2011/10/27

何故アフリカで大起業家が生まれないのか(1) 前澤友作氏の話を聞いて考える

一橋大学・米倉誠一郎教授のMBAゼミに出席の機会を得た。集まった約50人の学生たちの大半は、南アフリカのMBA学生より若い。東洋人は若く見えるとは言え、大半が「若い」というより「幼い」。実務経験がなくてもMBAに入学できると聞いて、納得。

ゲストは前澤友作氏。日本有数のアパレルオンラインサイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社「スタートトゥデイ」の代表取締役社長。1975年11月22日、千葉県生まれ。早稲田実業高校卒業。その高校も2年生から殆ど通わなくなったというから、起業家に学歴は必要ないという好例。(MBA、って何のために取るんでしょ うね? ネットワーク作り、大企業に就職するため、給料アップ、格付け...??)

スタートツゥデイは1998年、輸入レコード、 CDの通信販売を目的として設立。2000年にアパレルの取り扱いを開始。同年株式会社となり、2004年、東京証券取引所マザーズに上場。 2011年6月現在、資本金約1億4千万円。従業員350名、パート500名。今年10月31日に中国、11月1日には韓国でもビジネス開始。グローバル な企業を目指す。

前澤氏自身は総資産10億ドルと言われ、2011年『フォーブス』誌発表の世界長者番付で日本で25位、世界で1140位。

ラフな恰好でゼミに現れた前澤氏は学生たちより若く見えるが、一旦口を開くと、自信と落ち着きに満ち満ちている。お抱え運転手が左ハンドルを握るのは、メルセデスベンツの最高級ブランド「マイバッハ」。レクサスのエンブレムがトヨタと違うように、マイバッハのエンブレムはメルセデスベンツの「スリーポインテッドスター」(three pointed stars)ではなく、「M」が3つ組み合わさっている。

南アフリカ でマイバッハを所有するのは4人だけ。単なる「金持ちだから買う」車ではない。マイバッハのオーナーの選択肢は、「ベンツかBMWか」「ポルシェかフェ ラーリか」といった車対車レベルではなく、「マイバッハかジェット機(またはヨット)か」といわれる。値段からいえば、世界で一番高い車という訳ではな い。オーナーの「ビジョンの大きさ」の自己採点度が現れるのだ。

尤も、日本ではどうだか知らないが、南アではネガ ティブなイメージもある。「自己採点度」だから、場合によっては「成金」「高慢」「自己誇示欲」を示唆すると受け取られるのである。そのためか、南アで一番金持ちの鉱山王パトリス・モツェペ(Patrice Motsepe)(総資産約33億ドル)や、大統領職を狙っているといわれるトーキョー・セクワレ(Tokyo Sexwale)らが「マイバッハを所有している」と新聞に書かれた時、こぞって否定声明を発表した。昔、日本でヤクザの親分がクラウンに乗っていたのの、1万倍くらいのインパクトなのだ。(因みに、このブログで何度か紹介したスワジランド国王ムスワティ3世はマイバッハを所有している。)

まあ、それはさておき・・・。

前澤氏は「楽しく働く」ことを信条としているという。その鍵は5つ。

1.好きなことを好きな人とする。
2.人のやっていないことをする。
3.大きな夢、ビジョンを持つ。
4.常識にしばられず、自分のルールを自分で決め、自分で変えていく。
5.プロ意識を持って、やる時はやる。

例えば、前澤氏の「夢」は「世界平和」。(夢を「持つ」のと「実現する」のは全然別のような気がするが、この点前澤氏はどう考えているのか不明。マイバッハをシビックに変えたら、差額で随分色々人のためになることができると思うのは、貧乏人の浅はかさでしょうね。)

また、4に関して、家庭的経営を目指すスタートツゥデイ社では、社内恋愛奨励、幕張に住めば月5万円の手当(つまり職場結婚すれば月10万円!)、時短などを行っている。

しかも、「落ちこぼれ」を作らない主義。仕事が出来ない人がいたら、出来るようにするのが「プロ」というのである。

「社員になりたい!」と思う人が多いのでは?

外から見ると、日本はとても良い国である。日本人は概して自虐的で、自己批判が大好きだと思う。でも、こんな元気でパワフルで面白い人を輩出する日本は大したものだと、日本人はもっと自信を持って良いのではないか。

まだ35歳という前澤氏。これからが楽しみだ。世界平和実現のためにも活躍してください。

・・・なかなか、本題の大テーマ「何故アフリカで大起業家が生まれないのか」に辿りつけないが、これはまた次回に。


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