自の構成のものもある。質も様々。

ヨーロッパ大陸からは新たに、アイスランドアイルランド(「51番目の州になりたい」)、アルバニアイギリス(「第3次世界大戦を一緒に戦うのを楽しみにしている」)、イタリアウクライナクロアチア(「アメリカ第1、ドイツ第2、クロアチア第3」)、コソボスウェーデンスペインスロバキアスロベニアセルビア(画質が悪すぎ。ナレーションではなく、セルビア民謡(?)っぽい歌が流れ、なんとなくシュール)、チェコ(「51番目の州になりたい」)、ノルウェー(「スウェーデンを最下位にしてくれ」)、フィンランドフランスブルガリア(「アメリカ第1、ロシア第2」「上位10位に入りたい」)、ベラルーシボスニア・ヘルツェゴヴィナポーランド(「アメリカ第1。ポーランドは超第1!」)、マケドニアモルドバラトビアルクセンブルクルーマニア(「少なくとも上位100位には入れてくれ」)など20か国以上。もう存在しない東ドイツというのもあった。地理的に中途半端な位置にあるトルコもここで紹介しておく。

「ここが我が国」とラトビア。トランプが核兵器発射ボタンを押すことを懸念(?)して、他国を地図上で示す国がいくつも。

2018/01/18

トランプ大統領誕生までを振り返る(4)アメリカ1番 2番は我が国! オランダのジョークビデオが大ヒット 各国で疑似ビデオ続々作成


2016年8月から2017年2月までに別ブログに書いたトランプ関連記事転載の第4弾は、『アメリカ1番 2番は我が国! オランダのジョークビデオが大ヒット 各国で疑似ビデオ続々作成』(2017年2月6日)。

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TV番組の司会者が言う。「第45代アメリカ合衆国大統領の就任式を世界中が見守る中、トランプは世界に対し明快なメッセージを送りました。”お前たちを散々な目に遭わせてやる”。」(視聴者の笑い声)「いや、使った言葉は多少違いましたが。」

画面に映し出されたのは、就任式でのトランプ。



From this day forward, it's going to be only America First. America First.

つまり、「(自分が大統領になった)今日からは、アメリカ第一だ」。

番組司会者が言葉を続ける。「仲良くやった方が無難なので、この小さい我が国をトランプに紹介することにしました。ある意味で、それが一番トランプにアピールできると思ったからです。」

目が覚めたらまずテレビ、寝る前にもテレビ・・・という、テレビ大好き人間のトランプ大統領に訴えるには、ビデオという視覚メディアを使うのが最善というわけだ。

(余談。先週、米MSNBCの早朝報道番組『Morning Joe』に出演中の下院議員が、いきなりカメラに向かって話しかけた。「大統領、あなたがこの番組を今見ていることを私は知っています。話があるから、電話ください」。番組の後、連絡があったとのことだ。大統領府でアポを取ろうとするより、テレビで直接呼びかけた方が早いなんて・・・。)

そして、オランダの紹介ビデオが始まる。

2017/10/27

フィンランドの夏が世界一である10の理由

日本で夏至の頃、北欧諸国では「ミッドサマー」が祝われる。夏が超短い北の国の人々にとって、ミッドサマーは一年の中でも大切なお祭りだ。

Vivasというウェブサイトで、「フィンランドの夏が世界一である10の理由」という記事を見つけ大笑いした。ひとりで笑うのはもったいないので、ご紹介する。(フェイスブックのコミュニティ「All Things in Finland-Suomi」でも紹介されていたから、フィンランド人自身も可笑しいと思ったのだろう。)

1.夏は一年で一番いい日だから

「夏が待ち遠しい。一年で一番いい日だから。」

一瞬、「日」ではなく「季節」のタイプミスではないかと思ったが、実は、「フィンランドには夏が一日しかない」というジョーク。

2017/09/21

これは役立つ! 間違いやすい英語の言い回し

20年以上昔の話だが、ニューヨークの某語学学校で日本語と英語を教えていたことがあった。英語を日本人に、日本語をアメリカ人その他に教えていたのだ。

学校の事務員のキムさんは、日本語が流暢な韓国人。とてもいい人なのに、時々、心がグサッとくるような発言をする。「そんなこと、言う人じゃないのに・・・」と注意してみると、原因はちょっとした日本語の言い回しにあった。ほんの小さな言い回しのせいで、とても非人情に聞こえるのだ。勿論、本人は気がついていない。ネイティブ並みの流暢さのために、聞いている日本人も、まさか言い回しを間違っているとは気がつかない。知らないうちに、すごい損をしている。

