2010/06/16

これで完璧 南アフリカW杯用語集

ついに開幕したアフリカ大陸初のサッカーワールドカップ(W杯)。3連敗してさっさと帰国の途につくと思われた日本代表が初戦勝利。「第1次リーグを突破できない史上初のホスト国」と陰口を叩かれていた南アフリカ代表は、初戦を引き分け国民を狂喜させたが、第2戦ではウルグアイに完敗した。
 
南ア代表チームは、アパルトヘイト廃止後の1992年に設立された。愛称は「バファナバファナ」(Bafana Bafana)。「バファナ」とは「少年たち」のこと。「バファナバファナ」と繰り返すと「ゴー!ゴー!ボーイズ!」と声援を送っているようなニュアンスになる。
 
2010年W杯のスローガンは、「Ke Nako. Celebrate Africa's Humanity」。「ケ・ナコ」は「It’s time」の意。南アにとって、アフリカにとって、「待ちに待った時がやってきた!」との意気込みが感じられる。
 
マスコットは「ザクミ」(Zakumi)。フサフサした緑の髪がライオンのタテガミを思わせるが、実はヒョウ。南アフリカを示す「za」とアフリカ諸言語で数字の10を意味する「kumi」から名付けられた。1994年6月16日生まれ。第1回民主総選挙が行われマンデラ大統領が誕生した1994年と、ソエト蜂起の記念日6月16日をくっつけたのだろう。当年16歳。ヒョウにしては随分お年寄りかも。
 
扱いにくいと不評の公式ボール「ジャブラニ」 (Jabulani)。「喜び」「幸せ」「祝福」を意味する男の子の名前だ。
 
昨年のコンフェデ杯で世界に知れ渡った応援ラッパ「ブブゼラ」(vuvuzela)。語源に関しては、ズールー語の「騒音を立てる」、タウンシップのスラング「シャワーを浴びる」など諸説ある。1970年代には既に、アルミニウム製がスタジアムで見られた。プラスチック製は2001年、南ア企業マシンケダネ・スポーツ社が月間500本の生産を開始。同社ではW杯期間中、150万から200万ランドの売り上げを見込んでいる。安い中国製は1本20ランドから。

南アサッカーファンの必需品その2は、「マカラパ」 (makarapa)。工事現場で使われるプラスチック製ヘルメットを改造したもの。元々、田舎から都会に出てきて、鉱山や工事現場で日銭を稼ぐ労働者のことだった。彼らが作業ヘルメットを持って故郷に戻ったことから、マカラパ(単数形はレカラパ)は、堅い帽子を指すようになった。
 
サッカーグッズ「マカラパ」の発明者は、アルフレッド・バロイ氏。興奮したファンが投げるビール瓶などから身を守るため、1979年、ヘルメットをスタジアムに持って行ったのが最初。現在では、ファンによるクリエイティブな手製のものから工場生産品まで、様々な色やデザインの「マカラパ」が目を楽しませる。200ランドから400ランド程度。
 
オフィシャルスポンサーである携帯電話サービスプロバイダーのMTNは、「アヨーバ!」(Ayoba)をW杯用広告スローガンに使用。流行らせようと一大キャンペーンを繰り広げている。「カッコイイ」「万事OK」を意味するスラングだが、サッカー場では「頑張れ!」「よくやった!」といった声援となる。

19日のオランダ戦で日本チームが得点したら、声を揃えて「アヨーバ!!」

 (2009年12月4日、「ジャブラニ」お披露目会でのベッカム)

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