アメリカの大学の英語教授法修士課程で、第2外国語習得のセオリーと、教え方のテクニックや実技を随分勉強したが、その時、外国語を話す上で、「正確さ」(accuracy)、「流暢さ」(fluency)、「適切さ」(appropriacy)の3つが大切であることを教わった。

実習で中級のクラスを教えた時、出身国の文化や伝統が会話能力に大きく影響していることに気がついた。日本人やタイ人の学生は、元々、授業で積極的に話すことに慣れていない。その上、文法的に正確な英語を話そうとするあまり、恐れて口を開かず、口を開いても小さい声でボソボソ。一方、コミュニケーションに長ける中南米の学生は、手振り身振り入りで、立て板に水のように流暢に話しまくるが、文法はめちゃめちゃ。うまくコントロールしないと、授業はラテンアメリカンに乗っ取られてしまう。

時間をかけて勉強すれば「正確さ」は身に付く。間違いを恐れずに場をこなせば、「流暢さ」は身に付く。体で覚えるしかないのが、「適切さ」である。状況に合った表現を使い、「文法的には正しいけど、普通、そうは言わない」という事態やとんでもない誤解を避けるためには、英語を沢山聞いて、沢山読んで、フィーリングを掴むしかないのである。

それでも、日本にいながら英語を体で覚えるのは至難の業。なにか良い教材はないかなと思っていたら、「Business Insider」に素晴らしい記事があった。日本人が間違って使いやすい、文法的には正しいが言いたいこととはかけ離れた英語表現を分析し、それではどう言うば良いのかが説明してある。

2017/09/17

どうやって消せばいいの? フォトショップの助けを求めたらミームの嵐

「親友のお姉さんが婚約直後に撮った写真を永久保存したがってるんだけど、後ろの男が邪魔。どうやってフォトショップで削除したらいいのかわからない! 誰か助けて!」

・・・というようなメッセージをソーシャルネットワークサイト「Rising Tide Society」に載せたアシュリーさん。



ミーム(Meme)がこれほど流行っている中、ソーシャルメディアでこんなお願いをするの無謀じゃないかな・・・?

案の定、来たわ、来たわ・・・。

出来の良い作品をいくつかご紹介する。


2017/08/03

キャベツを散歩させる中国の若者たち

今月初め、「キャベツと散歩するのが中国で流行っている」というニュースを南アフリカのラジオ『クラシックFM』(Classic FM)で耳にした。散歩といえば「犬」、と相場が決まっていると思いきや、中国では友達のいない若者が「キャベツ」を連れて散歩に行くというのだ。

ホントかな~。。。

5月6日には、同じ内容のニュースが南アフリカでも大手の日刊紙『ザ・タイムズ』(The Times)に掲載された。オーストリアの英字新聞『オーストリアン・タイムズ』(Austrian Times)や『ハッフィントン・ポスト』(Huffington Post)でも紹介されたとか。映像付きのテレビ報道があれば、真偽がはっきりしただろうけど、我が家にはテレビがないのでチェックできない。まさかキャベツに首輪とか、引きひもはつけないだろうから、こんな感じだろうか・・・?


実名のインタビューによると、

「キャベツと散歩していると人が話しかけてくれて、お喋りの機会が出来る。」

キャベツと散歩している他の人と会話が生まれる。」

「キャベツは犬より良い。餌がいらないばかりでなく、公園で他のキャベツと喧嘩することがない。」

「キャベツと話すと心が安らぐ。」

「キャベツに思いのたけをぶちまけた後、そのキャベツを捨てることによって、すっきりする。」・・・

果ては、

「親より好き。キャベツは私のことをわかってくれる。」

という17歳の談話まで。

2017/07/19

ディズニーの秘密コード 「A113」

ディズニー映画のファンでも、恐らく見逃している秘密のコードがある。

A113だ。

トイ・ストーリー」(Toy Story)でも・・・


2017/07/06

フィンランド語で「犬」を何というか

日本語には冠詞も、単数と複数の区別もないから、「犬」は「犬」である。なんと楽なことか! しかし、冠詞複数単数の区別、格変化などがある言語では「犬」が「犬」で済まない。

その良い例が、この漫画。(元ネタはimgru.com

イギリススウェーデンが立ち話(?)をしている。

イギリスが何故か突然、「a dog」「the dog」「two dogs」と言い出す。「犬が一匹」、「その犬」(単数)、「犬が二匹」(複数)というわけだ。英語には不定冠詞の「a」、定冠詞の「the」、複数形を表す「-s」があるため、この3通りが可能である。(「the dogs」を入れると4通りだが、この漫画には含まれていない。)

スウェーデンが応える。スウェーデン語だと、同じことが4通りの言い方で表現できる。

そこに現れたのが、ドイツ。ドイツ語の名詞は格変化する。主格、属格、与格、対格の4つあるので、「犬」はもっと多くの言い方で表すことができる。

「おもしろそうじゃん!」と顔を出したのが、フィンランド。さて、なにが起こるか。下をご覧ください。

2017/05/21

赤ちゃんなら誰でも知っている? 科学的手法

赤ちゃんなら誰でも知っている科学的手法・・・って?


そうか、赤ちゃんがなにげなくやっていることは、実は科学的な実験の手法に則ったことだったんだ!?!

幼い頃の「科学精神」を忘れて凡庸な大人に育つか、優れた科学者になるか、それとも、6番のいじわる傾向だけ助長してしまうか・・・人それぞれでしょうね。

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✤この投稿は2014年4月9日付「ペンと絵筆のなせばなる日記」掲載記事を一部変更したものです。

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2017/05/09

イラストが可愛い!「タリンで遭遇するかもしれない11タイプの外国人」

タリン(Tallinn)はエストニア共和国の首都。エストニアはバルト海の東岸に位置し、フィンランド湾を挟んで、フィンランドのお向かい。東はロシア、南はラトビアと国境を接する。ラトビア、リトアニアと併せて、バルト三国と呼ばれる。

外務省

「タリン」はエストニア語で「デンマーク人の城」を意味するという。13世紀にデンマーク王が築いた「トームペア城」のことだ。旧市街はユネスコ世界遺産に指定された観光地である。

トームペア城(Wikipedia

タリンのツアー業者「Tallin Traveller Tours」のウェブサイトで、「タリンで遭遇するかもしれない11タイプの外国人」(11 Types of Foreigners You Might Encounter in Tallinn)という記事を見つけた。とにかく、イラストが可愛い。早速、記事を書いたマート・ヴィルカス(Mart Virkus)さんに連絡を取って、記事とイラストの紹介許可を貰った。(イラストもマートさん。)

2015/04/06

大統領府までジョーク 今年のエイプリルフール

先週の水曜日のことだ。いつものように、朝7時から始まる太極拳のクラスに出かけたところ、医療健康関係のジャーナリスト、マリカが近寄って来た。

「お早う」もそこそこに、「あなた、ロニー・カスリルズ、知ってる?」

ロニー・カスリルズ(Wikipedia
ロニー・カスリルズ(Ronnie Kasrils)といえば、有名な反アパルトヘイト活動家。1938年11月15日生まれ。19世紀末、曽祖父母がラトビアとリトアニアから南アフリカに移民してきたユダヤ系だ。1960年に解放運動組織ANC(アフリカ民族会議)のメンバーになり、1962年マンデラと共にANCの軍事部門MK(ウムコントウェシズエ)を設立。1994年の第1回民主総選挙でANCが大勝した後、副国防相、水資源森林相、諜報相を歴任。

そのカスリルズが一体・・・?

彼ほど反ユダヤ的なユダヤ人はいないわ。

確かにロニー・カスリルズはイスラエル政府に批判的、パレスチナに同情的な態度を表明している。

ユダヤ系といっても色々だが、マリカはイスラエル政府信奉者。宗教的には温厚なのに、政治的には狂信的。イスラエル政府が彼女の宗教みたいなもの。パレスチナ問題に関しては「イスラエルが100%正しく、パレスチナが100%悪い」という、議論の余地のない意見を持つ。

「太極拳に来る途中、イスラエルのニュースを仕入れるため、毎朝カイFMを聞いてるんだけど・・・」

カイFMChai FM)はユダヤ系のコミュニティーラジオだ。

「今朝のトップニュースで、ロニー・カスリルズのカバー(カムフラージュ)がバレタ、って言うじゃない。」

???

本当はモサドのエージェントなんだって!

2015/03/28

子供の取り違え 先祖の意見は?

仮にXさんとしておく。子供のプライバシーを守るため、名前が公開されていないからだ。

Xさんは2013年に離婚した。元妻は息子の養育費を請求。かねてから似ていない息子に疑念を抱いていたのか、XさんはDNA検査を要求した。元妻の浮気を疑ったのだろう。

検査の結果はXさんの思った通り。息子として育てて来た少年はXさんの息子ではなかった。ところが、なんと、元妻も母親ではなかった

2015/02/17

転んだムガベがミーム化 政治批判から無邪気な笑いまで

ジンバブエの独裁者ロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領がこけた。エジプトで開催されたアフリカ連合(African Union)総会で新議長に就任し、2月4日、意気揚々と帰国。空港で演説を行った後、ひな壇から下りる途中で、赤カーペットに躓いてしまったのだ。



映像は世界中のニュースで流れてしまったものの、写真の流出だけでも食い止めようとしたのか、現場にいたスチールのカメラマンたちは画像を消去するよう警備員に要求されたという。また、27人もの警備員が停職処分になったという報道もあった(ジンバブエ政府は否定)。

国のお抱えカメラマン、ジョセフ・ニャダヨ(Joseph Nyadzayo)は自分が撮った写真を政府のプロパガンダ新聞『ヘラルド』(Herald)紙に届けた。新聞の上層部は「絶対使ってはならない!」。なのに、全国紙に掲載されてしまった。どこかで行き違いがあったのか、それとも、写真があまりに秀逸なため、編集部員たちが誘惑に勝てなかったのか。。。


『ヘラルド』紙の編集部員3人が大目玉を食らったらしい。

ジンバブエ政府は火消しに大わらわ。『ヘラルド』紙の姉妹紙、『サンデーメール』(Sunday Mail)紙曰く、

「ムガベ大統領は、精神的に機敏であるが故に、反射的に転倒のショックを和らげることが出来、また、身体的にフィットしているが故に、全く怪我をすることなく歩き去ることが出来た。」

「この出来事により、ジンバブエ人が何故一貫してムガベ大統領に投票し続けるのかが証明された。大統領はこれまでにも増して、精神的に機敏であり身体能力に優れている。」

「ムガベ大統領が一線から身を引く時が来たなどと示唆するのは、馬鹿者だけである。」

そろそろ91歳の老人なのだから、躓いて転ぶことがあっても不思議ではないのに、ムキになっているのが痛ましい。

一方、政府にコントロールされていない『スタンダード』紙は、

「若い老人のふりをしても、ムガベのためにならない。」

「引退してくれれば、ムガベ自身とジンバブエ国民に大きく貢献する。」

それにしても、想像をかき立て、創造を生み出すポーズである。あっという間に、インターネット・ミーム(internet meme)化したのも不思議はない。検索したら、50近くあった。政治批判をチリバメタものから、単に笑いを誘うものまで、よく思いついたなあ。

例えば、明らかなムガベ批判は・・・
 

2014/06/23

「大統領、売ります」 オンライン販売サイトで

大統領、売ります」(President for Sale)。

こんな広告が6月19日、南アフリカのオンライン販売サイト「ガムツリー」(Gumtree)に掲載された。不用品を売りたい人が利用する人気サイトだ。

売り手は「Average Joe」。「ジョー」は庶民の代名詞。日本語の「太郎」みたいなもの。つまり、「平均的なジョー」とは「一般庶民」のこと。

機能する大統領を切実に求めています。この大統領はメンテに費用がかかりすぎます」との説明がある。勿論、「商品」の写真付き。

ガムツリーに掲載された「大統領、売ります」広告(mybroadband